こんにちは。
長崎県諫早市にある母乳育児産後ケア専門の
たんぽぽ助産院、助産師山口亜矢子です。
今日は、母乳育児のメリット赤ちゃん編Part3です。
メリットそんなにあるの?
そんなにたくさんあるの?と思いますがあるんです。
今回は歯科の先生からも教えていただいた情報もお伝えしますね!
では、
①顔全体の筋肉や、顎を発達させる
顔の筋肉の数か所に筋電図を装着して、母乳を飲んでいる赤ちゃんと哺乳瓶をのんでいる赤ちゃんの筋肉の活動を評価した研究があります。
結果は、母乳から飲んでいる赤ちゃんのほうが哺乳瓶よりも有意に高い活動量を示したそうです。
赤ちゃんの口腔周囲の筋肉を発達させるには有利ですね!
この母乳育児の児の筋活動量は、生後3か月まで増大し、その後は安定してくることが報告されています。
なのでこの時期に直接おっぱいを飲むことは、そのあとの口腔機能にも重要だと言われています。
また、超音波で赤ちゃんが飲んでいるときの舌の運動を観察すると、うねりが舌の前方から後方ににつながる蠕動様運動をしています。
この運動は母乳も哺乳瓶もあまり変わらないようです。
が、赤ちゃんが母乳を飲むときは乳首を2倍に伸ばして飲んでいると言われています。
哺乳瓶の場合は1.2倍です。
この違いは、歯並びや口腔機能の発達に影響するといわれています。
深くくわえて舌を上あごの口蓋にしっかりあてて蠕動様運動をすることで、上あごの形が広がり歯並びが良くなるようです。
浅くくわえることでV字型の上あごになると歯並びが悪くなるともいわれています。
白線で書いたところは、切歯骨という骨の箇所ですが、ここは赤ちゃんの頭の骨と一緒でまだしっかりとくっついていません。
なので、舌で圧を加えることで、どんどん広がっていきます。
特に生まれてから1ヶ月くらいが一番変化する時期ということなので、深くくわえておっぱいを飲むといいかと思います。
この骨がくっつくのは3才くらいといわれていますので、その後の離乳食の食べ方も大事になってきます。
この話はまた、いずれしたいと思います。
②生活習慣病と関係している 特に肥満
母乳育児は、その後の赤ちゃんの人生においての脂肪沈着予防に重要な鍵となるといわれています。
ミルクと母乳の成分の大きな違いの一つは、たんぱく質の質と量だそうです。
ミルクではある程度以上にたんぱく質を減らすことはできないとか。
生後早期のたんぱく質の過剰摂取が、後の脂肪沈着に影響し、体重過多と肥満に関係しているそうです。
あと、たしかにミルクは残す量が目に見えちゃうともったいないので、つい最後まで飲んでもらいたくなりますよね。
母乳の場合は、無理にのませることはできません。
たしかに、お腹がいっぱいになると、赤ちゃんは適当にチュチュと吸って、本気で飲んでいないですもんね・・。
また、母乳は動脈硬化の予防効果があると言われています。
母乳のみで育つ赤ちゃんは、生後すぐのころに少量の初乳しか飲むことができません。
この低栄養こそが、心血管疾患のリスクを低下させているかもしれないと小児の栄養学者たちは言っています。
③食育への影響
母乳のにおいの強さやタイプは、お母さんが摂った食べ物や飲み物で決まることから、母乳の甘さや触感もお母さんそれぞれで違うと言われています。
このことは母乳育児で育った赤ちゃんは、口腔からたくさんの感触を経験していると言えます。
一人ひとり、毎回違う味や触感をの経験をしていることは、赤ちゃんにとっていい刺激になるでしょうね!
母乳のメリット赤ちゃん編について書いてきました。
次回からは母乳のメリットお母さん編です(^^)/