カエターノ・ヴェローゾ /
Bicho
カエターノ・ヴェローゾについては、これまでに4タイトルのアルバムを紹介しています。
Joia (1975年)
https://ameblo.jp/takeshi2393/entry-12451410876.html
Caetano Veloso (1986年)
https://ameblo.jp/takeshi2393/entry-12475036219.html
Fina Estampa (1994年)
https://ameblo.jp/takeshi2393/entry-12486645232.html
Livro (1999年)
https://ameblo.jp/takeshi2393/entry-12458767400.html
ジルベルト・ジルの "Refavela" の記事 ★ でも触れましたが、1977年の1月にカエターノ・ヴェローゾとジルは共にナイジェリアのラゴスで開催された「FESTAC(第2回世界黒人芸術文化祭)」に出演し現地に約1カ月間、滞在しました。
その時の、アフリカ体験からの刺激を受けて、ジルは帰国後すぐ、ナイジェリアで演奏したメンバーを中心とするバンドでアルバム "Refavela" を録音しました。
面白いことに時を同じくして、カエターノもナイジェリア体験の影響が窺い知れるアルバムを発表しています。
タイトルが "Bicho" で、同じく77年5月のリリース。
本当にカエターノとジルは、個性はちがうのに、何かと経歴・体験が重なり合います。(笑)
同じアフリカ体験をしたふたりが、その刺激から生み出したアルバムといえますが、そのことで逆に個性のちがいが浮かび上がっていますね。
ジルはかなりアフリカ的なサウンドに足を踏み入れ、ナイジェリア現地のミュージシャンらと共に、ヨルバとブラジリアン・ファンクなサウンドとの融合を目指しましたが、カエターノの場合はアフリカも含めたもっと広義なブラック・ミュージック、ファンクやアメリカンなロックも採り入れた、視野を広くとったサウンドになっていると思います。
このアルバムの目玉は "Odara" と "O Leãozinho" だと思いますが、"O Leãozinho" は童謡に近いほどカワイイ曲で、当人も気に入っているせいか、後にもステージでよく歌っています。個人的には食傷気味なので動画には貼り付けていませんが、聴きたい方はこちら → ★。
"ライオン君" くらいの意味のタイトルです。(笑)
カエターノ・ヴェローゾ (Caetano Veloso)
誕生 1942年8月7日
生まれ ブラジル バイーア州 サント・アマーロ・ダ・プリフィカサォン
バイーア連邦大学 卒業。
ジルベルト・ジルと知り合う。
1967年にガル・コスタとのデュエット・アルバム "Domingo" でデヴュー。
詳細はこちら。
Odara (Caetano Veloso)
オープニング曲。ファンキーでダンサブルな演奏です。
同曲は同年のナラ・レオンのアルバム
"Os Meus Amigos São Um Barato" ★ でも、ナラとデュエット
しています ★ が、ここでは大幅にアレンジを変えています。
Two Naira Fifty Kobo (Caetano Veloso)
ナイジェリア体験があらわれたような、アフリカンな曲です。
洗練されたロマンチックな曲が多いカエターノですが、前曲も含め、
このアルバムでは黒くてダンサブルなサウンドが多いです。
Olha O Menino (Jorge Ben)
Um Indio (Caetano Veloso)
アルバム発表から12年後の、1989年の録画ということです。
アルバムのスタジオ録音はこちら → ★
♪ 4. 以外はカエターノ・ヴェローゾの作詞作曲。
2. Two Naira Fifty Kobo 5:03
3. Gente 3:35
4. Olha O Menino (Jorge Ben) 3:01
6. A Grande Borboleta 1:11
7. Tigresa 6:21 1,440
8. O Leãozinho 3:06
9. Alguém Cantando 3:22
CAETANO VELOSO - BICHO - FULL ALBUM
https://www.youtube.com/playlist?list=PLrt7VbxNS8rdtoxhCRptvicF9K2FSWwWp
Spotify Caetano Veloso Bicho