ブラジルのMPB ★ 界を代表するSSW、カエターノ・ヴェローゾは
これまで何度も採り上げてきました。かれは多作な上に活動期間も長く、
しかも常にイノヴェーター的な存在。
昔、亡くなった評論家の中山康樹さんが、
マイルス・デイヴィスの変遷をたどれば、そのままモダンジャズの歴史も
分かるみたいな意味のことを著書に書いておられましたが、
同じ意味でカエターノの変遷をたどればMPBの … という言い方まで
してしまえそうな気がします。
そんなカエターノのアルバムで、これまで記事にしてきたのは…
"Joia" (1975年) はこちらを → ★
今回は上の86年盤の翌年に発表した、次作になるアルバムを。
タイトルは " Caetano " で、カエターノのオフィシャルHPにある、
自身のディスコグラフィを参考に数えると、
通算25作め（連名盤を含む）になりますね。
時期的には発表するアルバムがことごとく売れていた円熟期。
そんな期間が長いのですが…（笑）、カエターノが45歳のときの作品です。
ブラジルの音楽ではありますが、英米の音楽やアフリカのリズム、
南米大陸全体の音楽性も視野に入れていそうなとらわれのなさ。
それからサウンドには少しアヴァンギャルド性も感じられますね。
次盤になる89年からは、アート・リンゼイがカエターノのサウンドづくりに
寄与しはじめますが、すでにそういった予感を感じさせられるアルバムです。
カエターノ・ヴェローゾ (Caetano Veloso)
ブラジルのMPB界を代表するSSW、ギタリスト、作家、政治活動家。
1942年 政府高官であったジョゼ・テレス・ヴェローゾ（1901-1983）と
クラウディオノール・ヴィアナ・テレス・ヴェローゾ（1907-2012）の
7人兄弟の5番目として同国 バイーア州 ★ サント・アマロ・ダ・プリフィカソン で生まれる。
幼少期は文学と映画製作の両方に興味を持つが、主に音楽に傾倒。
1960年代半ばに大学生として州都サルヴァドール ★ に移り住んだ。
その直後、ヴェローゾは音楽コンテストで優勝し、最初のレーベルと契約。
1965年、ヴェローゾは、同じく音楽家であった妹のマリア・ベタニアとともに、
リオデジャネイロに移り住む。
1967年10月21日、サンパウロのグループ、ビート・ボーイズのバックを務めた
「Alegria, Alegria（アレグリア、アレグリア）」で4位に入賞し、
第3回ブラジル・ポピュラー音楽祭でスタンディング・オベーションを受けた。
同時期に妹のマリア・ベサニアを含む数人のミュージシャンや
アーティストとともにトロピカリア ★ の創始者のひとりとなった。
Eu Sou Neguinha?
この曲が個人的に一番気に入ったかな。
ノリがよく、サウンドもシャレていてウキウキします。
Vamo Comer
ルイス・メロヂアとのデュエットで、ダンサブルな楽しさ。
O Ciúme
多くのカヴァーがあるカエターノの名曲のひとつ。
Fera Ferida
ホベルトとエラズモのカルロス兄弟が書いたヒット曲のカヴァーです。
♪ タイトルをクリックすれば曲を聴くことができます。
♪ () 表示のない曲は カエターノ・ヴェローゾ の作詞/作曲。
1. José 2:56
2. Eu Sou Neguinha? 5:02 ★
3. Noite de Hotel 3:02 ★
(Ismael Netto, Antônio Maria)
7. Canto do Bola de Neve 0:43
8. Giulietta Masina 3:37 ★
11. Ia Omim Bum (Tradicional) 2:28
☆ YouTube (全曲) 【Spotify に表示された収録時間】 38分32秒
1. José
Caetano Veloso : Acoustic Guitar
Otávio Fialho ★ : Electric Bass
Guto Graça Mello ★ : Emulator II +
2. Eu Sou Neguinha?
Toni Costa : Electric Guitar
Ricardo Cristaldi ★ : Keyboards
Otávio Fialho : Electric Bass
Marcelo Costa : Percussion
Carlinhos Brown : Percussion
Marisa Fossa ★ : Choir
Nina Pancevsky ★ : Choir
Solange Borges ★ : Choir
3. Noite de Hotel
Toni Costa : Electric Guitar
Caetano Veloso : Acoustic Guitar
Otávio Fialho : Electric Bass
Marcelo Costa : Percussion
Carlinhos Brown : Percussion
4. Depois Que o Ilê Passar
Carlinhos Brown : Percussion
Marcelo Costa : Drums, Tambourine
5. Valsa de Uma Cidade
Guto Graça Mello : Acoustic Guitar
Caetano Veloso : Acoustic Guitar
Toni Costa : Acoustic Guitar
6. Vamo Comer
Toni Costa : Guitar
Ricardo Cristaldi : Keyboards
Otávio Fialho : Electric Bass
Guto Graça Mello : Emulator II +
Carlinhos Brown : Percussion
Marcelo Costa : Percussion
Marisa Fossa : Choir
Nina Pancevsky : Choir
Solange Borges : Choir
7. Canto do Bola de Neve
8. Giulietta Masina
Caetano Veloso : Acoustic Guitar
Toni Costa : Electric Guitar
Otávio Fialho : Electric Bass
Zé Luis : Flute, Soprano Saxophone
Carlinhos Brown : Percussion
Marcelo Costa : Percussion
Guto Graça Mello : Keyboards
Solange Borges : Choir
Nina Pancevsky : Choir
Marisa Fossa : Choir
9. O Ciúme
Caetano Veloso : Acoustic Guitar
Toni Costa : Portuguese Guitar
Otávio Fialho : Electric Bass
Ricardo Cristaldi : Keyboards
Marisa Fossa : Choir
Nina Pancevsky : Choir
Solange Borges : Choir
10. Fera Ferida
Toni Costa : Electric Guitar, Microton Guitar
Guto Graça Mello : Acoustic Guitar
Otávio Fialho : Electric Bass
Lincoln Olivetti ★ : Piano
Lincoln Olivetti : Strings
11. Ia Omim Bum
Carlinhos Brown : Percussion
Mônica Millet : Atabaque ★
Mônica Millet ★ : Vocals
Caetano Veloso : Vocal
Producer: Guto Graça Mello
