1979年のアルバム(その29 Risque / Chic)
1979年のアルバム・シリーズ、続けても・・・
Chic
ちょうど全米最高位No.5のアルバムへ・・・
ということでも重なりました。
勢いが続く感じで、キャッチーな新曲 Good Timesがチャートを急上昇
そして、この曲もフィーチャーされた Chic、3枚目のアルバム、タイトルは・・・
Risque
日本でも「危険な関係」の邦題で、1979年夏にリリースされました。
レコーディング、ミキシングは1979年
前作同様、ニューヨーク・シティ、マンハッタン The Power Stationにて・・・
アルバム・ジャケット、アート・ディレクションは、Carin Goldberg
写真撮影は、Ken Ambrose
(ヘアー、Ricardo Marin、メイクアップ、Paul Bricker)
このジャケットの写っているメンバーは・・・
Nile Rodgersギター、ヴォーカル
Bernard Edwardsベース、リード・ヴォーカル
Tony Thompsonドラムス
Alfa Andersonリード・ヴォーカル
Luci Martinリード・ヴォーカル
この5人、その他、ヴォーカルは・・・
Fonzi Thornton、Michele Cobbs、Ullanda McCullough
キーボードは、Andy Schwartz、Raymond Jones、Robert Sabino
パーカッションは、Sammy Figueroa
トランペットは、Jon Faddis、Ellen Seeling
サックスは、Alex Foster、Jean Fineberg、トロンボーンは、Barry Rogers
ストリングスは、The Chic Strings、メンバーは・・・
Karen Karlsrud、Cheryl Hong、Karen Milne、Valerie Haywood
コンサート・マスターは、Gene Orloff
タップ・ダンスは、Eugene Jackson、Fayard Nicholas、Sammy Warren
エンジニアリングは、Bob Clearmountain
アシスタント・エンジニアリングは、Jackson Schwartz、Jeff Hendrickson、Jim Galante、Peter Robins、Ray Willard
マスタリングは、Atlantic Studiosにて、Dennis King
そして、プロデュース、アレンジメント、作詞作曲、コンダクトは、今回も勿論、
Bernard Edwards、Nile Rodgersです。
A面1曲目、流れるようなキーボード音から、ベースが響き、ギターのカッティング
Good Timesでスタート、アルバムの先行シングル
ピアノの音も軽快に入り、バックにはストリングス・・・
リード・ヴォーカルは、Alfa Anderson、Luci Martin
シングルは、3分台ですが、アルバム・ヴァージョンは8分を超え・・・
途中、ベース音が響く中、インストゥルメンタル・パートをフィーチャー
シングルは、全米No.1、全米R&Bチャート No.1、全米ダンス・チャート No.3
全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.26、その他の国では・・・
全英 No.5、オーストラリア No.48、カナダ No.2、カナダ・ディスコ No.1、アイルランド No.21、オランダ No.17、ニュージーランド No.8 、西ドイツ No.36 ・・・世界中で大ヒット
1979年の全米年間チャート No.20、全米で、ゴールド・ディスク獲得
この曲も Le Freak同様、スタンダード化され、多くのアーティストがカバー、
この音作りは後の音楽シーンに多大な影響を与えました。
この翌年の Queenの大ヒット曲 Another One Bites The Dustは、明らかにこの曲からインスパイアされたもので、Brian May自身、そう話しています。
尚、Nile Rodgers & Chicのライヴでは、たいてい最後にプレイされ、ベースがフィーチャーされるところでは、Nileがラップを入れています。
2曲目、ノリノリから一転、ピアノをフィーチャーしたイントロで・・・
A Warm Summer Night、邦題は直訳というべき「暑い夏の夜」
Alfa Anderson、Luci Martin、女性コーラス・ハーモニー中心のバラード
途中、セクシーなヴォイスも・・・
Nileのギターのカッティングもムードを盛り上げます。・・・
3曲目、ドラムスから、キーボード音を中心に躍動感のあるリズム
My Feet Keep Dancing、邦題は短縮形で「キープ・ダンシング」
"Dancing~"の印象的なコーラスから・・・
メインのリード・ヴォーカルは、Bernard Edwards、Luci Martin
そして、途中にタップ・ダンスが挿入、タイトル通り、自然と体も動く・・・
そのようなナンバー、ライヴでもよくプレイされます。
アルバムから、第3弾シングルで、全米 No.101、全米R&BチャートNo.42
全米ダンス・チャート No.3、全英No.21、アイルランド No.18となりました。
B面1曲目、最初からノリのいいイントロで、コーラスが入り・・・
My Forbidden Lover、邦題は「禁じられた恋」
Alfa Anderson、Lucu Martinで、リード・ヴォーカル
このスタイルは、Good Timesと同じ、こちらもノリノリで盛り上がるナンバー
アルバムから第2弾シングルで、全米 No.43、全米R&Bチャート No.33 、全米ダンス・チャート No.3、全英 No15 、ベルギー No.19、オランダ No.23 、アイルランド No.28、西ドイツ No.47 ・・・
全米ダンス・チャートでは、上位に行きましたが、レギュラー・チャートは今一つ・・・
尚、ライヴでは、定番のナンバーです。
2曲目、ロック色の濃いギターのイントロが響き・・・
Can't Stand To Love You、邦題は短縮形で「ラヴ・ユー」
ミディアム・テンポのファンキー・ナンバー
Nileのギターのカッティングにバックアップされ・・・
リード・ヴォーカルは、Lucy Martinです。
3曲目、ドラマチックなストリングスのイントロから、コーラスが入り・・・
Will You Cry (When You Hear This Song)
やや泣きのメロディのバラード、リード・ヴォーカルは、Alfa Anderson
サビの部分は彼女の熱唱、最後はコーラスのリフレインで終わります。
4曲目、再び軽快なリズム・・・
What About Me、邦題は「私はどうなるの」
コーラスに続いて、リード・ヴォーカルは、Alfa Anderson
今度は軽いタッチで歌っています。・・・
コーラス・ハーモニーのリフレイン・・・
そしてギター中心のリフレインでフェイドアウトしていきます。・・・
ここに登場した通り、全米最高位 No.5、全米R&Bチャート No.2
全英 No.29、カナダ No.15、オーストラリア No.75、スウェーデン No.37
全米では、プラチナ・ディスク獲得
前作」に続き、世界的にベスト・セラーとなりました。・・・
そして、前述の通り、この Chicのサウンド
基本的には、R&Bミュージックですが、ギター、ベース、ドラムスを駆使した・・・
洗練された音作り
そうヒット曲の邦題の通り、「おしゃれ」なサウンドとして、音楽シーンに多大な影響を与えることになるのでした。・・・
アルバムから、第2弾シングル My Forbidden Loverがあまりヒットしなかったことで、Chicに翳り・・・
その一方で、Sister SledgeのWe Are Familyのように、Chicが、制作の方に回ったら・・・
この辺りで、彼らの今後の活動が示唆されてきた・・・
そのようにも感じる、そんな過渡期となっていたのかもしれません。・・・