オールデイズ第十五回「太陽はひとりぼっち(L'eclisse)」 
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「オールデイズ」シリーズ
海外もの、日本ものにこだわらず、
オレが若かったころの楽しい思い出とともに。

やたら理屈をコネないで、
単純に音楽を楽しんでもらえるよう心がける。
辛口評価ブログを標榜しながらオールデイズに対する偏愛があるので
オールデイズへの辛口は、あんまり無い。
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オールデイズの15回目は、いちおうミーナ続きで
「太陽はひとりぼっち(L'eclisse)」
今回は2バージョン、後から追加1バージョンのアップ。

1962年製作・公開のイタリア・フランス合作映画。
ミケランジェロ・アントニオーニの「愛の不毛三部作」のひとつ?
ヤな三部作だね。今の不倫ブーム(そんなもんあるのか)の先駆けか、
もっと古くは「よろめき」の元凶かい。

これの音楽(テーマ)は日本でも大ヒットした
コレット・テンピア楽団というバンドの演奏で、
鳴きのアルト・サックスが心を締め付ける。

もともと歌は無いんだろうと思っていたが
なんと映画ではミーナが歌ってる。
映画を見ていないのがバレバレだ。
L'eclisseとは日食または月蝕のことだそうで、ひいては
「侵す」「侵食する」という映画の意味になるらしい。

音楽:Giovanni Fusco
作詞:Vedi Ammonio(Michelangelo Antonioni)

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でね、この楽曲についてなんだが、なんだか二転三転、
じゃないんだけど、いろんな調査結果wが報告されてて、
本当のオリジナルのテーマ音楽は、ずっと地味で暗い曲で、
いくらなんでも、これじゃあウケないだろうってんで
コレット・テンピア楽団のツイスト・アレンジのに
急遽差し替えられて映画公開、で歌もミーナに、という。

たしかにミーナの1962年のアルバム「Renato」に収録されてる。
んだが・・・イキサツは依然不明だ。そしてここが大変なんだが
コレット・テンピアってのはコレットは「岡」テンピアは「寺」
つまり寺岡真三と彼の楽団、なんだそうだ。つまり日本のバンド。

楽曲そのものはGiovanni Fuscoなんだろうが、
どういう経緯でコレット・テンピアがツイストで演奏することに
なったのか、そしてそのアレンジをミーナまでが取り入れて
自分のアルバムに収録し、映画にも使われたのか・・・

まったく意味、制作の時系列、経緯不明の楽曲ではある。

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さらにコレット・テンピア演奏と称しているものにも
いろんなバージョンがあって、ここで取り上げるのが
オレが聞き覚えてる純正?真性?wの演奏じゃないかと。

まずモノラル録音であること、アルトの鳴きが抜群であること。
他との違いは、間奏のギターがダサ・カッコイイこと、
間奏が終わってサビから出るアルトが上の3音から出てること、
間奏の後、3度目のドラムのフィル・インがコケてること。
いやギターはともかく、ドラムはまるで素人のようだ。
フィル・インがインチキチッチ チキチキチッチと聞こえる。

とか言いながら、オレはこの楽曲、この演奏が大好きだ。
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さぁさぁさぁ 大阪名物ハリセン・チョップ・・・
じゃなくてコレット・テンピア楽団の演奏を。
とにかくアルトは素晴らしい。ほんとに良く鳴いてる。

ちなみに音源はオレがデジタイズしたものではない。
レコードからだとしたら、モノラル用カートリッジは使ってないね。
例えばカセットからだとしても、左右トラックの揺れがひどく、
高いほう(シンバルなど)が出たり引っ込んだりしてる。

音が悪すぎるんだが・・・どうにもこうにもw
レコード・プレイヤーを組み立てたら自分でデジタイズして差し替えよう。

ガマンして高域を持ち上げて、レベルは歪む寸前まで上げてみた。
そして完全モノラルに修正した。


画像クリックで聞いていただける
(別画面で出るよ)

※音量にご注意!


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もうひとつ、ミーナの歌バージョンにもいろいろw
一般に聴かれるRenatoに収録、映画でも使われたのは
イタリア語で歌ってるが、フランス語で歌ってるのも存在する。
そんなのアリか? いや当時は何でもアリだったんだろう。
ま、伊仏合作映画だからな。


これを無理やり日本語の歌詞をつけて歌ってたのが
当時のザ・ヒットパレードではカヴァー・ポップを歌ってた
どのまり?「園まり」だよ、古りぃジョークなんぞカマしやがって。
訳詞(とは思えん。作詞だろ)は「水木かおる」だそうだ。

当時オレはこの曲、上でも言ったが歌は無いものだと思ってた。
だから園まりの歌を聴いたとき、ずいぶんなことをするもんだ
などと思ったわけだが、なんのこれしき荻野式、歌はあるんだな。
当時、歌のない演奏に歌詞をつけてカヴァーするのは普通だったが
どれを聞いても無茶しやがる、な感じがしたもんだ。

ミーナの録音も、なんだかリズム・ボックスみたいなヘンなリズムで
たしかに上のテンピアのアレンジを下敷きにしてるが、
歌がどうもミーナ本人に聞こえない。
ほんとにミーナなのかぁ?とか思うが映画にも使われ、
アルバムにも収録なんだから間違いはないんだろう。

これも高域を上げてレベル上げ、完全モノラルにした。
しかしヒデェ音だ。イタリアン・ポップにはこういうの多いね。
だけどなぜか雰囲気あるんだよなぁ・・・

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ではウシ じゃなくて歌


画像クリックで聞いていただける
(別画面で出るよ)

※音量にご注意!

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歌詞は音声ファイルにタグで埋めてある。   
欲しい向きはタグが読み出せる音声プレイヤーか
タグ・エディタをお使いいただきたい。
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2014/05/18追加
園まりの歌唱が見つかったので、これもアップしよう。
ただし近年の懐かし番組での歌唱なので1コーラスのみ、
しかもメドレーの途中なので頭はともかく、尻の始末が・・・
なんだか汚ねぇなw

歌はシドイもんだが、サビのバックでの2人の踊りがいいw


画像クリックで聞いていただける
(これは映像つきで別画面で出るよ)

※音量にご注意!

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歌詞は音声ファイルにタグで埋めてある。   
欲しい向きはタグが読み出せる音声プレイヤーか
タグ・エディタをお使いいただきたい。

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最後にこの曲、また聴きたいか
☆聴きたい