自分はアナライザーです。


アナライザーって、単語的には分析する人ってことですが、ここでいうのは「タイプ分け」の中のアナライザーに属してる、っていう意味です。


「タイプ分け」というのは、ちょっと前に企業などで流行ったコーチングにおいて、まずは自分にどういう行動性向があるのか4つのタイプに自分を分類するものですが、性格・行動診断テストをした上で、

アナライザー、コントローラー、プロモーター、サポーター に分かれます。


血液型みたいなものですが、個人的には血液型よりも当たってると思う。


アナライザーは、行動の前に計画を立て、その通りに物事が進むのが充足感に通じます。目立つのは嫌いで、研究肌。


プロモーターはその逆で、何も決まっていないことがワクワクする。場当たり的に動いて、先は未知であることが快感。注目を浴びるのが好きで、目立ちたがり。


コントローラーは、自分が中心で自分の思う通りに物事を進まないと気が済まない。独裁的、親分的。


サポーターは、その逆で人の役に立つことに喜びを感じ、自分が嬉しいよりも、人にやってあげて、ありがとうと言われるのが嬉しい。


まあ、もっと深い世界ですが、簡単にいうとそんな感じ。

なんであの人と分かり合えないのか、あの人の行動にストレスを感じるのか、それはこのタイプ分けをして自分と相手を知ることで、見事に理解できるんですね~

特に、サポーターはコントローラーにストレスを感じやすいようです。


というわけで、自分はアナライザーなんですね。

旅行に行くのも、全日程の計画をたてて、その通りに動いて行くのが好き。

緻密にね。分析して。


そのせいか音楽が聴き方が分析的かもしれません。


なんで、このミュージシャンが好きで、あの人は嫌いなのか。

この音楽のどこに魅かれてるのか。

同じように感じても、ヘビロテになるのとならない音楽の違いは何か。


などと、聴きながら考えてる気がします。


だから、気に入った音楽はもちろん、嫌いな音楽も分析しちゃうのでレビューしたくなるんですよね。


今度、自分の嫌いなミュージシャンシリーズでもやるかな。

反感買いそうで、こわいけど。

音楽への評価を考える時、その人がどちら側から音楽に入ってきたかがけっこう重要な気がしてます。

クラシックから入ってきたとか、歌謡曲だよとかなどのわかりやすいものや、歌詞の良さがいいという人と、やっぱ音でしょという人、その音でも轟音に魅かれた人とサウンドスケープに魅かれた人、レベルも分け方もさまざまなんだろうと思います。

その入り口の価値観の違いで同じミュージシャンに対しても評価の違いがはっきり出るし、一見同じカテゴリーのミュージシャンでも人によってはこっちは好きだけどこっちはキライ、などとなるのかもしれません。

自分はロックの音の側面から入ってきたし、今もソリッドな音や、サウンドスケープに優れてるものに強く魅かれます。

90年代から今までのブリティッシュが好きな人に圧倒的支持を得ている、Oasis 。
今まで多少それらしきことに触れてきましたが、ファンの方には申し訳ないですが、自分は Oasis をそれほど好きじゃありません。

もちろん、何枚もアルバム買ってそれなりに聴きこんできました。
ノエルが創るメロディラインは魅力的なんですけどね。
なじめないのは、音の側面です。

あの独特のギラギラ感がちょっと耳障りなんですね。
ボーカルも、ギターも、全体でもあまりニュアンスやメリハリがなく、音圧が一本調子な印象です。
一言で言うと、「がなってる」ロック。
音もあまりソリッドじゃないし。
音とは関係ないけど、リアムが人間として嫌いだというのも大きい。

じゃあ、どのミュージシャンがいいのか。

Oasis との対比がしやすいのは、 The Verve でしょう。
ここで挙げるのは10年のブランクを経てリリースされた4作目、 "Forth" です。

FORTH~再生/ザ・ヴァーヴ

¥2,500
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必ずしもこのアルバムは彼らのベストという評価をされているわけではありません。
しかし、ここから溢れてくる彼らの音や音楽は、自分がOasisの音楽に感じるフラストレーションを見事に一掃してくれます。

ソリッドに切れ込む音。
楽器もシャープに分離し、甘ったるさがない。
隙間を大事にして、音空間が生かされている。
高揚させてくれるメリハリの効いた構成。
ニヒリスティックだけど味と存在感のあるボーカル。

ハードメンソール。

ここにはブリティッシュに期待するかなりの部分があるといっても過言ではありません。

まさしく、ブリティッシュロックの矜持。






今のヘビロテは予想外のところから攻めてきました。

フランスのインディ・ポップ・バンドの、 The Dø

Dan Levy とボーカルの Olivia Merilahti とで結成され、バンド名は二人の名前の頭文字からとってるそうです。
どことなくコケティッシュで軽い雰囲気は、フランスと言われれば、なるほど、という感じ。

今聴いているのは、最新アルバムではなく、彼らのデビューアルバム、 "A Mouthful"

Mouthful/Do

¥1,123
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曲のバリエーションは豊か。
ごくシンプルな編成で、リズムがシャープな切れ味鋭い曲から、民族音楽風のもの、ダウナーな曲調のものまで、ほとんど統一感てものは意識してません風に展開されます。

楽しいこと、悲しいこと、思いつくまま素直に書きつづった日記のようです。
だからこちらも極めて素直に音楽に触れることができます。

質感は、ベタベタしてなくてドライ。
渇いた音と隙間だらけのアレンジメント。
この潔さが快感です。
肩の力も抜けます。



いい感じ。


これも。


たまらん。


なんて魅力的なボーカルと、バリエーション豊かな曲想。
この歌があってこそ、シンプルな構成で雑多ながらなんとなく筋の通った印象を残せるのでしょう。

このアルバム、1日に1回は聴かないと気になって仕方がありません。


自分にとって永遠の夏の日を連想させる傑作アルバム Steve McQueen でデビューした、 Prefab Sprout
彼ら(といってもパディ)の卓越したソングライティングやサウンドスケープは、唯一無二という言葉はまさにこのためにあるのだ、というくらい素晴らしいもの。

活動期を通じて何枚ものアルバムをリリースしましたが、代表作と言えば Steve McQueen と Jordan The Come Back をイメージする人が多いのではないでしょうか。

もちろん自分も大好きだし、何度聴いたかわからないアルバムたち。
一番好きなアルバムを選べと言われれば、やっぱりこのどちらかでしょうね。

そしておそらく、一番手が上がりにくいのがこのアルバムなんじゃないでしょうか。
活動期におけるラストリリースとなったアルバム。

"The Gunman And Other Stories"

Gunman & Other Stories/Prefab Sprout

¥1,125
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ラストリリースといっても、活動を止めてから久しぶりにパディのソロアルバム的にリリースされた Let's Change The World With Music は除きます、念のため。

彼らのアルバムには、強烈に季節感が乗ってきます。
季節感と分かち難く、アルバムの記憶が定着します。
そのほとんどは夏なんですけどね。

唯一、夏じゃないのがこのアルバム。
なぜか、晩秋のイメージです。
このアルバムのリリース直後に、秋の紅葉が終わりかけている八ヶ岳に旅行に行き、このアルバムを聴き続けていた影響も大きいと思いますが。

そこでの冬に向かうひんやりとした空気感、暖炉で燃える火の暖かさのイメージが強い。

青春のイメージではなく枯れて行く晩秋のイメージが、彼らのグループ活動が終焉を迎えたアルバムに結びついているのが不思議。
ウェンディがすでに脱退して、あの夏の風のようなコーラスが入っていないのも理由のひとつかもしれません。

これだけ美しい曲を書ける人はそうそういないのではないかと。


このアルバムには、たくさん好きな曲があるんですが、YouTubeで見つけられたのはこれだけでした。
残念。
2001年にリリースされたアルバムだけど、日本盤は結局出なかったんじゃないかな。
やっぱり、あんまり人気がないアルバムなのかも。


このアルバムをこの記事を書くため検索して初めて分かった事実。
自分はこのアルバムのタイトルを Cowboy Dream だとずーっと思いこんでいて、それは大きな間違いだったこと。

ちょっとショックです。

いまだマイナーな存在だけど、新作が出たらチェックせずにはいられない、 Of Montreal
その最新作です。
" Paralytic Stalks "
相変わらず何言ってんだかわからんタイトルですね。

辞書ひいて日本語訳しても結局煙にまかれるだけなので、それすらしません。

Paralytic Stalks/Of Montreal

¥1,210
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ケヴィン・バーンズのソロプロジェクトともいえますが、期待するのはそのカオスティックで、ゴージャスで、エネルギッシュなロック。
躁的で動的なエネルギーで無理やりテンションを上げられてしまいます。

ところが今作。
相変わらずごった煮で、はちゃめちゃなんだけど、いつになく音が整理されてクールな印象。

時々、シリアスな表情を浮かべることもあります。

彼の音楽は、メロディも含めてとてつもなくポップであることが基盤。
ポップがガラクタ引き連れてやりたい放題にやってる面白さ、そこから生まれる刺激とカオスが最大の魅力。

それが最大限に発揮されたのが、前作 False Priest でした。
そこで強化されたリズムセクションは、今回も安定感を持ってます。

適度に抑制された、制御されたカオス。







今回は、曲の途中で展開を180度変えたり、実験的なパートを創ったり、今までになくチャレンジャブルな曲もちらほら。
この実験的な側面を持つ曲が、シリアスな印象を強めているのかもしれません。

必ずしも成功しているものばかりではないけれど、これからの彼に期待するには十分でしょう。

もっと人気出てもいいんだけどなあ。