前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト -55ページ目

本年の国有施設とのコロナ関連のやり取りについての概要

本年の国有施設とのコロナ関連のやり取りの概要について記します(それぞれはすべて公になっている内容です)。

1月下旬、内閣府から武漢からのチャーター便の乗客について、国立保健医療科学院の宿泊施設等で経過観察をする(させてほしい、ではなく、する、という趣旨)、との連絡があり、経過観察中の実務について、施設及び内閣府、埼玉県と調整しました。また、衛生管理等の状況について、市民向けに説明しました。

2月上旬には、内閣府からクルーズ船からの下船者を税大の宿泊施設等で経過観察したい、との連絡があり、施設、内閣府、埼玉県と調整を行いました。引き続き市民向けに説明を行いました。

3月中旬にはすべての経過観察者が退所されました。

その後、4月からの国有施設の集合研修について、感染状況に鑑み、埼玉県と連名で中止できるものは中止、オンライン化できるものはオンライン化を強く要請し、政府にもご配慮いただき、要望通りにしていただきました。

そして、緊急事態宣言終了までは大人数が集まっての集合研修は行われ方々のなかったと認識しています。

また、緊急事態宣言終了後についても、各施設の研修や試験の再開に当たっては、各施設から再開時の感染症対策の取り組みについて情報提供をいただき、参加者の健康や地域への影響に鑑み、各施設の感染対策について、市の危機管理担当とともに、現地で確認させていただきました。

その際、どうしても集合が必要な試験等以外については集合形式をとらないよう強く要請し、ごく少人数のものを除き、引き続きオンラインで実施されたという認識です。

試験等の実施準備に当たって施設の関連個所を市の危機管理担当と私で確認しました。

参加者と施設外との接点をできるだけ抑制する観点から、売店での食事の提供をはじめ時差での登下校にご協力いただきました。駅からも、参加者には速やかに帰宅していただくお願いをし、一部の例外を除いてそのようにご対応いただいたと認識しています。

国有施設と市役所の間には当然のことながら、監督権限があるわけではもなく、日ごろから任意で情報交換を行い、市民大学をはじめとする事業にご協力をお願いしています。

毎年、定例の一堂に会しての意見交換会(本年は中止)をはじめ、国有施設の主要な人事の際には挨拶がてらコミュニケーションを取らせていただいています。

 

コロナ禍において、感染症対策等に関するスムーズなやり取りができたのは日頃からの顔の見える関係性があるからであると認識しています。また、各施設の取り組みを市として市民に「広報わこう」などを通じて積極的に広報することにより、地域の方々の不安感を(すべてとはいえないまでも)取り除く努力をしています。

 

以上が主な経緯ですが、実際の調整に当たっては市役所の担当と国有施設の担当で都度、何度もやり取りをさせていただきました。また、必要な事項については各施設のホームページで対策について可能な限り詳しく掲出していただきました。

 

今後も、感染状況に鑑み、日ごろからの信頼関係を踏まえてやり取りをさせていただき、市民と国有施設関係者の安全性確保に努めてまいります。

司法修習生の新型コロナウイルスへの感染について

司法修習生の新型コロナウイルスへの感染について報道がありました。報道の元となっているプレスリリースを市のウェブサイトにも掲載しましたのでご覧ください。

内容について思うところをいったんここに書きましたが、市外の方々からの意見が殺到し市役所の業務に悪影響を及ぼす可能性に鑑み、削除します。事案の概要についてはプレスリリースから読み取っていただければ幸いです。ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

(すでに日数が経過し、市内での関係が疑われる感染事案は報告されていないことから、当該飲食店を起点とするクラスター等は今のところ発生していないのではないかと推察されます。)

労働者協同組合法は事業承継の切り札となるか!?

12月4日、労働者協同組合法が成立しました。出資者であり労働者でもある、新しい働き方を実現する制度として、期待が高まっています。
(なぜわざわざこのような記事を書いたは、記事の末尾で明らかになります。)

企業の活動は資本と労働によって成り立つのですが、会社では基本的にその経営の根本的な方向性は出資者が決めると言う建前があります。
実際には、特に大企業において出資者と経営者は分離している実態があるわけですが…。
一方で中小企業、特にオーナー企業においてはオーナー=経営者が会社の方向性を一手に握ります。
経済が成長し、オーナー経営者が儲かり、給料もしっかり払えて、人が集まり、オーナーに後継者がいて会社が続いていくなら、さほど問題はないわけですが、実際には事業承継もままならず、会社の存続すら危うい状況が世の中には多々あります。
中には、会社は回っているのに、オーナーが高齢で引退したい、一手に引き継げる番頭もいない、と言う会社もたくさんあります。
町工場とか地場のスーパーなどでは、その儲けの割には設備や施設が高価で、従業員がたとえ重役でも一人ではとても担いきれないケースもある。
この法制がうまく活用されれば、このようなケースでも事業の継続が可能かもしれません。
そこで思い出すのが「牛丼太郎」。安値の割にはしっかりした牛丼が学生の胃袋をぎゅっと掴む、首都圏で平成初期を過ごした世代には懐かしい店です。
和光市に(そうなんです。このネタは多分に和光市ネタでもあるのです)本社があった牛丼チェーンの運営会社が倒産したものの、運営会社の主だった役員が会社を立ち上げて事業を継続。今でも「牛」の字を消した看板とともに、「丼太郎」茗荷谷店が元気に生き残っています。
牛丼太郎はたまたま旧経営陣のメンバーだからこそ、会社を作って事業を引き継ぐことができましたが、その苦労は凄まじかったことがさまざまなインタビューで語られています。
この制度により従業員による事業継承のハードルが下がります。
事業継承難の時代、活用されることを大いに期待しているところです。

図は東京新聞12月5日朝刊より。


共生社会に向けた重層的支援としての和光市版「統合型地域包括支援センター」とは

従来、高齢者向けに特化して施策だった地域包括ケア。厚労省は共生社会に向けた重層的支援として、本来的な意味でのいわゆる包括的なケアにかじを切っています。
この地域包括ケア、和光市ではまず、「量の劇的な増加の時代」に対応するという必要性もあったため、「要介護認定率」つまり、高齢者のうち介護保険のサービスの利用対象となる程度に要介護度が高い方々の全高齢者に占める割合、という切り口をメインに介護保険制度の成果を測定し、相応の成果と評価を得てきました。
「量」への対応という意味では当初の目論見通りに要介護認定率を十分に低い領域(現在、全市で11%)に保ちつつ本格的な高齢社会を迎えることができた、という意味では、当市の施策は引き続き全国でも指折りの良い状態で機能しています。


一方で、平成30年からモデル的に取り組んできたのが中央圏域における統合型の地域包括支援センターです。
「統合型」という名称はintegrated careという概念から拝借したものであり「integrated careには、医療ケアにおける分断の減少や異なる組織のサービス提供の間の継続性や調整を高めるという目的を持つ体制と定義できる。(筒井孝子)」という、統合型センターで使っている意味合いよりもより大きな概念がもともとはあるのですが、integrated careをワンストップで実現出来るセンターを作ろうよ、という考え方でこのような名前にしました。
和光市の統合型センターは高齢、障がい、子ども、生活困窮をワンストップで受け止められる体制づくりにこの2年間取り組んできた結果、政府の言うところの「断らない支援」を回していけるノウハウが蓄積されつつあるのかな、と捉えています。
一方で、このセンターの扱う領域はそういうわけで従来型の高齢に特化した地域包括支援センターの4倍(厳密な意味ではなく、ざっくりとした感覚として)あり、その成果を少なくとも従来和光市が成果を表現するために多用してきた前出の「要介護認定率」で測定することは適切ではありません。
たとえるなら、従来型の地域包括支援センターのメイン機能は規格化された既製品を組み合わせたサービスのイメージに近いものです。たくさんの高齢者に定型のメニューの選択肢を組み合わせて提供し、それを活用して高齢者の機能回復やQOLを向上させるというものです。ケア会議では多職種が連携してその高齢者の視点から周辺課題についても取り組みますが、視点はあくまでも高齢者です。
高齢者向けをメインとしたプレタポルテ(高級既製服)メーカー直営店と捉えればわかりやすいかもしれません。
要介護認定率のような単線型の指標でも成果が(ある程度は)測れそうです。


では、統合型センターはというと、高齢者のみならずあらゆる世代の対応したオーダーメイドの衣料も提供できるオートクチュールもプレタポルテもワンストップで扱える店舗、と捉えると、単線型の指標ではもはやとらえられないことが理解出来るのではないかと思います。
そのものずばりではありませんが、実は社会的ケア関連指標というものは国際的に研究が行われており、英国発の社会的ケア関連 QOL 尺度 the Adult Social Care Outcomes Toolkit(ASCOT)については日本語版も開発されています。ただ、これをそのまま地域包括ケアのアウトカム指標として活用していけるかというと、そもそもこの評価指標の活用にはかなりの手間がかかり、何よりもあくまでも個人の視点での指標ですから、参考程度なのかな、というとらえ方が妥当です。


長々と書きましたが、従来型の地域包括支援センターの成果や地域包括ケアの成果を要介護認定率で表現する手法は大変わかりやすく、いわゆる破壊力が抜群です。ただ、本来、評価指標とはそんなに単純なものではないのです。
私は物事の評価を扱う自分自身の出発点としては、編集者時代に取り組んできた企業の業績評価があるのですが、企業の業績評価一つとっても、たとえば利益には営業利益、経常利益、税引き前当期利益等いろいろあって、株式投資をする人の視点、融資する人の視点、働く場を探す人の視点、それぞれから見るとどれを重視すべきか、どれを見て判断するか、というのは変わってきます。これは外部から企業を見る視点ですが、内部から経営を判断する指標となると話はさらに複雑です。


私も大いに推進してきた面があるので言葉が難しいのですが、少なくともこれからの超高齢社会における指標として要介護認定率を取り出してそれだけを重宝していく時代というのは完全に終わったと思っています。


役所も事業者も意識改革が必要であり、それなくして超高齢化時代の多様なニーズにフィットした評価指標は得られません。
統合型の評価については、ケーススタディで進展を見た事例を見るに「おっ、これは統合型ならではのソリューションだな」と感動する事案がある一方で、要介護認定率の改善という視点だけで見ると、別の評価になります。


評価指標は、評価は人の行動変容を促します。評価されると人は動きます(動かず不満を言う人もいますが)。要介護認定率で評価される組織は要介護認定率を向上しようとします。その行動変容が本当にサービスの受け手にとって良い行動変容かどうか、また、その指標により実現されるサービスの費用対効果はどうか、それを常に問い続けなければなりません。
そして、統合型センターのモデル事業は共生社会に向けた一つの解決案ですが、それが本当に機能しているととらえるべきなのか、改善点はあるのか、また、和光市の(全国の自治体の)地域包括ケアは超高齢社会を迎え撃つ中でどう変わって(Integrateされて)行くべきなのか、他の先進自治体のトライアルともぶつけながら議論する機会を近々持てればいいな、と先日、和光市の取り組みをご覧いただいた厚労省の方とも議論したところです。


表は森川他「社会的ケア関連 QOL 尺度 the Adult Social Care Outcomes Toolkit(ASCOT)の日本語翻訳:言語的妥当性の検討」『保健医療科学 2018 Vol.67 No.3 』(国立保健医療科学院)より引用。

自由民主党地方税勉強会で「固定資産税の安定確保」等について要請活動

先日の自由民主党地方税勉強会での市長会としての要請の様子が市長会ウェブサイトに掲載されました。
財源超過云々はいわゆる不交付団体への割り落としについて、交付団体と同様の基地交付金を交付されるよう、ご配慮いただきたい、という和光市や不交付団体としての主張をこの機に述べさせていただいたものです。
発言の機会をいただき、実情を和光市の金額ベースも含めて知っていただけたことは大変有意義であり、引き続きこの件では一歩でも前進できるよう、頑張って行きます。

「11月25日、自由民主党「地方税勉強会」が開催され、本会から子ども・子育て検討会議座長の松本・和光市長が出席し、基幹税としての固定資産税の安定的確保を図るよう要請するとともに、基地交付金の実状に合った評価、財源超過団体に対する減額措置の見直し等について要請した。」
(写真左側は町村会代表の佐藤仁南三陸町長=宮城県町村会長)