前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト -3ページ目

ヨーロッパと日本の地下水監視──データこそ政策の基盤。ピースはそろっている(暫定版)

インフラの老朽化が進み、各地で水道の値上げが話題になっていますが、結局のよりどころは河川水と地下水。特に地下水は全国で利用可能ですが、その実態は意外に可視化されていません。
地下水は私たちの生活や農業、工業などに欠かせない資源である一方で、汚染リスクも話題になっています。汚染リスクを評価するためには、何よりも信頼できるデータが必要です。ヨーロッパと日本の現状を比較すると、政策を支えるデータ設計、整備体制の重要性が浮き彫りになります。

1. EUの地下水監視:データが政策の基盤
欧州連合(EU)ではGroundwater Directive(地下水指令)に基づき、加盟国は全国規模の地下水監視網を整備しています。
たとえばEEAのデータ(Annual Average National Groundwater Nitrate)を見ると、硝酸性窒素の超過率を国単位で可視化でき、政策決定に直結する科学的根拠として活用されています。

このマップの見方のポイントは以下の通りです:
・色の濃さで硝酸性窒素超過率(10mg/L超)の平均割合を示す
・赤や濃い色は高い超過率を意味し、農業圃場や人口密集地域との関連を分析可能
→こうした統一データにより、EUは地域ごとの重点対策や資金配分を科学的に決定できます
ポイントは データ設計そのものが政策の基盤となり、科学的根拠に基づいた施策を可能にしていること。

2. 日本の地下水監視体制:市区町村単位の統一データが広く共有されていない
日本では、地下水監視は主に地方行政主導で行われています。
公的監視について、環境省の全国地下水監視井戸網は県単位での管理であり、たとえば行政区域単位での統一データはほとんどありません。
ただし、 公益社団法人日本水道協会(JWWA)は水道原水の水質データ(地下水含む)を全国規模で集約・公開しています。もっと、観測井戸の詳細位置や都市単位でのデータは非公開で、EUのEEAのような統一・インタラクティブマップには及びません。
つまり、日本では都市単位での地下水汚染リスクを科学的に把握する基礎データが欠落しており、政策検討の出発点が存在しない構造になっています。

3. 日本でEEA並みの体制を作る現実的可能性
実は、日本でもEUのような地下水監視体制は法制度・予算・技術の面で十分可能です。

仮に水道協会に丸投げで委託するならあっという間に体制はできます。地点が不足している可能性はありますが、予算化すればノウハウはあるので、実現は早いでしょう。
法制度ですが、環境基本法、環境省設置法、水質汚濁防止法、水循環基本法の現行枠内で役所の事業として実施可能であり、政省令の改正で全国統一監視網・データ公開が可能だと思われます。
技術・人材、という意味では、国内の観測技術、データプラットフォーム、人材は既に存在しているのです。

4. 結論:まず、データを整え共有すること。ピースはそろっている
EUの事例から分かるように、地下水汚染問題を政策化する鍵は「統一データの整備」にあります。日本でもJWWAや行政データを活用すれば、追加の法制度や大規模追加的予算なしにEEA並みの体制を構築可能です。残る課題は政治決断と省庁間調整のみ。2030年までに科学的根拠に基づく地下水政策を実現することは十分現実的です。
 

【追記】ただし、東京都は都内200地点の地下水データをExcelで公開、千葉県は汚染機構解明調査を地図付きで完全公開、そしてNHK+環境省の「PFAS全国マップ」は日本で唯一のインタラクティブツールとして機能している。これらは「できる証拠」であり、全国展開のモデルケースでもある。

絶対わかるハイパーインフレ~インフレ税はもう、動き始めている

日本政府が実質年間34兆円儲けてるのに…

最後に待ってるのは「ハイパーインフレ」かもしれない理由(笑)

 

1. 超簡単クイズ

日本は1500兆円借りてるけど、毎年払ってる利息は?

→ 正解:たったの10.9兆円(金利0.6%ちょっとに相当。予算ベース)

もし今みんなと同じ3%で借りたら?

→ 年45兆円払うことになる

つまり政府は毎年 34兆円も得してる!

 

2. 政府はどうやってそんなに得してるの?

①10〜20年前に「金利ほぼゼロ」のときに借りた国債がまだ山ほど残ってる

②その国債は「固定金利」だから、今いくら金利が上がっても利息は変わらない

③まるで「10年前に0.4%で35年ローン組んだおじさん」が、今でも超低金利のままなのと同じ!

だから政府は「みんなが3%で苦しんでる時代」に、0.6%で借り続けられてる

=毎年34兆円もラッキー!

 

3. そのお金、誰が払ってるの?

答えは 「私たち全員」(特に現金や預金を持ってる人)

①物価は毎年3%上がってる(スーパー・電気代・スマホ代全部値上げ)

②普通預金の利息はほぼ0%

→ 現金を持ってるだけで毎年3%ずつお金が溶けてる…

これを経済学者は 「インフレ税」って呼ぶ

んだよね。見えない税金で、政府が私たちから34兆円吸い上げてるってこと!

 

4. このままいくと…最悪の結末「ハイパーインフレ」が来る、かも…

政府が毎年34兆円得してるからって、ずっと調子に乗って使いまくると…

①もっともっとお金刷る → もっとインフレ

②みんな「円なんて紙くず」って思う → 円が暴落

③1個のアイスが1万円、ガソリン1リットル5000円…みたいな世界 である。

実際に過去に起きた国(ドイツ1923年、ジンバブエ2008年、ベネズエラ2018年)では 、パン1個買うのにカバンいっぱいの紙幣が必要になった…

これが 「ハイパーインフレ」(毎月物価が50%以上上がる地獄)です。

日本はまだそこまでじゃないけど、「このまま政府が使いまくって、日銀がお金刷りまくったら…」

→マジでヤバい未来が待ってる可能性がある

皆、金利上昇を予測するから、政府は国債が消化しづらくなるんだよね。

 

5. 高校生の僕たち(本当はおっさんだけど)が今できる最強の防御策

政府が得してる仕組みを、自分も使っちゃおう!

最強の答え=「低金利で借りて資産を買う」(笑)買えるかな?

例:4000万円の東京の中古マンション、ないかそんなもん。

頭金500万円+銀行ローン3500万円(金利1.6%くらい)

家賃収入:月12万円 → 年144万円

ローン返済:年120万円くらい

→ 毎年24万円プラス+マンションの値段も毎年上がる!かもしれない(笑)

高校生のうちに知ってるだけで、 20年後に友達と1億円以上の差がつくよ!

ただ、不動産は値下がりするかもしれないけどね!これは要注意。それとワンルーム投資は基本、詐欺。いや、プッシュ型はみんな詐欺。

金や株、ドル建て資産との分散投資の検討も忘れずにね!

そうだ、鎌倉に行こう

ゼミで学生と話していたら、鎌倉でバイトをしているゼミ生が「人が減りました、来るなら今がチャンスですよ」という。

例の事件で国内の観光地が軒並みガラガラというが、実際のリアルな声をきいたので、近々行ってみるつもり。

皆さんも、これがチャンス、ということと、国内観光地応援という2つの意味で行くべきですね。

こういうエアポケットでもないと国内観光地に行けない、というのは明らかにインバウンド政策の反映で、そうでもしなければ食っていけない日本、というのも情けないの間違いないのだけれど。たまには国内で財布のひもを緩めようじゃないの。

首長選はなぜ必要以上に激しくなるのか

ある市長選に関連して「今回の市長選は汚い文書が飛び交い、血みどろなのが嫌だった。なんでこうなっちゃうんだろう」という趣旨の発信を見た。
これはもう、明々白々で、公共的な意思決定とか政治の世界は勝者総取りという面があるからこそ、調整力が必要だよ、とPIERSONは言っている(さらに、「再選を目指す政治家、クーデターを企てる者、ロビイストは、勝つか負けるかのどちらかであり、法案は可決されるか否決されるかのどちらかである」と重ねている)んだけど、これが首長選が血みどろになる要因なんだよね。勝つか負けるか、というゼロサムの世界。
だから血みどろのバトルをしている様子を嫌だな、とは思っても、彼らを嫌いにはならないで欲しい。制度がそうさせるのである。
そういう振る舞いになるように制度が仕向けているのだから。人ではなく、制度がそういう制度なのである。
大選挙区の議員選は、もちろん過半数を取る、という意味では資源配分を考えると勝者総取りなんだけど、いろいろ組み合わせもあるので、必ずしもそうではない。だから緩い。
衆議院議員選挙も、1人区の選挙区のみで比例復活がなくなれば血みどろの度合いは高まる。自民と維新の議員はそれを正確に理解しているだろうか。むしろ、ゾンビとかやめて、全部比例、という方法もあるのだけど。たまたま世襲で強い人がいたら、そこは仮に本人がクソでも味噌でも半永久的にその家の陣地になる、という制度はやはり、しんどさがある。ましてやその地域から企業と人が流出し、寂れ切っているとしたら、お笑いである。
逆に、議員選を比例代表にしたら、悪口とか誹謗中傷とかは減るだろう。ただ、議員個人の個性はというと、間違いなく没個性になり、つまらん政治家が増えるかもしれないのだけど。
ちなみに、別の文脈だが、PIERSONは現代アメリカをWinner-takes-all Societyと呼んでいる。これが深まっていくと、アメリカ社会の分断はさらに進むだろう。

アベノミクスとあらたな富裕層の誕生~格差を不動産目線で考える

公共政策系の科目で学生からアベノミクスについていろいろと質問があり、金融緩和で格差が広がったこと、株式市場と並んで不動産市場が活況になったことなどの話が盛り上がった。
ちょうど1年ぐら前にアベノミクスの総括として、野村総研とオラガ総研のグラフ、さらに平均給与(実質)のグラフを添えて下記のようなことを書いた。
「黒田バズーカ」皆さんは覚えているだろうか。2013年「量・質ともにこれまでと次元の違う金融緩和を行う必要がある」として3回にわたって実施、株高と円安が印象的だったが、そこで株と不動産への投資を実践した人々が富裕層、超富裕層に移行した。アベノミクスとはこの点で、格差ノミクスだったわけである。

特に、不動産投資では借り入れが規模拡大のカギとなるが、ゼロ金利との相性は抜群である。
平均給与の推移と比較すると、そちらはあまり変わらず、一部富裕層(と富裕層へ移行した準富裕層)がうまいことやったことがわかるだろう。

富裕層のグラフを見てみよう。
超富裕層(青線): 2005年=100 → 2021年=約170(+70%)
富裕層(オレンジ線): 2005年=100 → 2021年=約172(+72%)
準富裕層(灰色線): ほぼ横ばい(100→120程度)
アッパーマス層(黄色線): ほぼ横ばい(100前後)
マス層(水色線): ほぼ横ばい(100→110程度)
(これらは世帯数で見ている。)
また、アベノミクスが特に重要な転換点だということもわかる。2013年頃(アベノミクス開始)から超富裕層・富裕層が急激に上昇している。
実質賃金(2枚目)も見てみよう。
1997年: 465.3万円
2018年: 433.3万円
つまり、約32万円(約7%)の減少であり、アベノミクス期間中も回復しなかった。
これが格差でなくて何なのか。
この後に、実際に、この金利のない世界のひずみをうまく利用した人々のうち、成功した人は、準富裕層は富裕層に、富裕層は超富裕層になったわけだが、このアベノミクスの暗部というか格差拡大について学生たちに説明したところ、うまくやった人とそうではない人の分かれ目は、みたいな話になった。学生は投資の話が大好きなのである。
もっとも、私も投資家ではないので「知らんがな」ではある。ただ、たとえば不動産所得はマイナスなら確定申告で給与所得のプラスと相殺できるので、給与所得者がリスクに注意しつつ自宅を投資目的も併せて勝負するのはもともと悪い手ではなくて、そういう勝負をする人は多い、ただ、アベノミクスの時代はその勝率が異様に高かったんじゃないかな、ということはお話しした。
実際に、たとえば和光市で自宅が値下がりした、という人はこの10年で言うと多くはないだろう。
一方でここまで不動産が高くなると、そろそろ都心は日本人には住みたくても住めなくて、皆さんのように横須賀とか三浦とか、逗子にいる人はその点、家も買いやすいから、わざわざ都心に住もうとしないほうが幸せなんじゃないだろうか、という話もした。
ちなみに東京は空家率こそ日本一低いが、日本一空家の多い地域である。政策を含め、何かの風向きで突然値下がりすることは多分にある。お安くなったら住めばいいのである。
受講者がたまたま神奈川県民だったのでそういう話になったのだけど、私が心配するのは政権が日本人の住居費を下げることより不動産業界や不動産所有者の方ばかり向いて、今の方向性を黙認する可能性である。
仮に日本人が住みよい、日本人にも買える首都圏中心部の不動産、という目標を持つならば、空家を放置せず、さらには外国人がまだまだ買い上がるから値上がりする、という考え方の投資家はまだまだいるが、そこの可能性を制度と政策で潰す必要があるのではないか。

 

画像出所はそれぞれの画像にも記載。