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1981年のアルバム(その90 LawAndOrder/LindseyBuckingham)
1981年のアルバム・シリーズも90枚目
それに相応しい作品が登場です。
この年にリリースされた楽曲の中で、最も感動した曲
それが・・・
Trouble
そう、Fleetwood Macのフロント・マン、ロック界を代表する二枚目
Lindsey Buckingham
この1981年、そのFleetwood Macの華ともいえる Stevie Nicks
既にここでも登場した通り、ソロ・アルバム Bella Donnaをリリース
またTom Petty~との Stop Draggin May Heart Around
も大ヒット
この3年、Tusk、Live
と、それ以前と比べたら今一つだったFleetwood Mac
それだけに、Stevie Nicksが、それ以上の成功を治めた
・・・
さらには、親分 Mick Fleetwoodは、レコーディングに大金を費やして、アフリカ音楽を取り入れたソロ・アルバム The Visitor
をリリース
そんなこともあって、Fleetwood Macは、解散
もしくは、Stevie Nicksの脱退
・・・そんな懸念が感じられていた・・・
そんな中で、登場したのが、Lindsey BuckinghamのTrouble
ミディアム・テンポでメロディアスな曲調、Beach Boys風のコーラス
も入って「これは最高
」
Tuskでは、実験的な面もあったけど、やはりあの Go Your Own Way
を書いた
Lindesy Buckinghamだ
・・・そう実感
アルバムもリリースされるとのことで、タイトルは・・・
Law And Order
「法と秩序」・・・皮肉が込められているのか
・・・
兎に角、一刻もはやく欲しく、輸入盤が入荷と同時に購入したのでした。
レコーディングは、1980年冬~1981年夏
ウエスト・ハリウッド Larrabee Sound Studios
ロスアンゼルス Wally Heider Recording Studiosにて・・・
Lindsey Buckinghamヴォーカル
、ギター
、ベース、キーボード🎹、ドラムス
、パーカッション🥁・・・
マルチ・プレイヤーぶりを発揮、曲によってゲスト・ミュージシャンが参加しています。
レコーディング・エンジニアリングは、David Brown、Lindsey Buckingham
、Richard Dashut
レコーディング・アシスタントは、Dennis Mays、Judy Clapp
、Sabrina Buchanek
マスタリングは、カリフォルニア州、ハリウッド Precision Lacquer、Sheffield Lab Matrix
にて、Larry Emerine
、Stephen Marcussen
プロデュースは、Lindesy Buckingham、Richard Dashut
Fleetwood Mac加入前からの盟友、Richard Dashut
が、全面協力しています。
アルバム・ジャケット、アート・ディレクション、デザインは、Larry Vigon
表ジャケット写真撮影は、George Hurrell
内ジャケット写真撮影は、Sam Emerson
ポラロイド写真撮影は、Lindsey Buckingham
尚、オリジナルは見開きですが、日本盤は、シングル・ジャケットでした。・・・
オリジナル曲は、全曲、Lindsey Buckinghamの作品です。
A面1曲目、鳥の囀り声から、ドラムスが入ってきて、トロピカルなムード・・・
Bwanaでスタート
、ハイトーンで歌う Lindsey
、多重コーラス
も・・・
タイトルが示す通り、アフリカ音楽の影響、これは、Mick Fleetwoodから・・・
エフェクターを効かせたギターもフィーチャー
Tuskと共通する実験的要素も感じられますが、ノリのいい1曲目です。
2曲目、ドラムスに合わせて、ラップから・・・
Trouble、軽快に歌い始め、多重コーラス
でバックアップ
メロディアスなまさに上質のポップ・ロック
アコースティック・ギターのソロが心地よく響き渡ります。
最後、またアコースティック・ギター、コーラスが絡んでフェイドアウトしていきます。
ドラムスは、Mick Fleetwood
、ベースは、George Hawkins
前述の通り、先行シングルで、全米No.9、全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.14
、全米メイン・ストリーム・ロック No.12
、カナダ No.7
、オーストラリア No.1
、西ドイツ No.39
、オランダ No.41
、そして 全英 No.31
・・・
全米チャートでは、もっと上がると思いましたが・・・世界中で大ヒットとなりました。
3曲目、ドラムスとアコースティック・ギターを中心にフェイドイン・・・
Mary Lee Jones、Fleetwood Mac
でもよく聴かれる Lindsey
ならではのノリのいいアップ・テンポのナンバー
、ドラムス
のフィルインがコンスタントに・・・
多重コーラスもキマって、最後は前衛的なギター
が入ります。
4曲目、ドラムスから軽快なギター
で、リラックス・ムード・・・
I'll Tell You Now、多重コーラス
とともに心地よく歌うLindsey
ギターも軽快に・・・邦題は短縮で「テル・ユー・ナウ」となっています。
5曲目、シンセサイザー音が響いて、ポップな歌声
It Was I、Gary S. Paxton
の作品
1959年、Skip & Flipとしてヒットしたナンバー
(全米 No.11
)
Lindseyの歌をバックアップするのは、Carol Ann Harris
声質は違いますが、Stevie Nicksとのデュエットを思わせるポップなナンバー
アルバムから第2弾シングルで、オーストラリアで、No.74
となっています。
B面1曲目、いきなり Lindseyが歌い始める・・・
September Song、Kurt Weill
作曲、Maxwell Anderson
作詞
ブロードウェイ・ミュージカル Knickerbocker Holidayに書かれたナンバー
オリジナルは、Walter Houston、Frank Sinatra
のヒット等でお馴染み
このようなスタンダード・ナンバーを・・・ギターもフィーチャー
多重コーラスも加えて、すっかり Lindsey Buckinghamサウンドで熱唱です。
2曲目、心地よいギターが響いて、コーラス
も・・・
Shadow Of The West、アコースティック・サウンドで優しく歌うLindsey
そして、ハーモニー・ヴォーカルとして、何と盟友 Christine McVie
リラックス・ムードの中、彼女の参加で歌が重厚なものとなっています。
3曲目、Lindseyのシャウトから・・・
That's How We Do It In L.A.、軽いタッチで軽快に歌うLindsey
力強く繰り返されるコーラスが印象的、タイトなギターも響きます。
邦題は、「L.A. ウェイ」です。
4曲目、エレクトリック・ギターを響かせ・・・
Johnny Stew、こちらもシンプルで力強く歌うロック・ナンバー
Fleetwood MacでのTusk
等に共通したものを感じます。・・・
途中、静まってブレイクとなり、再度、盛り上げていきます。
5曲目、アコースティック・ギターのカッティングで軽快に・・・
Love From Here, Love From There、軽いノリで歌う Lindsey
途中出てくるギターは、フィドルやホーンのような音の役割になっています。
最後はドラムスで・・・邦題は短縮で「ラブ・フロム・ヒア」
です。
6曲目、こちらもいきなりLindseyが3拍子のリズムで歌う・・・
A Satisfied Mind、Jack Rhodes
、Red Hayes
の作品
1955年以降、多くのアーティストにカバーされている カントリー・ソング
Lindseyは、コーラス
とともに歌い、最後は心地よくエンディングとなります。
全米アルバム・チャート最高位 No.32、カナダ No.27
全米チャートの最高位に準じて、ここに登場となりましたが・・・残念ながら・・・
アルバムの方は、Trouble
のように世界的なヒットにはなりませんでした。・・・
さて本作品、Trouble
がどうしても傑出した存在になっていますが・・・
Lindsey自身が、ほとんど全てをプレイしているということもあって・・・
Paul McCartneyのMcCartney
と共通したものも感じ・・・
そんな味のある作品となっています。
さてMTVの時代に突入を象徴するように、このTroubleにミュージック・ビデオ
こちらには、レコーディングにも参加しているMick Fleetwoodが出演
さらに、彼だけでなく、Bob Welch、Bob Weston
といった Mac Family
Lindsey
とは古くから親交のあるWalter Egan
、彼らが並んでギター
もしくはドラム🥁を叩いているという楽しい作品に・・・これも話題に
もう一つ、It Was Iもミュージック・ビデオ
が作られ・・・
こちらは、Lindseyが、アルバム・ジャケットのデザインの中に入っていく・・・
そんなユニークな内容・・・ただ前述の通り、こちらはあまりヒットしませんでした。
さてFleetwood Macに関して、1980年の来日公演に行けなかったり・・・
ライヴ・アルバムにあまり感動しなかったりで、熱が冷めていたのですが・・・
このLindsey BuckinghamのTrouble
によって
自分の中のFleetwood Mac熱が、勢いよく再燃
し始めたのでした。
・・・