1980年のアルバム(その11 Diana / Diana Ross)
1980年のアルバム・シリーズ
全米最高位No.2のアルバムが、続いていますが・・・
次に登場するのは・・・
Diana Ross
'70年代を久々のヒット The Bossで締めくくった感じの Dianna
次なる飛躍ということで、パートナーに選んだのは・・・
Chic
Nile Rodgers、Bernard Edwardsは・・・
「今までとは違ったものを、楽しくやりたい・・・」
Dianaのその言葉から、先ずは・・・
Upside Downと Have Fun (Again)の2曲を作ったとのこと
そして発表されたアルバムは・・・
Diana
そしてシングルは、前述の通り・・・
Upside Down
軽快に力強いビートが響き、コーラスから始まるノリのいいナンバー
Diana Rossのバック・バンドにChicとも・・・
Chicに、リード・シンガーとして、Dianaが、加わったとも言えるナンバー
女王Diana Rossと、当時の音楽シーンの最先端を行く Chic
まさに最強のコラボレーション
さらには、'70年代後半からのディスコ・ブームもまだ引きずっている・・・
そんな状況だけにヒット・チャートを急上昇
アルバム Dianaもそれまでの彼女のアルバムとは比較にならない勢い
チャートを急上昇してきました。
レコーディングは、1979年12月~1980年3月
ニュー・ヨーク The Power Station、Electric Lady Studios
そして、Motown Recording Studios
Diana Rossリード・ヴォーカル
Nile Rodgersギター🎸
Bernard Edwardsベース
Tony Thompsonドラムス
Alfa Andersonバックグラウンド・ヴォーカル
Luci Martinバックグラウンド・ヴォーカル
以上、当時のChicの5人全員参加
その他、バックグラウンド・ヴォーカルは、Fonzi Thornton、Michele Cobbs
ピアノ🎹は、Andy Schwartz
キーボードは、Raymond Jones
トランペット🎺は、Bob Milliken、サックス🎷は、Eddie Daniels
トロンボーンは、Meco Monardo
ストリングスは、The Chic Strings、メンバーは・・・
Cheryl Hong、Karen Milne、Valerie Haywood
コンサート・マスターは、Gene Orloff
エンジニアリングは、Bob Clearmountain、Bill Scheniman
その他エンジニアリングは、James Farber、Neil Dorfsman、Ralph Osborn
アシスタント・エンジニアリングは、Abdoulaye Soumare、Jeff Hendrickson、Lucy Laurie、Peter Robins
ミキシングは、The Power Stationにて・・・
リミックスは、Artisan Sound Recordersにて、 Russ Terrana、Diana Ross
マスタリングは、Atlantic Studiosにて、Dennis King
Chicとほぼ同じレコーディング・メンバーです。
アルバム・ジャケット、デザインは、Ria Lewerke-Shapiro
ジャケット写真撮影は、Francesco Scavullo
内ジャケット写真撮影は、Douglas Kirkland
そして、プロデュース、アレンジメント、作詞作曲、コンダクトは、勿論、
Bernard Edwards、Nile Rodgersです。
A面1曲目、ギターのカッティングから、軽快なリズム、コーラスとともにDiana
Upside Downでスタート、自然と体も動き出すようなナンバー
サビの部分はしっかり聴かせるところは、さすが
最後はリフレイン、そしてNile Rodgersのギターでフェイドアウトしていきます。
前述の通り、アルバムから第1弾シングルで、全米 No.1
全米R&Bチャート No.1、全米ディスコ・チャート No.1
全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.18
1980年の年間チャート No.18、オールタイム・チャート No.80
オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、そしてユーロ・チャート、カナダACで、No.1
全英、オーストリア、フランス、オランダで、No.2
ベルギー、フィンランド、西ドイツ、アイルランドで、No.3
カナダ No.3、スペイン No.15・・・世界中で大ヒット
Diana Rossソロ名義では最大のヒット曲となりました。
2曲目、ドラムスから、ギターのカッティング、ストリングスも入って・・・
Tenderness、コーラスとともにノリよくスタートしますが・・・
Dianaは、タイトル通り、優しく説得力のある歌を聴かせてくれます。
3曲目、静まったところへ、ストリングスをバックにDianaが歌い始める・・・
Friend To Friend、エレクトリック・ピアノ🎹もDianaを引き立て・・・
間奏部で、Nile Rodgersが、メロディアスなギター・ソロを聴かせます。
4曲目、ギターのカッティングに合わせて、Dianaが歌い出す・・・
I'm Coming Out、ギターとホーン、それにパワーを与えるのが・・・
Tony Thompsonのスネアドラム🥁のロール、これがキマって・・・
軽快にノリよく歌い出す Diana、Chicの女性シンガーたちのバックアップ
明るくポップな曲調で、Supremesを思わせます。
楽曲の軸になるBernard Edwardsのベース
間奏部では、トランペット🎺が心地よくフィーチャー
最後は重量感のあるTony Thompsonのドラムスを中心に・・・
ギターのカッティング、コーラスのリフレインでフェイドアウトしていきます。
アルバムのベスト・トラックと思っていますが、そのように第2弾シングル
全米 No.5、全米R&Bチャート No.6、全米ディスコ・チャート No.1
全英 No.13、アイルランド No.8、フランス No.7、オランダ No.23、ベルギー No.16、オーストラリア No.40、ニュージーランド No.18、カナダ No.68
世界中で大ヒット、こちらもDiana Rossの代表曲となりました。
B面1曲目、"Hey Everybody~"と・・・
Have Fun (Again)、シンプルでノリのいいナンバーではありますが・・・
Bernardのスラップ・ベースを中心に、よくできたナンバー
Chicのメンバーたちと、軽快に熱唱
1度終わったと思いきや、もう1度、コーラス中心に入ってきます。
シングル・ヒット向きと思いますが、リリースはされませんでした。・・・
2曲目、シンセサイザー音も入った軽快なイントロから・・・
My Old Piano、タイトル通り、ピアノ🎹も響き、軽快にノリよく歌うDiana
Nileのギターが、やはり盛り上げ、そして後半・・・
タイトル通り、ピアノ🎹とアコースティックなギター音が絡んで、盛り上げ・・・
エンディングとなります。・・・
アルバムから第3弾シングルで、全英 No.5、オーストラリア No.25、オランダ No.2、ベルギー No.4、西ドイツ No.15、オーストリア No.20・・・
世界中でヒットしますが、全米では未発売()チャートには登場しませんでした。
3曲目、ドラムスから、ややラテン調のイントロ・・・
Now That You're Gone、邦題は「通り過ぎた恋」
ややスローに歌う、Dianaとメンバー
パーカッションが効果的、ベースが力強く響いています。・・・
4曲目、最初からストリングスも軽快に盛り上がる・・・
Give Up、ノリのいいコーラスに導かれ、パワフルに歌うDiana
アップ・テンポで盛り上げ、そして、Nile Rodgersのギター・ソロ
George Bensonを思わせるオクターヴ奏法風・・・
最後はコーラス中心のリフレイン、そしてフェイドアウトしていきます。・・・
・・・
CDの時代になり、Original Chic Mix ヴァージョン、12インチ・ヴァージョン
未発表曲等を含んだ2枚組のDeluxe Edition
2001年に英国で、2003年に米国でリリースされました。・・・
ここに登場した通り、全米 No.2、全米R&Bアルバム・チャート No.1
Motownとしては、珍しく全米プラチナ・ディスク獲得
全米年間アルバム・チャート 1980年は、No.95、1981年は、No.59
その他では、全英 No.12、カナダ No.8、オーストラリア No.17、オーストリア No.8、オランダ No.4、西ドイツ No.5、ノルウェー No.5、スウェーデン No.1・・・世界中で大ベスト・セラー
Diana Rossソロ名義では、最大のヒット・アルバムとなりました。
Chicとの最強タッグ
それによって、前述の通り、ソロ名義として最高のヒット作品に
この2,3年、Donna Summerにそのお株を奪われた感もあったわけですが・・・
ここで面目躍如というか、十分に貫録を見せつけたように思いました。
ところで、Nile Rodgers、Bernard Edwardsといった Chicのメンバーですが・・・
Sister Sledgeに続いて、このアルバムの成功で、以降、アーティストのバックアップ側として、目覚ましい活動をすることになるのですが・・・
Chicとしての活動の方は、やや翳りを見ることになってしまいます。(苦笑)
Dianaとほぼ同時期にリリースされた ChicのReal People
この1980年のアルバム・シリーズに登場するか
・・・微妙なところです。(苦笑)
尚、Nile Rodgersは、近年の来日公演で、このアルバムの制作時のエピソードを話していて、Diana Rossに最初は・・・
「こんな曲、私には合わないわ・・・」
そう言われたと、彼女の喋り方を真似して言って、場内の笑いを誘っていました。
Diana RossとChicによる次のアルバムも期待されましたが・・・
何と Diana Ross
このDianaを最後に、Supremes時代から約20年在籍していた Motownを離れることになりました。
Nile Rodgersたちとの契約は、Motownとの契約だったので・・・
この強力タッグによる次作は、幻と消えてしまいました。・・・
ただ、Diana Ross自身は、'80年代に入り、精力的に
新たに動き出すことになっていたのでした。
(参考までに・・・)