連休をゆっくり使って、Girlsのセカンドアルバムを聴いた。


やはり納得がいかない。

自分にとって、このアルバムはロックとして鳴っていない。


ロックってなんだろう。

ひとそれぞれに、ロックのカタチがある。

自分なりの定義や条件があるだろう。


歌詞が大事だという人もいるだろうし、ギターのリフこそロックだという人もいるだろう。


僕にとって、ロックは鳴るものだ。

歌詞の要素は少ない。

メロディだけでもないし、音だけでもない。


中心となる歌詞とメロディがあり、それを鳴らす。

その鳴り方が、何かを突き抜ける力を持っていることが、ロックの条件。

これは言葉ではとても表現しにくい領域。


いかに歌詞が切なくても、深い傷を負っていても、その鳴り方は潔く、力強くいてほしい。

たとえカラ元気であろうともエネルギッシュであってほしい、ロックには。


Girls にももちろんロックを期待してる。

ファーストアルバムは、鳴り方が間違いなくロックだった。


メロディと歌詞は、ノスタルジックに、感傷に浸りながら弱い自分をさらけ出していても、クリストファーの歌とノイジーなギターを中心に、彼らは奇跡的にセンシティブなロックを鳴らしていた。

そこが彼らの最大の魅力だった。


しかし、今作のGirls はロックを鳴らしているのだろうか。


彼らのセンシティブなロックは、そのバランスが生命線だ。

一歩踏み誤ると、傷口が広がり、弱い自分に捉われてしまいそうな、危ういバランス。

だからこそ、彼らのロックは輝いていた。切なく、ピュアに。


彼らはそれに自覚的だったのだろうか。

今回、あまりにも無防備にそのバランスを崩した。


自分の感情に酔いしれるような、感傷に浸ってその地点から動こうとしないような、ズルズルと、ダラダラとした音楽になってしまった。


何曲かはそれっぽい編成をしてレトロなロック(アンドロール)を演じてる。

それすらも、オールディーズという形式だけ他から借りてきたもののように見える。


これを聴いても、何かを乗り越えられるような気がしない。

ドツボにはまって、そこがドツボだとわかっていても動きたくなくなるような、そんな自分になってしまうような気がしてならない。


ロックは、そんな鳴り方をする音楽じゃない。

感傷に浸って自分に酔いしれるような音楽じゃない。

これじゃ、昔流行ったニューミュージックだ。


せめて、ファーストの半ばに Just A Song があって、アルバムの最後が ムダな間奏のない Jamie Marie で終わる、そんなアルバムを聴きたかった。


それとも、Girls はあきらめて、Grouplove にこれからを期待してみるか。


チルウェイブって、どうも苦手なんですよね。

気持ちはいいけど、予定調和的にボーカルも演奏もフワフワと流れて行き、シンセも過剰に重ねられて、垂れ流し状態。
聴き続けてると、だんだんとカラダがムズムズして落ち着かなくなってきてしまいます。

やっぱり存在感のあるボーカルとひずんだギター、そして突き刺さるスネアがないとシャキッとしないぜ、なんて思いながら、2~3曲聴いたらいたたまれずに他のCDに換えてしまいす、大抵は。

たぶんこのミュージシャンも世の中的にはチルウェイブ系として扱われるのかもしれません。
音的に似ている感触はあっても、たぶん本人はチルウェイブをやることが目的ではないだろうし、もっと先を見据えている気がします。

Active Child のデビューアルバム、 "You Are All I See"

You Are All I See (ボーナス・トラック6曲『Curtis Lane EP』収.../Active Child

¥1,980
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LA出身のシンガー・ソングライターPat Grossiのソロプロジェクト。

音楽系の職業を持つ父親の影響で音楽に囲まれて成長、学生の時は聖歌隊、合唱団などの経験を経ているそうで、そのためか本人はハープを弾くそうですし、声もファルセットをベースに中性的。

でもそれが、彼の音楽を個性的にしているのは確かです。

意識的にリズムを抑えたり、ダークなサウンドスケープをもってきたり。
なによりも、シンセの使い方に節度があるのがいいです。
これが他のチルウェイブ一派と違うところ。
自分の声という武器があるから、シンセに頼り過ぎなくてもいいのかもしれない。

音の余韻というものに対する感覚もよく、心地よい。

シンセをメロウ感たっぷりに重ねて一定のビートを加えるだけじゃ、ただのムード音楽です。
そこにはミュージシャンの確固たる音楽観とサウンドスケープが必要。



この時の流れが好きです。


こういうサウンドスケープを創れるのも彼のよさ。


じゃあ、手放しでこのActive Child を認めるのかといえば、そうでもない。
何が足りないんだろう。

やはり、足らないのは、アナログとノイズ。
キレイに創られ、それも魅力だけど、それが物足りなさにつながる。

声。ギター。ドラムス。
物理的に発せられた音をそのまま聴かせる。
もしくはそれを電気で増幅する。

それが必要不可欠、もしかしたら必要十分条件。

初めから電子として創られ発せられた音に不足する何か。

その不在は、音楽としての訴求力に直結しているような気がします。
自分にとっては。

なに、、R.E.M. が解散だと??


新しいファンなので、思い入れなどは古くからのファンの皆さんとは比べ物にもなりませんが、新作 Collapse Into Now が素晴らしく、またタイミングとしても深く心に残るリリースだったため、残念でなりません。


しかし、なんで解散する必要があるんだろう。


誤報や勇み足ニュースであることを願いたい。。


イタリア発の音楽。

ロックで言えば、あまり最近では心当たりがありません。
自分が知らないだけだと思うけど、先日レビューしたDanger Mouse の Rome がイタリア人作曲家とともにイタリアで制作された、それくらいしか思い当たりません。

昔は、イタリアンプログレを良く聴いたもんです。
イギリスのプログレでは感じられない独特の情感に大きな魅力がありましたね。
時々、その情感に浸りたくて引っ張り出してきます。

今日ご紹介するのは、イタリアの4人組、 The Vickers のセカンドアルバム、 "Fine For Now"
彼らの日本でのデビューアルバム。

FINE FOR NOW/THE VICKERS

¥2,200
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イタリアも、USインディの影響力から無縁ではいられないようです。

今の世の中、イタリア人のメンタリティがどうのとか、地中海気質が音楽性にどうのなど、ほとんど関係がなくなってる気がします。
ブルックリンにまたひとつイキのいいグループが登場しましたと言っても、違和感ありません。

それくらい、ネット化、グローバル化の波によって、南欧の国ですら巻き込んでしまうほどにボーダーレス化が進行し、情報は瞬時に世界を駆け巡り、新しい音楽や刺激的な感性がお互いに響き合うのでしょう。

これは当りでした。

時々、アルバム買って一度聴いたら、その後1日に何度も連続リピートして聴いてしまうアルバムがあります。これはその1枚。

何回も続けて聴くといっても、いい時ばかりじゃなくて、どうもピンとこない、こんなはずじゃないんだけど、という時も何度も聴きます。
むしろ最終的にダメ出しするアルバムの方がたくさん聴いてた、なんてこともありますね。

珍しく、タワレコ渋谷店の店頭試聴で見つけたアルバム。
店頭試聴との相性は最悪だったけど、たまにはいいこともありますね。


時々ノスタルジックなきらめきを見せるメロディを歌うボーカルに、切れ味のいいギターがからみ、爽快感溢れるロックに仕上がってます。
どの曲も、完成度が高い。

キラーチューンが何曲かあって、これがいい。
ぴちぴちしてますね~









日本にも同じ名称のグループがいるんですね、実は。
そこと間違えないようにしてください。

あえてイタリアならではの特質を挙げるとすれば、ギチギチに作り込むのではなく、ゆる~い感じを残しながらスカスカ感を醸し出しているところでしょうかね。
そして、かなり脳天気。このあたりがラテン気質か?

そしてなんとも気の抜けるこのジャケットのアートワーク。
音聴かなきゃ、ぜったいに買わないデザインかも。。。

言うまでもないことだけど、音楽の楽しみの醍醐味は、常に新しいものを追いかけて、聴いた音楽のカタログを誇ることではなく、好きになった音楽を徹底的に聴きこんで、その世界に浸り、自分にとってかけがえのない音楽たちを増やすことです。


使い捨てのモノのように新しい音楽が出たらとっかえひっかえに聴き散らかすことはしたくない。


しかし1枚のアルバムと付き合うには、時間が必要です。

どうしても音楽が自分の中で熟成するのを待つ時間が必要です。


最初からガツンときて、その感動が持続するアルバムもあるけれど、そうじゃない音楽もたくさんある。


今日聴いたこの1枚。

聴くたびに自分の中に食い込んでくる気がします。


力強さと温かさと生命力。


シンプルな構成ながらも、シンプルな構造だからこそ、こんなものたちが、この音楽からはにじみ出てくるような気がする。


ときどき、よく練られたメロディと歌、そして若干のノイジーさが加わったギターさえあれば、他に何もいらないと思うことがある。


年間ベストの上位に食い込むでしょう、きっと。


このアルバムのレビューはしたので、改めてはしませんが。