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息子が生まれてからの物語25話目
窒息した息子は
呼吸をしようと
必死に手足を動かし
もがいている。
唇が青ざめていく。
駆けつけた看護師さんが
医師を呼ぶ。
運悪く、
当直医が別の患者の対応で来られない。
近くの職員宿舎から別の医師が来る。
妻は病室から出された。
しょうちゃん、
死なないで
という思いでいっぱいだった。
15分ほどして病室のドアが開き、
看護師さんに招き入れられた。
息子の口からは挿管され
呼吸はしていたが、
唇は紫色で、
全身が硬直していた。
死と隣り合わせだった。
私はあとから
無事を知って聞くのでいいが、
その瞬間のことを考えるだけでも
恐ろしくて鳥肌が立つ。
そんな話を聞くと、
呼吸ができて
生きているだけでも
いいと思えた。
続く。
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