文法の勉強、英語が苦手な人にとってはかなり苦痛なものでしょう。
用語が出てきていや~な気分になったり、日本語と全然違う規則にうんざりしたり…。
そして、こんなことを考えないでしょうか?
「なんでこんなややこしいことを使って英語を勉強しないとアカンねん!( `ー´)ノこんなことばっかり勉強してるから日本人は英語を話せないままちゃうんか」
何かの広告とかでも「英文法の勉強なんかしなくてもこの教材だけでOK」なんてことを書いてる英会話教材の宣伝を目にすることもありますね。
でも、自分から言わせてもらうと、その考えは間違いだと思います。
文法の勉強は必要なものだと思います。
問題は、文法の勉強のやり方だと考えます。
文法の勉強をいらないという人がよく言うこととして、「子どもは文法を勉強しないでも、ちゃんと話せるようになっている」というのがあります。
たしかに日本人は、日本語の文法を勉強しないで日本語を話せるようになってますよね?
でも、はっきり言って、その日本語のマスターとまったく同じやり方で、日本人が英語をマスターするのには無理があると思います。
どういうことか。
言語には第一言語と第二言語というのがあります。
第一言語というのは、生まれたときに、親をはじめとするまわりの人が話していて、自分が生活するところで主に使われている言語のことで、つまり母国語のことです。
母国語については、まわりの大人がいっぱい話しかけてくれることで、長い時間、大量のインプットがなされます。
そして、子どもは、まわりの大人の真似をしながら、いっぱい間違いをしつつの試行錯誤をしながら、その母国語をスラスラ話すようになるのです。
一方、第二言語というのは、自分が生活するうえで必ずしも必要になるわけじゃなく、勉強して話そうとする言語のことです。
この第二言語を母国語と同じようなやり方でマスターするのって本当にできるのでしょうか?
おそらく母国語は、生まれたときからある程度の成長をするまで、大量のインプットを受けていっぱい話す訓練をするわけですから、1日10時間ぐらいの訓練をざっと10年ぐらい積んでることになりますね?
中学生や高校生なら、英語以外にまだまだ勉強しないといけないこと、やらないといけないことがあるはず。
まったく同じ方法でやることは絶対に無理です。
もっと合理的に言語をマスターする方法がないといけません。
それが文法なわけです。
これをマスターしてそれをもとに文を組んでいけば、通じる文ができるわけですね。
英語を仕事でバリバリに使いこなすビジネスマンから「文法なんかいらない」という声があまり聞かれないのはそういうことなんです。
おそらく文法の勉強でいやになるのは、難関といわれる学校の入試で取り上げられるような、妙に細かい文法事項についてのことでしょう。
点数に差をつけるために必要悪みたいな感じで出題されていますが、自分の考えとして、文法問題には3タイプあると思います。
絶対正解すべきレベル・内容の問題、ここで合否が分かれるというレベル・内容の問題、解けなくてもいい(正解されるのをさほど前提とされてない)レベル・内容の問題で、割合として6:2:2ぐらいの出題量だと思います。
なので、妙に細かい文法事項のことは、実は解けなくてもいいレベルのものという可能性もあります。
まずは、絶対正解すべきものとここで合否が分かれるものの、合計8割のものだけをマスターすることだけに集中するのがいいのではないでしょうか?