こんにちは。
長崎県諫早市にある母乳育児産後ケア専門の
たんぽぽ助産院、助産師山口亜矢子です。
今日は、母乳育児のメリットお母さん編Part1です。
母乳が赤ちゃんにメリットがあることをご紹介しましたが、お母さんにもあります。
以前は赤ちゃんへのメリットが大きいと言われていましたが、最近はお母さんへのメリットも多く取り上げられるようになってきました。
ではお母さんのメリットについてです。
①産後の出血量が少なくなる!
赤ちゃんがおっぱいを吸うと、オキシトシンというホルモンが分泌されます。
最近よく聞くオキシトシンです。
このオキシトシンは、乳汁を押し出す作用という大きな役割のほかに子宮の収縮を促すという大事な働きがあります。
産後すぐから頻回に授乳をすることで、オキシトシンが分泌されて子宮の収縮が促されます。
そうすると、お産後の出血が減って、お母さんの貧血予防にもなるわけですね!
この子宮の収縮は、授乳しているときだけではなく、1回の授乳終了後もリズミカルに20分にわたって収縮し続けます。
「後陣痛」いわゆる「あとばら」と言われるものです。
時々、お産の陣痛よりあとばらのほうが痛い!と言われるお母さんもいらっしゃいます。
個人差があり、まったく感じないお母さんもいます。
この痛みは、お産の後数日間続きます。
回復するためのいい痛みではあるので、つらいですが産後しばらくの我慢ですね。
とても痛いときは、先生や助産師に相談されるといいですよ。
とはいえ
お産後、赤ちゃんがおっぱいを吸う→お母さんの子宮が収縮する→出血が減ってお母さんの早期回復に役立つ
このからだの仕組みには毎度、毎度感心させられます。
上手くできていますね!
②ストレスを感じにくくなる
産後、授乳中のお母さんは授乳でホルモンの変化が起こり、ストレスを感じにくくなります。
緊張がほぐれたり、眠くなったりなど育児中にリラックスしやすくなるようです。
お産後って動物的本能というか、少しの音で目が覚めたり、いつもだったらこんなことは気にしないということも気になったりしますよね。
でも授乳中は、なんだかリラックスというか忘れているというか・・。
確かに気持ちは穏やか・・。
また先ほど出てきたオキシトシンは、お母さんにストレスを与えても血圧や心拍数の変化の反応が少ないという作用があります。
これはストレスに対する反応をやわらげると言われています。
オキシトシンには、鎮静作用や痛みを感じにくくする作用もあります。
なんだか、いいことばっかり書いていますが・・
最近、D-MER(ディーマー)という不快性射乳反射とよばれる生理的な反応があることがわかってきました。
お母さんが授乳をすると、なぜか絶望的な気持ちになったり、鳥肌が立つような不快感や吐き気などの身体症状を感じることがあると言われています。ます。
まだ、はっきりとした原因は解明されていませんが、生理的な反応で子どもへの愛情やお母さんの性格とは関係なく起こると言われています。
D-MERがあるからといってお母さんが自分を責める必要はないっていうことですね。
この話はまた別の時に。
ではまた!