Andrea Oliva plays Sonata Op. 105 No. 1 in A minor (Originally for Violin) by R. Schumann
00:00 Sonata Op. 105 No. 1 in La minor (Originally for Violin) by R. Schumann
00:06 Mit leidenschaftlichem Audsdruck (With passionate expression)
07:54 Allegretto
11:25 Lebhaft (Vivace)
Kavakos, Trifonov - Schumann - Violin Sonata No 1 in A minor, Op 105
ムラマツフルートの楽譜を通して曲目解説してくださる三上さんが時折「ロマン派の時代はフルートの名作が少ない」と言った趣旨のことを書かれていますが、確かに言われる通りでどうしてもアレンジ物が多くなります。今日聴くソナタも原曲はヴァイオリンソナタです。
この曲は1851年9月12日から16日の週に書かれ、同年10月にクララ・シューマンとヴィルヘルム・ヨーゼフ・フォン・ヴァシエレフスキによって初めてプライベートで演奏されました。しかし、最初の公の公演は1852年3月にさかのぼります。R・シューマンはワシエレフスキに、このソナタについて「一部の人々の反応に非常にがっかりした」と語ったようです。さらに、本人も結果にまったく満足していなかったようです。
再演の折に「私はヴァイオリンとピアノのための最初のソナタを気に入っていません。だから私は書き直したので、もっと良く出きることを願っています。」そのように言いました。ヨーゼフ・ヨアヒムが1853年9月にシューマン邸でソナタを演奏して初めて、彼は完全に満足し、「心の最も内側の和音を打つ」と書いています。
ちなみに、クララ・シューマンはヨーゼフ・ヨアヒムを尊敬していたようで、彼の演奏は音に温かみがありふくよかだといった趣旨の発言をしています。
<楽曲の構成>
全3楽章からなり、演奏時間は約15分。
- 第1楽章 情熱的な表現で(アレグロ・アパッショナート)
- 第2楽章 アレグレット
- 第3楽章 生き生きと(アレグロ・コン・ブリオ)
3つの楽章から構成されているが、そこではヴァイオリンとピアノの2つの楽器の持つ表現力と均衡にかなり配慮がなされており、簡潔な書法の中にも、力強さや情熱的なものを感じさせる。第3楽章のコーダで第1楽章の第1主題を回想することによって全曲の統一を図っていることと、第3楽章の主題動機が、前年に作曲された交響曲第3番の第2楽章の中間主題との関連を思わせている点がある。
シューマンの音楽については、様々な人間が様々に語っていますが概ねは一致しています。いわゆる「ベートーヴェンらが築いた伝統上に連なっている」と言うことです。もともと裕福な家庭に生まれ育ち、本来であれば法律家の道を歩むはずだったシューマンは、文学などにも造詣が深く思索的な面を持っていました。それが、音楽にも表出しているのです。
シューマンと同時代のドイツの作曲家・音楽批評家ルイス・エーレルト(en:Louis Ehlert, 1825年 - 1884年)は、著作『シューマンとその楽派』(1849年)において、「ベートーヴェンが古典的時代の芸術の頂点なら、シューマンはわれわれの現代の時代意識を体現する存在になっている。彼の苦闘が結んだ愛には、必ず優しい、温和な守護神(天才)が宿っていて、われわれは人間的にそこへ惹きつけられる」と述べている。 また、19世紀ロシアの作曲家ピョートル・チャイコフスキー(1840年 - 1893年)は、「この世紀後半の音楽は、芸術の歴史の中に、後の世がシューマン時代と呼ぶような、そういう時期として入ってゆくに違いない。シューマンの音楽は、ベートーヴェンの作品と有機的に結びつきながら同時に決定的にこれから離れ、われわれに新しい音楽形式の全体的な世界を拓き出し、そういう偉大な先駆者たちもいまだ触れたことのない弦を響かせている。そこにはわれわれの心的生活の秘かなプロセス―あの疑いと憂鬱と、理想を振り仰ぐまなざしと―今日の人の心を感動させるものが響きを発しているのだ」と述べている。
本来ヴァイオリンの曲ではありますが、表現方法の違いだけではなく、シューマンの音楽の持つ味わいをフルートならではの表現として楽しんでもらいたいと思います。
※ 以前の記事
⑤ ホルンの出番です㉜ 4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュックヘ長調作品86
<演奏者>
アンドレア・オリヴァ(1977年、モデナ)は、2003年からローマのサンタ・チェチーリア・アカデミア管弦楽団の首席ソロ・フルート奏者であり、「サンタ・チェチーリアとコンセルトヘボウの管弦楽五重奏団」のメンバーであり創設者であり、室内楽アンサンブル「I Cameristi di Santa Cecilia」のメンバーです。アンドレア・オリバは権威ある神戸国際コンクールで1位(2005年)、ミュンヘンのARDで3位(2004年)を獲得しました。2000年から2002年まで、彼はKのアカデミー学者の一人でしたベルリンのアラヤン・アカデミーとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団にゲストとして演奏。彼はヨーロッパの室内管弦楽団とハンブルクのNDRのゲスト首席フルートです。ルガーノのスヴィッツェラ・イタリアーナ音楽院CSIのフルート教授、マンチェスターのRNCMの客員講師教授。彼はまた、世界で最も重要なフェスティバルで演奏し、教えています。彼はソニー、デッカ、ハイペリオン、ブリリアント、ダ・ヴィンチ・レコード、オーリカス・クラシックスのために録音しており、ピアニストのアンジェラ・ヒューイットと録音したバッハ・ソナタのCDは権威あるiTunesアワード2013を受賞しました。ファローと共同でコンクール「G.ベッティ」と「C.クレム」のクリエイター兼芸術監督。アンドレアオリバは、彼のために特別に設計された村松フルート14kオールゴールドSRを演奏します。(自動翻訳)
シューマン、ロベルト/ソナタ OP.105 (原曲:ヴァイオリンソナタ)
Schumann, Robert Alexander SONATA OP.105 (ED.OLIVA) (ORIGINAL:VIOLIN SONATA) |
ROMANTIC FLUTE SONATAS / MENDELSSOHN - SCHUMANN
メンデルスゾーン ソナタ ヘ短調 OP.4 (ヴァイオリン・ソナタによる) Fl.Pf
シューマン 夕べの歌 OP.85 NO.12 Fl.Pf
シューマン ロマンス OP.94 Fl.Pf
シューマン ソナタ イ短調 OP.105 (ヴァイオリン・ソナタによる) Fl.Pf
メンデルスゾーン フルート・ソナタ ヘ長調 Fl.Pf