皆さんこんにちは。
本日は、「イチロー選手の言葉を通して「自己動機づけ」を考える」というテーマで書き留めてみたいと思います。
以前にもブログで記載いたしましたが、引退会見の際にイチロー選手が、「できると思うから挑戦するのではなく、やりたいと思えば挑戦すればいい」という言葉を私たちに投げかけてくれました。
この言葉は、「自己動機づけ」の本質を表している言葉だと改めて思います。
モチベーションには目標設定が大切で、それも他者が作った目標ではなく、自分自身が納得して設定した目標の方が自分にとってモチベーションが上がります。また、目標自体も、①達成が他者から評価されることや他者との比較を意識した目標(=遂行目標)と、②学習や理解を通して自分自身の能力を高めることを意識した目標(=熟達目標)の2種類があります。
この2種の目標の違いについてですが、目標に未達だった場合、スポーツであれば結果が出なかったりスランプに陥ったりしたような場合でしょうが、この2種類では、未達後に大きな違いが生まれてくると考えられています。
遂行目標を設定してその目標が未達だった場合には、他者と比較して自分自身の能力が劣っているとのディフェンシブな認知をするので、未達原因を外部要因にしたり、それ以降その目標に関与し無くなったりしてしまいます。
一方で、熟達目標を設定してその目標自体が未達だった場合には、あくまで自分自身の努力とかやり方が至らなかったゆえの結果であることと考え、更に工夫しながら努力を重ねることで目標に到達できると自分自身を肯定し鼓舞していくことができます。
(参照: キャロル・ドゥエック博士の2つのマインドセット、https://digitalcast.jp/v/21991/)
社会生活においてもビジネスにおいても、すべてが熟達目標設定で物事が動くわけではありません。遂行目標がるから、成功期待の可能性も高くなり、堅実路線を歩めることにもなるわけです。
しかしながら、個人の成長を考えたとき、目標自体は他者の評価によって決まるものではなく、自分自身がやりたいから設定するものでありたいし、熟達目標であれば、たとえ結果が出にくくても挑戦し続けるモチベーションを維持できると思います。
これはまさしくイチロー選手が贈ってくれた、「できると思うから挑戦するのではなく、やりたいと思えば挑戦すればいい」という言葉に通じるものがありますね。
たとえ歩みが遅くても、またかっこよく積み重ねられなくても、自分自身がキャリアの主人公となり、実現したい夢に向かって歩んでいけるようなりたいです。
最後までお読みくださりありがとうございました。
2020.4.25 #072