前編の続きです。

 

道の駅あかいがわを過ぎると、距離10.6km、平均勾配3.6%の樺立峠への上りが始まります。相変わらず打ち付ける強い雨に辟易しながら、淡々と自分のペースで上ります。

 

特に走りが単調になる郊外の夜間走行を伴うブルベでは、気晴らしに暗唱できる歌のレパートリーが10曲くらいあるといいと、どこかの本かブログで読んだことがあります。確かにそのとおりなのですけれど、フルコーラスで10曲はなかなかハードルが高く、いつも2、3曲のほぼサビの部分だけが脳内リフレインされたり口ずさんだりしています。この日の曲目は、八神純子さんの「想い出のスクリーン」でした。先日、隣町で八神純子さんのコンサートがあり、10歳年上の職場の先輩が「すごくよかった」と言っていたのが原因です。私はジャスト八神純子さん世代よりも少し年下だと思っているのですけれど、青春時代の前半を過ごした80年代ファンなのと、八神純子さんの澄んだ歌声が好きでベスト盤を持っています。なぜ「みずいろの雨」や「パープルタウン」などではなく「想い出のスクリーン」かというと、これまた私の好きなDJ&ハウスミュージックユニット「GTS」の「DISTANT MEMORIES」の原曲がそれだからです。

 

閑話休題、12:24、87.9km、樺立トンネルに到着し、長かった樺立峠の上りが終了。

 

12:30、90.0km、トンネルを抜けて倶知安町に突入。下りで脚と尻を休めましょう。ペダルを回さなくても25km/hを維持できる下りでは、ペダルに立って、走りながら休憩です。

 

12:57、強かった雨がやっと止んだのですけれど、厚い雲が羊蹄山のほとんどを覆ったまま。

 

104.0km地点のPCじゃないセイコーマートは、用事がなくスルー。13:07、倶知安町市街地を通過。

 

13:24、晴れ間がさし、道路が乾きました。遠くに見える山はニセコアンヌプリでしょうか。倶知安町市街地から蘭越町昆布地区の間は、大きな峠がないものの、まあまあアップダウンがあり、少し脚を削られました。

 

コース脇でときどき見かける反社・・・反射ベストにヘルメットの人。赤いライトセイバーを携えているのが、我々とは違うところ。

 

13:42、117.5km、下り坂の谷底付近で直前に気が付き、慌てて撮ったニセコ町のカントリーサイン。天気がよくなり、気温が上がってきましたので、レインジャケットを着ているのが暑くなり、信号待ちのタイミングで前をはだけてPC2を目指します。

 

14:03、124.9km、下り坂の谷底付近で直前に気が付き、慌てて撮った蘭越町のカントリーサイン。このあと、蘭越町昆布市街地からPC2までは同じ道を往復しますので、PC2で折り返してきた参加者さんとスライドします。手を振りあって互いの健闘をたたえます。

 

14:33、135.3km、PC2のセイコーマート蘭越中央店に到着(想定クローズ15:58)。やっとレインジャケットを脱げます。後日、ブログを書きながら気象庁のデータを確認したところ、このときの気温は29.1度。この時期の道央としては少し高めの気温かもしれません。

 

暑くてアイスを補給。なぜか乳酸菌飲料を飲みたくなり、何年かぶりにカツゲンを補給。店の脇の日陰の地面に腰を下ろし、のんびりと補給します。15:00、停車時間27分で出発。想定クローズ時刻に対する貯金は58分。このあと、蘭越町昆布市街地までに数名の参加者さんとスライド。

 

15:20、142.4km、ニセコ町に再び突入。

 

15:33、ずいぶんと雲が晴れ、羊蹄山の姿が見えるようになってきました。PC2からニセコ町市街地までの間のギザギザもなかなか厳しいものがありましたけれど、自分を見失うことなく、淡々と上りをこなします。

 

15:54、ニセコ町市街地を通過。さすがスキーリゾートの街、町並みがおしゃれですね。この道は、たしか、前回の地球岬400ニセコ400でも走っており、何となく見覚えがあります。ここまでのギザギザで脚を削られ気味だったのですけれど、ほぼ無風だったことも幸いし、まだ元気な状態を保てていました。

 

16:58、172.0km、留寿都村に突入。このあたりの道路と景観には見覚えがあり、積丹400のコースと見比べたところ、案の定、同じ道を逆に走っていました。積丹400のつらかった思い出が蘇る、いやな瞬間です。

 

高原の畑作地帯らしい景観を愛でながら、洞爺湖畔を目指します。

 

17:10、176.8km、アップダウンの谷底で洞爺湖町に突入。

 

17:29、183.6km、PC3のセイコーマート洞爺店に到着(想定クローズ19:11)。

 

日没が迫り、ずいぶんと暑さが和らいでいたような気がするのですけれど、冷たくて甘いものが飲みたくてICEBOXに水を入れ、ほんのり甘いグレープフルーツ味の水を飲みながら、おにぎり2個を補給。少し胃が弱ってきたような嫌な感じを伴いながら、ツイッターで参加者さんの動向を何となくチェック。18:00、停車時間31分で出発。PC2出発時とほぼ変わらず、貯金は1時間、予定通り伊達市の銭湯で風呂休憩ができるでしょうか。後半戦に備えて、浸水した簡易キューシートをひっくり返してシールパックに戻すのに難儀しました。濡れた紙ってふにゃふにゃしてシワになりますし、困ったものです。帰宅後、新しい簡易キューシート入れを作りました。

 

日没ですね。秋の日はつるべ落とし、とはよく言ったものです。尾灯のキャットアイリフレックスオートは、暗くなると自動点灯しますので、前照灯を点灯して、夕闇迫る洞爺湖畔を走ります。

 

18:04、夕暮れの洞爺湖。積丹400のときよりは元気だった気がします。

 

洞爺湖温泉街を抜け、短くも勾配の厳しい昭和新山脇の峠をヒイコラ上り、19:38、215.4km、伊達市舟岡町、コース沿いの銭湯、湯らん銭伊達店に到着(想定クローズ21:17)。さて、初めてのブルベ中入浴にいってみましょう。同じことを考えていた参加者さん2名の自転車が停まっています。いたずら防止のためでしょうか、尾灯が点滅していました。私はスペースの空いていた入口前の明るい場所を借りて停車し入店。ワイヤーロックを持ってきていたのですけれど、明るい場所に停めることができたこととロックを通す場所がなかったことから使用せず。バスタオルのレンタルがありましたので、100円で借りました。体を洗って湯船に浸かると、あまりの気持ちよさに思わず声が出ます、あぁ〜。ここまでの疲れが湯に溶けていくようです。想定クローズ時刻までも閉店時刻までも十分時間があったので、ゆっくりとお湯を満喫しても良かったのですけれど、30分ほどで十分満足しましたので、上がることに。荷物を減らすために替えのジャージは持ってきていませんでしたので、雨と汗が繊維の奥まで染み込み、太陽の光と風と体温で熟成の進んだジャージを風呂上がりのさっぱりした身につけるのは、気が引けましたけれど、しょうがないので着ました。いささかの気持ち悪さに乾いた笑いがこみ上げました。風呂上がりに休憩所の自販機でカルピスウォーターを買って飲みます。というわけで、停車時間53分で出発。

 

風呂に入る前、伊達市に入ったあたりから強めの追い風に恵まれ、室蘭市まではかなり楽をすることができました。いつの間にか室蘭市に入り、21:03、ライトアップされた白鳥大橋が見えてきましたので、停まって撮影。暗いところでの撮影が苦手な防水コンデジよりもナイトモードのないiPhone SE2の方がまだ暗所撮影が得意だったのに、ケータイで写真を撮らなかったことを後になって後悔。

 

後編に続きます。