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高をくくる


五時に起きる。
神戸を目指して行く僕。
いつも通り午前準備を終えて、例会をこなした。
なんだか、昔は体力が尽きかけていた例会も気がつけば終わっているようなものになっていた。

スタッフはちりじりになる。
なんだか、さびしい気がした。

誰にも支えてもらえないまま、代表を続けられるのか。少しだけ謎である。
去年はまだ僕を支えてくれる人達が数えられるくらい居た。
だからこそ、最高難度の学園祭運営も成し遂げることが出来たのだろう。
4回生達の力を借りて。

今の団体の宣伝を任され、宣伝し、クレームを受けてもそれは僕のせいではなく、詳しい事情も知らないのだから仕方ない。

会議よりも例会の方が帰宅できる時間が早いというのは、皮肉な話だった。

それでも8時半か、9時を回るだろう。そう考えると体力的にではなく、精神的に疲れる思いである。

スタッフだけでなく、参加者も愛することが求められるこの団体だが、一体どうして見知らぬ彼ら全員を愛することが出来るのか。

それさえ出来ないから、僕は誰にも求められないのかもしれない。


ゼミの資料を多少あつめたりはしたのだが、結局進まなかった。

明日が1日忙しいことを考えると、これは間に合わないんじゃないかと思った。

何故か、色んな企業から来ていたメールがぱったりとなくなった。

妙な悪寒を感じた。


 

稀にストイックと言われることがあった。

今はないが。

ストイックとはつまり自分に厳しいということなのだと思うが、

どうなのだろうか。

 

大学生という括りで客観的に見た場合、僕は他の学生に

何も言えないほど何もしていないのである。

 

アルバイトをせず、

卒論も気を使ってくれる先生のゼミに入り、

授業も特に厳しいものを取ったわけでもない。

 

確かに一時期、アルバイトと授業と2つの団体を掛け持って

活動していた時期もあったが、僕にはとても耐えられる環境ではなかった。

 

世の中その僕の限界を越えている人達が何人も居る。

「比べて自分を責める」というが僕の悪いところだと言われている。

しかし、自分としては「当たり前」のようにしか感じない。

客観的に見て劣っているだろう。

責めている。を反省して成長しようとしている。

に言い換えただけでいとも簡単に印象が変わる。

 

確かに僕は矮小な自分が嫌いだ。

自分の中の理想像に全く追いつけていない自分が嫌いだ。

嫌いだからこそ、なんとか変えようとしてみる。

自分の中には常に「完璧」なイメージがある。

そこになんとしても近づきたかった。

しかし、近づこうとした去年から、自分の周りの人々が減っているのをひしひしと感じる。

何故なのだろうか。

がむしゃらに何も考えていない僕の方が良かったというのだろうか。

 

どんな不平不満も言わず、

時にみんなを熱くひっぱり、

時に冷静に物事を処理し、

なんかよく分からないけどかっこいい

全てにおいて完璧なリーダーになりたい。

 

リーダーであるからには、完璧なリーダーになりたい。

 

切望しても手に入らないものがある。

自分を殺して自分をリバースさせないと無理なのかもしれない。

今持っているもので、誰も満足なんてしない。

今の僕は何も残せていない。

どうすればもっと完璧になれるだろう。

時間が欲しい。体が欲しい。

でも、完璧になった先に何があるのだろう。

 

起きるとソファーの上だった。

寝た記憶がないが、どうやら大学から帰ってきて

ご飯を食べた後、ソファーで寝てしまったようである。

 

2階へ登ってまた寝た。

 

今日も特別な予定があるわけではなかった。

ということで団体の為に動き、考えた。

 

考える事は僕の唯一の良いところだと思った。

別に考えることによって素晴らしいアイデアが出るわけでもないし、

論理的な思考が得意というわけでもない。

ただ、僕は考えるという行為をどうしてもしてしまう。

 

ただ何も考えず、無難な考えを吐く人や

無関心な人よりは良いと思うのだ。

何がいいのやら分からないが、もし、自分が誰と接するとしたら

何か自分のことを考えてくれる方が好意的に接することが出来るというか、

嬉しいと思った。

 

言っている内に5時半になった。

サイゼリアに行って知り合いとご飯を食べた。

久しぶりに会った男はサイゼリアの内定を貰っていた。

飲食店で働くというのは厳しいように思えた。

 

前回は閉店まで話していたが、

3人だけということもあり、早期解散となった。

 

明日こそゼミの課題を進めなければ。

……どうも今日は薄味な1日だった。

5月終わるじゃないか

 

気づくと5月が終わりかけていた。

僕は毎月第4日曜日にイベントを行う団体を行っている。

その例会が2日後にある。

ということはつまり、5月ももう終わりだということではないか。

4月とほぼ変わらない就職活動状況。

自分のあまりにも進化しない現状、いや、むしろ退化している。

 

5月に唯一の支えすら自分から手放してしまった。

本当の孤立無援。

本来僕はこうなんじゃないか。

ずっと孤立無援だった。

これでいいのだろうか。

これが自分なんじゃないか。


他人の家で、
他人に叩かれて起きるのはあまりない経験である。
しかし、僕の寝覚めは劇的によかった。
周りに他人が居る状態で僕の神経は決して緩んだりはしないのだろうか。

1秒で立ち上がると帰る準備をする。
雨だった。
雨の中を歩いて、電車に乗り込んだ。
12月11日のことを思い出していた。

家に帰るとまたまたチャーハンを食べて寝転んだ。
また、大学に逆戻りし、授業を受ける。
団体の為に動いた。パソコンをカタカタし続けた。

今日はなんだか放心状態だ。
ゼミのことも、就職活動も、やらなければならない。ああ、全く。

頑張らないと。

受験勉強をしているときは受験勉強が終わったら……などと人並みに考えたものである。

そのときでたのは「ゲーム」とかあまりたいしたものではなかった。そして、何故か受験を終了させた僕はゲームに興味を失っていた。

6月直前の僕は就職活動を終えてから何がしたいのか、と考えた。人は変わるものだからこそ、この瞬間、何を考えているのかを残しておくべきだと考えた。

分かりやすく……などとは考えない。思うままに考えよう。

就職活動が終わって、前からすると決めていることは3つだった。

●就職活動続行
本来的にはスキルアップセミナーなど、一通りのセミナー系に参加してみたい。自分の決めた会社の競合他社へと行き、動きを分析してみたい。
社会人の人達もお金をかけて採用活動をされている。その力の上澄みをもう少しいただきたいと思っている。
資格取得なども積極的に行いたい。

●連絡を絶った人に連絡する
随分と時が流れてしまった。しかし、約束は約束だ。いや、約束などはしていない。ただ僕がしたいと思っているから連絡を絶った人に連絡をしたいと思っている。

どう思われるかはその人次第で。もしかしたら僕は記憶の中の人として扱われているのかもしれなかった。それならばもう、それで構わない。

●女性について考える
僕は考えるべきだった。「生まれた意味は何か」と考えた時に「子孫を残すこと」と生物学的に納得できる良い回答方法がある。
しかし、その為には人間は相手が必要だった。ならば、相手について考えないといけない。

要はモテるか、モテないかなのだろうか。どっちかというと僕はモテなかった。モテるは不特定多数?
だとしたら、不特定多数よりも特定少数のほうがいいけれど。

その他にも料理がしたかったり、自分の団体に注力したかったり。

尽きない。
ベクトルを変えたいのだ。
そして、就職活動の終わりはその境界線となっている。



起きたが起きづらくなり眠った。
暑くなってきて、絡み付くような布団の生地にイライラした。

一昨日から妙に気分の浮き沈みが激しい。一気に盛り上がり、一気に落ち込む。躁鬱のような状態。

もしかしたら鬱と、何度となく思ったが、まだ人と会話できる僕はそこまでもいけてはいないのだろう。

それでも就職活動はキャンセルしてしまった。仕方なく、いや、やりたくて団体のパンフレット・Tシャツのデザインを作成する。

結局僕はこれしか能がないのだろうか。そろそろ新しい何かに挑戦すべきだと自分では思う。

今日は4回生の集まりがあった。こうして集まる機会ももう残り少ないのだ。大切にしたい。

果たして僕は発表を行うのか。
前回僕は「直接的に関わることはないだろう」と思った。
今の心情としては半分半分である。

今の運営に任せたとしても舞台はあまり大きくはないだろう。舞台は発表にみあったものである必要があると個人的には思っていた。

しかし、一方で団体を愛しているなら規模なんて関係ない。学園祭という1つの目標にみんなで向かいたいという気持ちもある。

傲慢な僕と、綺麗な僕がせめぎあう。

なにも期待しないことは簡単だ。しかし、それは、完全なる絶望を意味する。「栄えるのも滅びるのも勝手にしろ」と思った。あまりにもそれが悲しい。やっぱりそんなことは出来ないと思ってしまう。

僕の心は荒れていた。
色々なバランスがとれなくなっていた。自分の恋人との縁を別ち、布団に転がり、それでも癖で何かを考え続ける。考えることを止めることは僕にはできない。

だからやることが欲しい。
自分が好きな、自分のしたいことが欲しい。誰かと話したい。誰かに話して欲しい。でも誰でも良いわけではない。

なぜここまで不完全な人間なのか。もっと良質な人間でいたかった。

お腹すいたし。

説明会で遠くの駅へ行く。説明会で最初に手をあげるくらいはなんとも感じなくなっていた。こんな感じに面接もリラックス出来ないものだろうか。

今週も案外忙しい。
ゼミに出掛けても来週の課題についてのヒントも得られずである。正直行き詰まっている。

なんといっても明日の選考が憂鬱だった。駐車場事業の選考である。

「私と面談して、認めた人しか受けることができません」

そんな面談の方の売り言葉に頑張った結果、流れで受けることに決まってしまった。志望動機がない。なんとかならないものか、しかし、キャンセルも最早許されていない。

1つ言えるのは、僕は面談の方が紹介された企業と全く縁がないということだ。

今日も夜が更けていった。


団体の代表を務めるのは今年で3回目である。パソコン部・大学の手話サークル・地域の手話サークル。

ひとくち手話サークルといっても、その運営難易度はバラバラだ。

そんな中で今も月に8度の会議を行っていた。

どんな団体だろうと、どんな甘かろうと、厳しかろうと、1番大切なのは運営メンバーが楽しくやっているかどうかだと今は思っている。

去年の僕も同様の気持ちは持っていたが、どちらかというと運営が負担を背負うのは当たり前で、負担こそが成長の材料だと思っていた。

今年の僕は参加者層が異なるからか、むしろ運営の人々を大切にしたい。代表として負担を背負う皆が、負担を負担と思わないくらい楽しくいて欲しい。

それを可能にするのは金でも、テクノロジーでも、制度でもなく、コミュニケーションなのだ。

その為なら僕はあらゆる努力をつくそう。代表なのだから。

そして、それをする為には今まで通り「圧倒的な進行技術」が必要になる。不満を引き出し、ぶつけあい、擦り合わし、あるいは納得させ、議題をだしつくし、もはや、やることなどないと言わしめるほどの進行が。

勿論それを支える事務や、周りのスタッフのスキルが必要になる。道は長い。しかし、選び抜かれた運営達、彼らの力を信じるしかない。