ジャケットB級。
インナーの本人写真、あきらかにB級。

どうみても力が入ってないというか、ジャケ見ただけでは絶対に買う気にならないタイプ。

タワレコで時間があって、試聴コーナーが空いてて、一応聴いておくかという気持ちになって、の三拍子そろっての出会いとなりました。

Spectrals のデビューアルバム、 "Bad Penny"

Bad Penny/Spectrals

¥1,969
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イギリスのリーズ在住の21歳、Louis Jones によるひとりプロジェクトです。

言っちゃあ悪いけど、音楽は見た目に反して正統派。
ギターもボーカルもメロディも、しっかりいい。

けっこう手慣れた曲創りに、演奏。
エッジの効いたギターを中心とした、少なめの音数にリバーブが気持ちいい。
さわやかな風通しが心地よい。

ジャケットのバックや、下の曲のタイトルのように、ペパーミントのイメージです。

これはアルバム収録曲ではないけれど、彼の世界を代表する曲。






UKのひとりローファイバンド、なんていううたい文句も見たけれど、どこかローファイ?
CDの音圧は低めだし、特別にハイファイじゃないけれど、意図的に音質を落としたりはしてない。
なんでもローファイといえば、荒削りロックンロール的なイメージで売れると思わないでほしいものですな。
サーフポップ的、というのは当たってるとは思うけど。

なにげに、ヘビロテ。
でも、絶対にジャケで損してると思うけどな。


話題の歌姫、 Lana Del Rey
ファーストアルバム、 "Born To Die"

ボーン・トゥ・ダイ/ラナ・デル・レイ

¥2,200
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このアルバムが全英1位、全米でも上位にランクされるほどに売れていることが痛快です。

一見キレイに見えても、一皮向くとそこは背徳の世界であり、そには怪しげに蠢く妖怪がいるかのよう。
ルックスだけではなく、音楽や歌からもそういった匂いがプンプン漂いますね。

実に独特の世界観を創りだしてます。
世の中の好きものが群がって、いつのまにかムーブメントになっただけでなく、ちゃんと素晴らしい中身(=音楽)が伴ってました。

まるで、退廃の楽園で歌う、孤高の歌姫。

彼女の歌声をじっくり聴き込むのは快感です。

この強烈な毒を含んだ音楽がヒットチャートで賑わうほどに売れれば、この毒がを広くまん延していくんですよ、知らず知らずのうちに。。
世間が思い描く「流行りの女性ボーカル」イメージと、この音楽のギャップが痛快。

実は、歌だけではなくて、ジャケットを含めたアートワークにも、赤いインクが滲んだ歌詞カードや、わざと汚した赤いバラデザインのCDラベルなど、私は一筋縄ではいかないわよメッセージが満載。







アルバム通して、アップテンポでハッピーな曲など1曲もないし、彼女の歌を中心とした暗く沈み込むような世界が展開されます。

しかしまあ、テレビライブでのパフォーマンスを見る限りは、アルバムでの素晴らしい退廃的歌唱はライブでは出し切れていないようです。
アルバム制作で創り込んでくる、プロデューサータイプのミュージシャンかもしれません。
その分、実力も伴いながら成長していくと、とんでもないことになりそう。

なかなか手ごわそうな歌姫です。



風邪ひいて、喉も痛けりゃ、鼻もズルズルでダルいです。
そんな時に聴く音楽は、中途半端なのじゃ、うっとおしいだけ。

ガリガリガリと、風邪菌を潰してかき出してくれそうな音楽じゃないとね。



いやあ、このライブ、スタジオよりもフリップのギターがいい音出してて素晴らしい。

そういや、しばらくオリジナルアルバムリリースしてないね、クリムゾン。


比べるのはあれだけど、 Cults なんかよりもよっぽどいいです、このロック・デュオ。
サンフランシスコの出身です。

The Dodos

以前の記事にも書きましたが、Cults って何かあざといというか、受け狙いの魂胆が見え過ぎるところが、好きになれないんですね。
もっと雑念入れずに、ストレートにロックしてくれよ、という感じ。

それに比べて、この The Dodos は、ドラムスとギターというとってもシンプル(もちろんゲスト・ミュージシャンはいるけどね)な構造ながら、とてもストレートでイマジネーション溢れるロックを鳴らしてくれます。
基本はギターとドラムスだけ、というのが信じられません。

アルバムタイトルは、 "No Color" とは真逆の、とてもカラフルなイメージのロック。
No Color/Dodos

¥1,065
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アグレッシブで、歯切れがよくて、楽しくて、ノイジーで。
そして素晴らしくポップ。
ギターの切れ味もいい。
編成的には制約の大きい中で、イマジネーションにあふれてる。

なんだか絶賛してますね。







ともすれば、こういった編成の音楽はいわゆるローファイなロックどまりになりがちだけど、彼らはしっかりとフォーカスの合った音を出している。
ローファイで混然一体となった曖昧さに頼るのではなく、サウンドスケープが明確なクリアで抜けのいい音空間を創っている。

こういうところも高い評価です。
捨て曲なし。

実は彼らのこのアルバムも、2011年でのリリースでした。
このアルバムは自分が気付くのが遅れただけだけど、なんとなく不作だと思っていた2011年も、期待されたメジャーミュージシャンが総じてふるわなかっただけで、探せば実はけっこう粒揃い。

でもこういう輸入盤だけのリリース作品は、確実にロック雑誌のベストテン選考対象外だし、なかなか皆が知ることができないのが辛いところ。