見知らぬ誰か 5/28 | no title

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高をくくる


五時に起きる。
神戸を目指して行く僕。
いつも通り午前準備を終えて、例会をこなした。
なんだか、昔は体力が尽きかけていた例会も気がつけば終わっているようなものになっていた。

スタッフはちりじりになる。
なんだか、さびしい気がした。

誰にも支えてもらえないまま、代表を続けられるのか。少しだけ謎である。
去年はまだ僕を支えてくれる人達が数えられるくらい居た。
だからこそ、最高難度の学園祭運営も成し遂げることが出来たのだろう。
4回生達の力を借りて。

今の団体の宣伝を任され、宣伝し、クレームを受けてもそれは僕のせいではなく、詳しい事情も知らないのだから仕方ない。

会議よりも例会の方が帰宅できる時間が早いというのは、皮肉な話だった。

それでも8時半か、9時を回るだろう。そう考えると体力的にではなく、精神的に疲れる思いである。

スタッフだけでなく、参加者も愛することが求められるこの団体だが、一体どうして見知らぬ彼ら全員を愛することが出来るのか。

それさえ出来ないから、僕は誰にも求められないのかもしれない。