【がん】私の子宮体がんⅢの初回治療「診断から約半年間」まとめ 〜手術・化学療法の選択について〜 | 笑う宇宙人

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2024年夏、がんの術後補助化学療法が終了しました。
子宮体がんの予防や早期発見のヒントにしてほしい(はじめに〜4章)
自称ヒト女性型宇宙人の自由気ままな闘病→健康増進生活(5章〜)。

5回目の化学療法、抗がん剤の

点滴から12日経過。

化学療法開始前に想像したよりかなり元気な気がする

ヒト女性型宇宙人たるさんUFOです。

 

昨日7月6日は新月。

月と共に新たな気持ちで歩んでいきたいニコニコ

 

ここまでの治療選択についてまとめることにしました。

 

 

子宮内の細胞診で

がんが確定したところから始めます。

⚫︎度重なる大量出血の治療のため、たるさんの場合は全身麻酔の子宮鏡下手術でポリープ切除を受け、取ったポリープの組織検査を受けていました。

 

子宮体癌は子宮頸癌に比べ

放射線感受性が低いことや,

卵巣癌ほど化学療法の効果が高くないことなどから,

外科手術が治療法の第一選択。

 

手術の前に

CTなど画像検査を経て、推定Ⅰ期と判断。

子宮体がん「がん治療ガイドライン」より

術前にⅠ期と考えられる症例に対する子宮の摘出術式は,国内外とも筋膜外単純子宮全摘出術が標準とされているのが現状で(CQ01),開腹術式に加えて術後のquality of life(QOL)が良好な鏡視下手術の適用も広まりつつある5)CQ12)。傍大動脈リンパ節の郭清(生検)を必要としない再発低リスクの術前推定Ⅰ期症例を対象に,本邦でも2014 年4 月に腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術が,2018 年4 月にロボット支援下子宮悪性腫瘍手術が保険適用となった。今後は腹腔鏡あるいはロボットによる鏡視下手術67)が急速に増えてくると思われる(CQ12)。

たるさんの場合も開腹術式と腹腔鏡やロボット支援の手術も選択できることを主治医が説明。

開腹手術を希望。

⚫︎この選択はたるさんにとってものすごく重要でした。

子宮体癌に対するリンパ節郭清(生検)の意義や方法,範囲については世界的なコンセンサスが得られにくい状況にあり,国内でも議論が尽きない段階

主治医より、術前の説明として「リンパ節郭清(生検)」は省略すると提案、承諾。

 

たるさんの子宮体がんの初回治療

推定I期(子宮体部に限局)

 手術可能→類内膜がんG1、G2かつ筋層浸潤1/2未満につき

・単純子宮全摘出術/両側付属器摘出術 →→→摘出後の検査でも上記と相違なし

・腹腔細胞診 →→→手術時に陰性

(オプションで)後腹膜リンパ節郭清→省略。その後のセカンドオピニオンでも郭清不要との判断。

日本産科婦人科学会による報告では,全体の5 年生存率がG1 およびG2 の類内膜癌では95%,90%と良好

 

手術で治る。

抗がん剤治療は要らない可能性もありました。

 

ところが、

 

開腹手術時に主治医が子宮の外、

骨盤内の靱帯(じんたい)に

2つの小さな黒い粒を見つけて採取。

付着していた場所はレーザーで焼いて終了。

⚫︎これを見つけてもらえていなかったら、抗がん剤なし。抗がん剤治療をしても完治とは言えないものの、たるさんの3年以内の転移の可能性はかなり高まっていた可能性あり。

 

この「つぶ」が

おそらくは卵管経由で腹腔に漏れ出して

腹腔内の免疫細胞などが片付けきれなかった

あの時などの大出血の残骸で

組織検査でもがん細胞を含んでいました。

⚫︎この最後の1行が確定するのに、セカンドオピニオンの医療施設に2度足を運びました。

 

これにより、ステージⅢが確定。

 

がん細胞や、目に見えない小さな塊になったがんが

腹腔内のどこかに付着している可能性があり

これが成長中であれば

血流を介して成長を阻止できる

抗がん剤治療が必要でした。

(2024/07/10追記。子宮体がん 治療ガイドラインのCQ14「再発低リスク群を推定して行われた手術の後に再発中・高リスク群と判明した症例の取り扱いは?」に該当。)

 

がん診療ガイドライン HOME > 子宮体がん > 治療ガイドライン

 

「6回のTC療法を受ければ、以後の経過はかなり良いはず」との

セカンドオピニオンでの

太鼓判をもらってすぐに開始。

今月末に最後の6回目が完了します。

 

 

 

 

子宮体がん1aと3aのはざまで

セカンドオピニオンの時に調べたことが

たるさんUFOの今後の人生に関わる大事な情報。

 

FIGOステージ IA 期 Grade1 類内膜癌は、子宮体がんガイドラインにおいて再発低リスク群と定義され、手術療法のみで観察となります。しかしながら 5-12%再発するという報告があり、決して再発率が低いとは言えない状況です。

 

手術の後がどうなるのかの実例を以下より学びました。

時々見返すことにします。

 

子宮内膜癌1a期G1で術後二年目に癌性腹膜炎を併発した1例 症例は51歳,2経妊2経産.不正性器出血を主訴に当院受診.子宮内膜細胞診にてclass 5,子宮内膜組織診にて子宮内膜腺癌だったため,H16.8.31,子宮全摘術+両側付属器切除術を施行.病理組織検査で子宮体癌1a(子宮内膜腺癌)Grade1と診断され,その後外来にて経過観察していた.H18.4月よりCA125 280.1U/mlと上昇を認めていた.H18.7.20 腹部膨満感,下痢が出現,腹部CTにて腹水貯留,大網の肥厚を確認...

類内膜癌Grade 1の内膜限局型子宮体癌が術後3年半で傍大動脈リンパ節に孤発再発した1例 初回治療から3年6か月後、腫瘍マーカー値はCEA 1.0 IU/ml、CA125 13.4 IU/ml、CA19-9 3.3 IU/mlと上昇はなかったが、CTで下腸間膜動脈根部より尾側に径10mmに腫大した傍大動脈リンパ節を認めた…

早期子宮体癌における腹腔細胞診に関する検討 腹腔細胞診の陽性5例のうち2例は化学療法で再発なし、化学療法を希望しなかった3名は再発あり(1例9ヶ月後に骨盤リンパ節、1例肺転移、1例13ヶ月後に腹膜播種)。腹腔細胞診の陰性77例中再発した2例あり(1例肺転移、1例腹膜播種)。

晩期肺再発を来した子宮体癌の3例「子宮体癌の再発は多くが骨盤外で,その中で肺は高頻度である。再発例の約80%は原発巣診断から3年以内に発見され,晩期再発の報告は少ない。今回,晩期肺再発した子宮体癌を3例経験したので報告し,本邦で報告のあった8例を合わせて, その特徴や治療の留意点を検討した。」「自験3例と本邦で報告のあった晩期肺再発8症例をまとめると,初発年齢は30~70代,組織型は6例が類内膜癌であり,再発までの期間は5年~37年と幅があった

 

 

◎以下は疑問解消済み

(開腹手術の方を受けた/後腹膜リンパ節郭清を受けなかった→セカンドオピニオンでも追加手術不要との判断)

早期子宮体癌に対する腹腔鏡下手術および開腹 ...手術の予後の検討。腹腔鏡下手術97例と開腹手術143例の比較。

筋層浸潤を伴わない子宮体癌IA期G1症例のリンパ節郭清省略 ...は妥当か。【目的】子宮体癌の基本術式は子宮全摘+両側付属器摘出に加え,後腹膜リンパ節(LN)郭清である.筋層浸潤(myometrial invasion,MI)を伴わないIA期G1(MI陰性G1)症例はLN郭清の省略が可能と考えられている.これらの症例のLN郭清省略の妥当性を検証した.
【方法】2003~2012年に術前にMI陰性G1と推定した子宮体癌62例

【成績】術前にMI陰性G1と推定され,術後病理診断で不一致を認めた症例は45例(73%)であり,III期3例(5%)を含んでいた.内訳は手術進行期が40例(65%),組織型が15例(24%)で,MI<1/3症例は24例,1/3-1/2症例は11例,>1/2症例は3例であった.

MI陰性G1不一致例のうち,LN郭清を術中に28例,術後に2例で追加したが,LN転移陽性例は1例であった.

再発中・高リスク群は13例(21%)で,術後化学療法を9例に施行したが,再発は1例(腹膜播種)のみで,LN未郭清群を含めLN再発を認めた症例はなかった.
【結論】術前にMI陰性G1と推定された症例には術中術後に不一致を認める症例が多数含まれるが,不一致症例を適切に除外診断し,治療を行えば,LN転移のリスクは低いと考えられた.

 

 

子宮体がんの予後について

 

上記のガイドラインの「第4章 治療後の経過観察」より

<経過観察のルーチン検査>

内診,腟断端細胞診,経腟超音波断層法検査,腫瘍マーカー測定,胸部X 線検査,CT などの画像検査などを組み合わせて行うことが一般的。しかし,これが再発の早期発見や予後の改善に貢献するかどうかに関するエビデンスは少なく,施設ごとの基準や臨床医の判断に従って施行されているのが現状。

<再発の診断>欧米の報告では,定期的経過観察による再発診断率よりも患者の自覚症状によって再発と診断される率の方が高く,定期的経過観察の必要性の是非が問われている。自覚症状に加えて,いわゆる身体診察のみで80%以上の再発が発見されると報告

 

上記のガイドラインの「第2章 初回治療(特殊組織型を含む)」>総説より

 

Ⅲ 病理組織型

近年,子宮体癌は臨床病理学的,分子病理学的観点からⅠ型とⅡ型に区別されるようになった19)。Ⅰ型はエストロゲン依存性の腫瘍で,類内膜癌と粘液性癌を含むのに対して,Ⅱ型は漿液性癌や明細胞癌に代表されるエストロゲン非依存性の特殊組織型腫瘍で,主に閉経後の高齢者の萎縮内膜を背景・・・。日本産科婦人科学会による報告では,全体の5 年生存率G1 およびG2 の類内膜癌では95%,90%と良好であるのに対して,G3 では77%,漿液性癌および明細胞癌で60〜65%21)と不良である。