”神仏習合の地、国東半島。
開山1300年に、秘仏など奥深い国東半島を知る”
おごめ~ん、大分のtakatch親方です(`・ω・´)ゞ
今回は、大分学研究会魅力体験ツアー♪
大分県内の魅力ある土地に実際に赴き、学習し、堪能し、情報発信するツアーです!
私もかれこれ10回ほどはツアーに参加。
本日、公式第34回目の魅力体験ツアーに参加いたしましたm(__)m
今回のフィールドは、国東半島。
私がこのツアーで国東半島にお邪魔するのは、おそらく今回で3回目の訪問。
ただ、今回はいずれのスポットも私にとって初訪問というツアーは、おそらく今回が初でしょう!
(たいていのツアーは、1箇所は過去に一度お邪魔したことのあるスポットが含まれております。)
ゆえに、楽しみ満載です^^
ツアーテーマは、「初夏の国東六郷満山に1300年の歴史を想う」。
神仏習合の地、国東半島。
六郷満山という独自の文化で栄えております。
仏教(天台宗)+神道(宇佐八幡信仰)の、いわゆる神仏習合文化です。
養老2(718)年頃、仁聞という僧が国東半島各地に28の寺院を開創したことに始まります。
それから今年でちょうど1300年!
六郷満山開山祭(公式サイト)が行われます♪
これにあわせて、秘仏公開など、普段はふれあえない神仏とふれあえるかも!?
▽例えば、1300年祭限定の御朱印暢!(詳細後述)
今回のツアーでは、まさに貴重体験のオンパレード、いや、峰入り!?(笑)
国東半島の寺院をご紹介いたします!
<行程>
- 願成就寺(日出町)
- 無動寺(豊後高田市)
- 涛音寮(国東市)
- 五辻不動:旧千燈寺(国東市)
- 泉福寺(国東市)
- 神宮寺(国東市)
▽国東半島魅力体験ツアー動画→https://youtu.be/LG0lcWJevSI
(♪YouTubeチャンネル登録もお願いいたしますm(__)m→http://urx2.nu/LkZA)
<Cf:📝各地のBLOG記事>
- 願成就寺(日出町)→https://ameblo.jp/takatch/entry-12370271540.html
- 無動寺(豊後高田市)→https://ameblo.jp/takatch/entry-12370290084.html
- 涛音寮(国東市)→https://ameblo.jp/takatch/entry-12370434715.html
- 五辻不動:旧千燈寺(国東市)→https://ameblo.jp/takatch/entry-12370325538.html
- 泉福寺(国東市)→https://ameblo.jp/takatch/entry-12370399579.html
- 神宮寺(国東市)→https://ameblo.jp/takatch/entry-12370399856.html
出発地は、大分駅。
別府北浜で参加者合流し、まずは国東半島の入口、日出町へ!
(1)願成就寺(日出町)
国東半島や豊前国への入り口に位置する交通の要衝、赤松峠。
「赤松の妙見尊」として、地域で長年信仰されております。
養老年間、六郷満山を開いた仁聞菩薩による最後の結願寺院が、この願成就寺です!
本日最初の訪問地。
六郷満山の開祖、仁聞菩薩の結願地から始まるという、面白い行程です(笑)
※動画は過去記事にて。
▽境内案内図。
本堂や国東塔など、必見の文化財あり!
本堂で住職の話を伺います。
妙見様を祀っているのは九州でも珍しいのだとか。
有名どころでは、八代の妙見宮。
📝昨秋の記事をご参照していただけるとお分かりいただけるでしょうが、妙見様は亀のような生き物でやってまいりました。
願成就寺でも、亀に乗られた仏様があるのだとか。
また、今回は特別公開の仏像、懸仏、掛け軸を拝見(あいにく撮影不可)。
ぜひ現地でご参拝ください^^
さらに、おもてなしを頂きました☆
ありがとうございますm(__)m
後ほど知りますが、本日はお接待の日だそうで。
国東半島の各寺院でお接待を頂きましたm(__)m
帰り際に、国東塔も拝見。
(※画像が横向きで失礼…。手元データではきちんと縦向きなのですが、回転がどうしてもうまくいかず…。)
国東塔は、国東半島独自の石塔。
基礎部分と塔身(楕円形)部分との間に台座を挟んでいるのが特徴。
1311年建立、高さ3.46mある大きな塔は必見!
続いて、県北は豊後高田市へ!
(2)無動寺(豊後高田市)
仁聞菩薩が1300年前に開基の中山本寺(修行と祈祷道場)。
背後には、黒土耶馬と呼ばれる大きな奇岩が聳え立ちます。
(「奇岩の麓で祈願」・・・なんて、罰当たりなことを言わぬように。。。(苦笑))
境内には、薬師三尊や不動明王などの仏像あり。
また、大分県指文の木彫仏もたくさん!
※動画は過去記事にて。
▽立派な山門と背後の黒土耶馬(無動寺耶馬)。
背後の奇岩部分は昨年、対岸の天念寺耶馬とともに名勝指定☆
なお、耶馬という名称について。
国東半島では、聳え立つような祈願を「耶馬」と呼びます。
📝中津の耶馬渓にちなんだ呼称です。
(全国各地で富士山に似た山を、「〇〇富士」と呼ぶのと同様。)
ちなみに、国東半島の耶馬(両子山火砕流)と中津耶馬渓(耶馬渓火砕流)は岩石が異なるので注意。
▽天念寺耶馬。
頂上には無明橋という、渡るには勇気が必要な橋があり!(笑)
(やましい心がなければ無事に渡れるのだとか(笑))
▽本堂へ。
▽ご本尊さま。
京都や奈良の仏像と比べ、体がすすけていませんか⁇
これは、この本堂で護摩供養を行うため。
▽修正鬼会(しゅじょうおにえ)のお面。
国東半島の鬼は、怖い存在(デビル)ではございません。
先祖の化身とされ、むしろ幸福をもたらす存在として、国東地域では民家でおもてなしを行います。
▽その他、地蔵菩薩(水子供養)や天井画も拝観。
▽こちらでもお接待(お菓子)を頂きました。ありがとうございます☆
お菓子袋には鬼or不動明王のスタンプあり。
ほらね、地元では鬼や仏が愛されております☆
▽1300年祭り限定の御朱印(修正鬼会でそのお寺の代表的な鬼の名を朱印)。
ちなみに、通常は別の御朱印がございますので、そちらも頂いてはいかがでしょうか⁇
重ねてありがとうございます☆
続いて、国東半島を海沿いに進み、国東市へ!
(3)涛音寮(国東市)
国東市国見町に、天守閣を髣髴とさせる立派な明治期の木造建築物あり。
涛音寮(とういんりょう)という表装屋さんです。
表具師は、襖や掛け軸、屏風などの表の張替えや修復を行います。
現在、母子2名の表具師がご活躍されております。
室内では、表装具の展示やお食事どころもあり。
▽屏風
▽蒔絵
▽国東式(天台宗or曹洞宗)の仏壇
▽3階からの海の眺めと潮風は、贅沢でした☆
今回は昼食でお邪魔。
「くにさき神仏料理」という、1300年記念御膳を頂きましたm(__)m
これは、国東市内25店舗で認定提供される、国東地域に伝わる精進料理や郷土料理です!
詳しくは国東市役所専用ページにて。
涛音寮茶屋さんかいやさんでは、「たこめし御膳」を頂きました
国見地域では、たこが特産物♪
たこ好きな私にはたまらんなあ~^^
▽立派な庭を拝見しながら、贅沢なお食事♪
ありがとうございました^^
腹ごしらえした後は、次なる修行へ…(苦笑)
(4)五辻不動:旧千燈寺(国東市)
同じく国見町にあるお不動様。
仁聞菩薩と4名の同行者がこの険しい岩山(不動山:標高365m)で修行。
岩屋の中に不動明王が祀られております。
※動画は過去記事にて。
▽さて、山を登ろう。
…ん、結構険しい⁉(苦笑)
…おいおい、まさに峰入り状態の修行だあ~(苦笑)
登り始めて10分。
急峻で心臓破りの岩道を登ると、岩屋へ。
▽拝殿で拝みます。
仏様は、日の昇る東を向いております。
仏様の眺める景色を拝みましょう…!
ここから眺める豊後水道や姫島の風景は、いとをかし☆
高いところへの登りつめた者のみぞ味わえるご褒美ですね^^
▽帰りも急坂のため注意。景色に目を奪われるな・・・!(苦笑)
…むむっ、峰に人の姿を発見⁉
…と、これは芸術作品♪
数年前に行われた国東半島芸術祭で、イギリス人彫刻家が制作。
東向きに設置されております。
実は設置に関して当時、地元で賛否両論発生(神聖なる峰入道に裸体像はいかがなものかという議論)。
しかし現在では、地元の7~8割が賛成になっているとのこと。
伝統と革新、難しいところではございますが、これも文化。
さて麓では、住職によるお接待。
お赤飯までいただきありがとうございましたm(__)m
▽こちらでは、御朱印ならぬスタンプを頂きましたm(__)m
続いては国東町へ!
(5)泉福寺(国東市)
国東市横手地区の寺院。
南北朝期の永和元(1375)年、この地の豪族:田原氏が建立した禅修行道場。
江戸期には、曹洞宗の九州総本山として栄えたそうです。
天正9(1591)年に大友氏による兵火で講堂焼失→慶長10(1605)年に中津藩主の細川氏により再建。
国重文などございます!
※動画は過去記事にて。
▽立派な門をくぐります。なお、石段が高く、上り下りに苦労(苦笑)
▽細川氏が再興の山門。そして、仁王さま。
▽大雄殿(仏殿)は茅葺屋根。珍しいですね!
▽善門院(講堂)。立派な拝殿ですね!
▽下りは渡り廊下を通ります。
永平寺を想起させますね(…って、参拝したことないですが。。。(苦笑))
▽渡り廊下から拝む境内。心落ち着くさわやかな風景ですね☆
▽住職が御朱印対応。ありがとうございます☆
いよいよ最後の参拝寺院へ!
(6)神宮寺(国東市)
同じく横手地区にある寺院。
仁聞菩薩が開基の末山本寺(布教の場)。 県内最古の懸仏、密教道具、国東塔、焼け仏など、貴重な文化財が多いです!
※動画は過去記事にて。
▽住職による鐘やほら貝のご歓迎、まことにありがとうございますm(__)m
▽本堂で住職の説明。
不動明王を祀っております。宇佐神宮の弥勒寺とも関係があるそうです。
また、修正鬼会の後継者問題についても触れられました。
▽宝物殿では、火災に見舞われた木造仏像や修正鬼会のお面、懸仏を拝見。
仏像やお面は、火災で大半消失も、なんとか仏像だと判別できる程度の保存状態です。
なお、明治期に発生した火災の原因は、修正鬼会の残り火だといわれています。
ちなみに、修正鬼会では、午後3時から読経→午後11時から鬼の登場→その後、地区の民家をたくさんまわり、終了が早くて翌朝4時だとか。
すべて僧侶が行います。若い僧侶は、読経を覚えながら、鬼会も行います。
これも修行の一つだそうです。
なお、寺院参拝はこれにて終了。
▽住職や講師の国東市教委の方とお別れ。お見送りありがとうございました^^
その後は、大分空港近くの里の駅むさしさんでお買い物&休憩。
そして、別府市と大分市で解散。
ツアーは終了。
みなさま、お疲れさまでした&ありがとうございましたm(__)m
<まとめ>
今回、全訪問地が初訪問で、とにかく楽しみでした♪
行く先々で新鮮さあり♪
まだまだ、思った以上に出会っていない大分が多いことを実感。
どんどん大分県内各地を巡って、「こんな素晴らしい場所があるんだ~☆」と、新しい出会いをしたいですね^^
また、お接待もたいへんありがたかったです☆
昨夏の両子寺さまもしかり、お客様を温かくおもてなしいただく国東半島のホスピタリティを見習いたいと学びました☆
そして、文化の継承の大切さ。
仏像や伽藍といった有形のもの、峰入りや修正鬼会といった無形のもの。
いずれも国東半島で大切にされ、国東半島のアイデンティティとして確立されています。
守るにあたり、後継者育成や法制度との兼ね合いなど、課題や一筋縄では進まない問題もあるようです。
その中で、各寺院や地域が協力され、六郷満山という文化が1300年たった今日まで守られていることのすごさ・素晴らしさ☆
熊本地震の復興のシンボルとして熊本城復興が掲げられていますが、人の心を支え、一つにしていくのが、その地にある文化なのではと感じております。
1300年祭で注目される国東半島。地元では、次なる100年に向け頑張っていらっしゃるようですね!
応援いたします☆
また、私含め、各自の地元の文化も大切にする=地域や人生の活気につながるという意識を持つことも大切かもしれませんね!
そのために、今一度、地元の文化を知ろう♪
大分県、今年は国民文化祭&全国障害者芸術文化祭!
よい機会です^^
以上、長文のようで、浅い内容の記事で失礼いたしました(苦笑)
少しでも国東半島六郷満山文化が伝われば幸いです☆
そして、ぜひ、国東半島でお参りをしてくださいね^^
それぞれの発見があるかもしれませんよ!^^
最後までご覧いただきありがとうございましたm(__)m
おわり