いじめはアメリカの方がひどい? | 中学受験・高校受験 学力を伸ばす方法

中学受験・高校受験 学力を伸ばす方法

学習塾「テイクオフ」は2023年2月19日で閉塾しました。
18年間、誠にありがとうございました。

森下武三は、森下和装工業(横浜市)で
畳・襖・障子の仕事をしています。

※本日、受験に直接は関係しません。

日本でいじめ問題が大きな社会問題になったのは、過去、

1985年頃、1995年頃、2006年頃です。

1985年は、東京での葬式ごっこ事件があった年です。

1995年は、愛知でのO君いじめ事件があった年です。

どちらもあまりに執拗ないじめが繰り返されていたことや、学校側の対応が極めて杜撰だったことなどが、

後に遺書や調査から発覚し、社会に大きな衝撃を与えました。

2006年につきましては、当時の伊吹大臣に自殺予告の手紙が届けられた頃です。

このブログで2012年4月2日4月3日 にもいじめ問題を取り上げていて、

過去の経緯を少し記載しています。


いじめや暴力などの問題が大きな社会問題になると、大抵、小中学生の規範意識の低下が

問題の原因として指摘されます。過去においても、大きな事件がある度に、道徳教育や家庭教育の

重要性が識者によって指摘されてきました。

その中で興味深い指摘は、家庭において、しつけや規律、規範意識が十分に教育されていない

ために、やっていいこととやっていけないことの区別ができない子どもが増えてしまった。

昨今の異常なまでに執拗ないじめは、そうした家庭教育が機能していないために起きている

というという指摘です。

(いじめ問題は閉鎖的な空間がつくられていることが原因であり、自由な学級にすることで

いじめ問題を解消できるという説がありますが、これについては個人的には懐疑的です)


父性とは切ることであり、子どもに社会の厳しさ、ルールを教えることです。

母性は包むことです。子どもを優しく愛情で包んであげることです。

家庭には父性と母性と両方が必要と考えられています。父親母親という意味ではなく、

母親が父性と母性の両方を担うことも当然可能です。

(父性・母性については、このブログでは2012年4月23日 に取り上げています。)

戦後の核家族化の過程で、家庭における父性の消失が、いじめ問題の根底にある、という指摘です。


これは実に的を射た指摘と思います。

「叱らない子育て」「ほめて育てる」というようなことが必要以上に叫ばれたことも影響していると思います。

子どもは時には厳しく社会のルールを教えてやらなければ、野性の動物のように野放図に育ちます。

いじめ問題の根幹には、封建主義的家族から民主主義的な核家族への移行期における

家庭教育の未成熟が背景にあるように思います。


そう考えると、アメリカではもっといじめ問題がひどいのではないか、という推測がなされます。

結婚するカップルの半数が離婚を経験するという国において、父性的な教育がどこまで

機能しているか、かなり疑わしいと思われるからです。

離婚率の高さだけでなく、同性愛結婚の増加、あるいは同性愛者による家族の増加、という

これまで考えられなかった事態も進行しています。(同性愛者による家族には、

養子によるものの他に、代理母出産によって子どもを授かるゲイカップルも含まれます)


アメリカの学校でのいじめは、日本よりはるかに暴力的です。殴る、蹴る、というもの。

言語的ないじめもありますが、暴力的ないじめが中心です。

アメリカのウェブサイトをざっと見ていてわかるのは、以下のようなことです。


 アメリカの子どもの六分の一がいじめの被害にあっている

 いじめられた子どもは、学習意欲が低下する

 いじめられた子どもは、時として、銃を使って報復する

 いじめ加害者の少なくとも一部はギャングとつながっている

 一部の公立学校はいじめが常態化しているだけでなく、ナイフや銃や麻薬の所持も当たり前

 私立学校の方が全般的にいじめは少ないが、高額なため行かせられる家庭は限られている

 もちろん、私立学校だからいじめがないとは考えられていない


アメリカ政府もいじめが重大な問題であると認識しているようで、いじめ対策の

ウェブページを大々的に作成しています。日本の文部科学省のページのいじめ対策のコンテンツ

の少なさと比較すれば、歴然とした違いがあります。そういう意味では、

まだ日本の方がいじめ問題はまし、日本の学校の方が機能している、

と見ることもできると思います。


いじめ問題は、内外含めて、非常に根深いものがあります。

今のようないじめ問題がクローズアップされると、しばしば「いじめはダメ」という短絡的な

指導が行われて終わり、という対処になりがちだと思いますが、

短期的にはそれでいじめの発生件数は抑えられるでしょうけれども、

根本的な問題はそれでは解決しません。

「いじめゼロ運動」というような対処法で本当にいいのかどうか、(これはアメリカでもやっていますが)

ほめるということをことのほか重要視する臨床心理学的なアプローチがどこまで有効なのか、

そうした心理学的なアプローチに弊害はないのか、

もう少し長期的なスパンで捉えて、考えていく必要があると思います。


≪どちらか、ポチっとして頂ければ幸いです。
にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(塾・指導・勉強法)へ にほんブログ村 にほんブログ村 受験ブログ 高校受験(塾・指導・勉強法)へ にほんブログ村

☆問い合わせ:info@takeoff-takeoff.com

☆ホームページ:http://www.takeoff-takeoff.com/index.html

☆中学受験記事は無料メルマガでもお届けしています。登録は↓
      :http://www.mag2.com/m/0001276420.html (パソコン)
      :http://mobile.mag2.com/mm/0001276420.html (携帯)

☆高校受験記事は無料メルマガでもお届けしています。登録は↓
      :
http://www.mag2.com/m/0001422330.html (パソコン)
      :
http://mobile.mag2.com/mm/0001422330.html
(携帯)

ツイッター @Takeoff_Morishi
(ブログの記事を要約したもの、受験に関連するものを中心に発信しています。)

☆役に立ったと思われましたら、こちらのランキングボタンも、どちらかをクリックして頂ければ幸いです。
人気ブログランキングへ       人気ブログランキングへ
--------------------
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。