
おごめ~ん、大分のtakatch親方です(`・ω・´)ゞ
今回は大分を学ぶコーナー♨
大分県を多角的に分析学習し、魅力を探し、情報発信する大分学研究会。
☆「大分学✎」動画集→https://www.youtube.com/playlist?list=PLCP8H0iqHBwAnOg6sAM1WMnLYfWzTj4Zm
今回は例会=座学にオンライン参加✎専門家を講師に、知識を学びます!
テーマは「宇佐八幡と弥勒寺~神仏習合の曙を考える」。
有名な神社と言えば、どこを思い浮かべますか?伊勢神宮?出雲大社?
そして、「宇佐神宮(宇佐八幡)」をご存知でしょうか?
Cf:⛩過去の宇佐神宮主な記事・動画集
- 📝宇佐神宮2010年記事→https://ameblo.jp/takatch/entry-10603596962.html
- 📝宇佐神宮2013年記事→https://ameblo.jp/takatch/entry-12598157690.html
- 📝宇佐神宮2017年記事→https://ameblo.jp/takatch/entry-12305151584.html
- 📝宇佐神宮(孔雀文磬)記事→https://ameblo.jp/takatch/entry-12401022417.html
【国宝】宇佐神宮と孔雀文馨@大分県宇佐市動画→https://youtu.be/UcQ_zSd-gzs
伊勢神宮や出雲大社に比べ、全国的な知名度は低いかもしれません。
しかし、歴史的にも古く、実は古代から重要な神社として鎮座しています。
- 歴史の教科書にも登場(宇佐八幡宮神託事件)
- 全国にある「八幡宮」の総本山(石清水八幡宮・鶴岡八幡宮なども有名ですが)
- 担ぎ神輿の発祥の地
- 世界遺産:東大寺とも縁がある神社!?
- 神仏習合の神社として有名(世界遺産レベル!?)
結構すごい神社です⛩ 特に今回は、「神仏習合(しんぶつしゅうごう/神様と仏様とが一緒におわす)」の面から宇佐八幡を考察。
▽過去の大分学研究会例会にて。宇佐八幡(神社)を、寺院の僧侶(仏教)を紹介されるという、まさに神仏習合の雰囲気(笑)
今回の講師は、宇佐市の小倉先生=宇佐市役所で主に文化財分野で奉職、退職後は宇佐市の観光に関する活動に励まれています。
大分学研究会でも、宇佐市の文化財紹介で大変お世話になっております。
世界遺産遺産レベルとの声もある宇佐八幡と弥勒寺について、📝しんけん大分学検定3連覇中の私とともに一緒に学びましょう♪
※翌月、宇佐八幡を現地視察予定です。
大分県「宇佐神宮(宇佐八幡)の神仏習合」ティザー映像→https://youtube.com/shorts/Te_iNglNqMc
※以下、講義中の資料も一部引用いたしますm(__)m
(1)はじめに|宇佐八幡=神仏習合という特徴!
- 宇佐市=宇佐八幡あっての発展を遂げてきた。
- 宇佐八幡=神仏習合が大きな特徴(伊勢神宮や出雲大社にはない大きな違い)
- もともと、「宇佐八幡」として長く呼ばれ親しまれた→明治時代に「神宮」の呼称へ(政府が神仏を分けた)
Cf:「神宮」=「伊勢神宮」、「大社(おおやしろ)」=「出雲大社」、「八幡」=「宇佐八幡」…で通じていた。
(2)宇佐八幡と古代&仏教の浸透|豊前国は重要な土地&仏教の役割
1)古代の豊前と寺院、放生会
- 現在はどちらかと言えばのどかな宇佐市。しかし、古代はとても栄えていた宇佐
→豊前国は瀬戸内海を通じて都に通じる+東への陸路をたどると大宰府や朝鮮半島につながる重要地点だった。 - 大宰府を結ぶ豊前街道沿いには、多くの寺院が建立されていた。
→理由:中国大陸と交流するためには、日本も1つになる必要があった。方法は2つ。
- 仏教(大陸文化)を採り入れる。
- 蝦夷や隼人・熊襲の平定→宇佐八幡の神が隼人を平定するように託宣(神のお告げ)を国家に出す
Cf:宇佐神宮の放生会(ほうじょうえ)=平定した隼人の霊を鎮めるための行事(疫病などを起こさないため)
殺生←→放生(放生=今でも大切にされている宇佐神宮の教え)
▽古代の豊前国の交通路と寺院の分布図。
Cf1:宇佐神宮の放生会(仲秋祭)の画像。蜷貝(ニナ)=隼人の拠り所を、近くの皮で放流します。
Cf2:📝福岡市筥崎宮の放生会→https://ameblo.jp/takatch/entry-12526089443.html
博多、放生会|神社仏閣とJR九州ウォーキング2019秋動画→https://youtu.be/1SFH5jJKgg0
2)神仏習合への3段階|本地垂迹→神仏習合
神仏習合となるまでには、3つの段階あり。日本に古来から伝わる「神道」&外国から伝わった「仏教」の関係に注目。
【第1段階】神道>仏教(仏教が神道に歩み寄る)
聖武天皇の時代、東大寺の大仏建立に強い反対もあり
※理由:神道文化が古くから根付いていた日本。貧しい環境ながら、なぜ大陸からの新しい宗教のことに多額のお金を投資するのか理解を得られなかったため。
(聖武天皇が建立協力に向けた2つの対策)
- 中国から僧侶:行基を厚くもてなす(仏教を日本に普及)
- 神社へも厚い支援をし支持を得る(米を送るなど)
神仏ともに厚く保護することで、大仏建立へ協力体制を築きました。
特に東大寺の大仏建立にあたっては、宇佐八幡の神が協力する旨の神託を出し、聖武天皇も自信をもって建立に取り組まれたとのこと。
東大寺で開眼式を開催の折、宇佐八幡&お供の女禰宜(ねぎ)が紫色のお神輿に乗って東大寺入り。「宇佐八幡=神輿(担ぎ神輿)発祥」の所以です。
▽開眼供養から1250年目の2002年10月、宇佐八幡の神輿が東大寺へ。仏教と神道の習合なり。
▽📝宇佐八幡夏越し祭りでの担ぎ神輿→https://ameblo.jp/takatch/entry-11604510467.html
【第2段階】神道<仏教(神道が仏教を守る役割へ)
東大寺の大仏建立後、その周囲にたくさんの神社が築かれました=「仏教を守護する神を作った」とのことで、神道が仏教を大切に守る風潮へ。
【第3段階】神道=仏教
日本では次第に、「本地垂迹(ほんじすいじゃく)」、「権現(ごんげん)さま信仰」も浸透。神様も仏様も同じであり、神仏習合として共存します(日本人の生活の中にも神仏が共存)。
(3)宇佐八幡と2つのお寺|虚空蔵寺と弥勒寺は、奈良の様式に似ている?
神仏習合の宇佐八幡。実際に神社境内や近くに2つの仏教寺院あり。来月のツアーではその足跡をたどります。
2つの寺院とも現在は伽藍など建物はなし。礎石や跡が残るのみ。「少しでも当時の伽藍が残っていれば、世界遺産指定は間違えない」という声が複数あるほど、重要な寺院です。
▽宇佐八幡周辺の航空図。今回はこのうち、虚空蔵寺(こくぞうじ)と弥勒寺(みろくじ)の2つをご紹介。
1)虚空蔵寺
宇佐八幡の近く、稲積山の麓にありました。現在は高速自動車道近くに礎石を残すのみ。
礎石と出土品から、法隆寺と似た伽藍と推定。法隆寺と交流があったのではと予想。
法蓮(ほうれん)さんという僧侶が築かれました。
2)弥勒寺
宇佐八幡の境内にあり。現在は礎石を残すのみ。
発掘調査の結果、薬師寺式の伽藍と推定。塔が2つあったとされます(この塔が1つでも現存すれば、世界遺産認定レベルとの声あり)。
弥勒寺の初代別当(長官)には、虚空蔵寺の法蓮さんが就任されたといわれます。
発掘調査&出土品の瓦から、当時の時代や交流状況が確認できるそうです。調査研究者に感謝ですm(__)m
(4)まとめ|宇佐八幡で仏教に注目すると、かなり面白い
宇佐八幡には何度もお参りしたことがございますし、弥勒寺が残っていれば世界遺産というご意見も聞いたことあり。
ただ、実際にどのような寺院なのか&そもそも神仏習合の起こりは何なのか、基本を習うことができました。
担ぎ神輿発祥の地ということも存じ上げつつ、実は東大寺の大仏建立が起源というのは初耳。深掘りすると、宇佐八幡のすごさや歴史の長さを感じますね。
来月は宇佐八幡の現地視察もあり。仏教の視点から観察する宇佐八幡も楽しみです♪
あなたの地元の魅力も、様々な視点から考察されると面白いですよ🔍
以上です(`・ω・´)ゞ最後までお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m
「神社⛩」動画集→https://youtube.com/playlist?list=PLCP8H0iqHBwBN6zcqlWPYthJTkVIX3hsf
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