イメージ 1
 施設間搬送は場所によって調整の大変さが違います.まずは病院同士で受け入れの応需確認を行うことは当然ですが,その後ドクターヘリを使用する場合は搬送元病院の医師からフライトドクターへ連絡をして医学的な調整,判断(ヘリの適応か否かを含む)を行います.それからドクターヘリが着陸するランデブーポイントの調整・安全確保,ランデブーポイントから搬送先病院までの救急車手配などを行います.消防さんによって対応の早さ,柔軟性が違います.ドクターヘリを含むヘリ搬送に慣れた消防さんは調整がメチャメチャ迅速です.今日は・・・調整だけで疲れちゃいました・・・

本日のドクターヘリ(小林,松井先生,林田看護師)
1件目 施設間搬送(腹部大動脈瘤切迫破裂)
 当院から大阪市内の病院へ施設間搬送です.調整に1時間,ランデブーポイントから搬送先病院まで救急車で15~20分.ランデブーポイントからはフライトドクターが救急車に乗って搬送に付き添います.別事案発生時,ヘリまで早々に帰ってこられることが大切なのですが・・・大きな組織になればなるほど大変なんでしょうね.
 さて,患者さんは搬送中に突然不穏に,また顔色も悪くなります.もしかして・・・松井先生と顔を見合わせます.当初はランデブーポイントから救急隊に引き継いで帰投予定でしたが,患者さんの状態が気になり急遽松井先生が救急車に乗り込むこととします.「別事案の要請時はおいていくからね~」と冗談を言いつつ松井先生の乗り込んだ救急車を見送ります.松井先生が帰ってくるまで往復で40分以上はかかるでしょう.であればこの間に燃料補給に行く事にします.しかし,これが松井先生に悲劇をもたらすことになるとは・・・

2件目 意識障害,痙攣
 1件目の松井先生を待つ間,神戸空港で給油.とその時!「要請が入りました.覚知同時要請.意識障害です.」 松井先生,ゴメン.現場へ向かいます.松井先生,自力で豊岡まで資機材もって帰ってきて下さい m(_ _)m 
 小林,林田看護師は神戸空港から離陸します.途中,消防本部からの情報を携帯や無線でもらいながら急ぎます.ランデブーポイント着陸.救急車を少しお待たせしましたが,それでも早期医療介入にはなりました.「わかりますか?」開眼はされていますが,呼びかけに反応はありません.末梢ルートを確保しようとしたその時,突然の痙攣です.気道を確保しつつルート確保,薬剤投与.痙攣はおさまりますが意識レベルはIII桁.脳血管障害を強く疑います.であれば二次性脳損傷を防ぐ意味でも十分な鎮静,鎮痛下に気管挿管を行います.これで気道,呼吸は安定.あとは血圧の上昇に気をつけながらTECCMCへ搬送です.

3件目 意識障害
 2件目の搬送途中に要請が入ります.ヘリポートで患者さんの引き継ぎを行う旨,運行管理室から日勤の岡本先生へ伝えてもらいます.
 2件目の患者さんをヘリポートで速やかに引き継ぎ,我々は再び離陸します.「老女が道で倒れている.」との情報.もちろん救急覚知同時要請です.何を準備すべきか,何が起こっているのか,などいろいろ考えながらの出動です.とその時,「救急隊現着.軽症にてキャンセル.」との無線連絡.意識があって良かったあ.

 今日の写真はドクターヘリを見つめる子供達です.救命の現場,この中から何人でも我々の仲間が出てくることを期待しています.