記録映画
新藤兼人による「ある映画監督の生涯-溝口健二の記録」を観た。自分の師であるひとの生き様を、沢山の人脈を使い インタビュー形式で映画にしたもの…憧れも憎しみも一緒くたに構成されていて、新藤兼人が ほんとうに溝口を愛していたことがビンビンと伝わる。溝口のデビューから亡くなるまでの仕事を、俳優から、スタッフから 細かく掘り下げて行く、そして、それぞれのひとが、これまた負けないくらいに溝口を愛してる…憎しみさえも もれなく。特に、大勢の女優との関わりが軸となる。浦辺くめこ、入江たか子、田中絹代、山田五十鈴、山路ふみ子、木暮実千代、音羽信子、京マチ子、若尾文子、香川京子…おそろしく面食いな溝口健二だが、どの女優さんも、いい思い出ばかりでない…どころか、監督はむしろ嫌われている。かなり嫌な奴だったらしい…しかし、それぞれのひとに目指すところがあり、苦労して造られた作品は、ドンドン海外で評価されていった…田中絹代のインタビューが、この映画の軸になっている。溝口の片思いで流布されている関係だが、インタビューの最後で「溝口先生が心から私を妻にしてやろうと思し召しがあったなら、田中絹代は 女優と違って女として、結婚しなくても 結婚した価値のある女だと思います…そじゃございません、新藤さん」と。 かっこいい、自分という人間への尊厳が ひととの繋がりであり、凄い仕事になる ひととひとはこう繋がるべきだ と田中絹代は言っているように思える。…恋おおき女優と言われた彼女だが、恋愛は恋愛に過ぎなかったのかも知れない。自ら監督をも手掛けた彼女は、映画を、溝口を 自分を誠実に愛してたといえると思った。 映画の冒頭は溝口健二のデスマスクではじまり、溝口健二終焉の地がガソリンスタンドになっているところでこの映画は終わる…溝口が撮影現場で集中を逃さないため用意されたシビンが、音羽信子のインタビューのなかで突然サブリミナルふうにカットインされ「愛用の溲瓶」とうたれているのが とてもたのしい。新藤兼人の上質なオマージュ作品である。

天才は、偉大すぎると、その外堀にいきるものたちの証言で、やっと形がみえてくる…いつか、鬼子母神の御住職から伺った、ブッタについてのそんな話を思い出しながら、この映画をみた。入江たか子が、自分を作品から降ろしたときのインタビューでみせた、苦い、哀しい表情も忘れられない。何人かの女優さんは、サングラスで目を隠していたが、その様子も胸を打つものがあった。

天才は、偉大すぎると、その外堀にいきるものたちの証言で、やっと形がみえてくる…いつか、鬼子母神の御住職から伺った、ブッタについてのそんな話を思い出しながら、この映画をみた。入江たか子が、自分を作品から降ろしたときのインタビューでみせた、苦い、哀しい表情も忘れられない。何人かの女優さんは、サングラスで目を隠していたが、その様子も胸を打つものがあった。









…蚕がかと思ったら、今日偶然テレビでやってた…東京では稀少になったものらしい。触覚が薄黄色でキモチ悪かった