小川国夫没後17年 追悼
小川国夫没後17年 追悼
※「アポロンの島」と「スプートニクの恋人」〜エーゲ海をめぐる小川国夫と村上春樹の差
https://note.com/doiyutaka/n/n27489b4a2376
《ギリシャの同じ風景を描いた小川作品と村上作品、いずれかを読むなら迷うことなく小川作品を読みたい。だがそれは万人に向く選択ではなく、小説の読書に慣れた人にだけ通用する。まだそれほど小説を読んでいない人なら、村上作品が無難だ。ただもし『スプートニクの恋人』を読んで感心したのなら、ぜひ、同じミコノス島を背景に描いた小川国夫の『アポロンの島』を読んでみてほしい。》
《小川文学は文字通り、読者を選ぶ。そのわずかな気配を察知できる者だけに、小川国夫の異界の扉は開かれる。それに対して、村上春樹の小説に描かれる異界は、誰にでも広く開かれている。だからこそ日本語読者のみならず、多数の他国言語への翻訳でも広く読まれているのだ。
その意味で小川国夫の小説は、他国言語への翻訳ではよほど文体に繊細な感覚のある訳者でないと、元の文章に隠された異界への通路を他国の読者に感じ取らせるのは至難だ。幸い、我々日本人読者なら、注意深く読み込めば、小川文学の奥深い道筋を辿ることは可能であろう。心ある読者はぜひ、これからも小川国夫の小説を読み、異界へ続く通路を探索しようではないか。》
小川国夫と接していた日々を思い起こすたび、懐かしさと慕わしさがこみ上げてくる。
※小川国夫に案内されて藤枝近郊の海岸へ
※小川国夫『悲しみの港』の舞台となった小川(こがわ)港
※小川国夫を訪ねていくとき、いつも待ち合わせに使った藤枝駅前の喫茶店
※街道筋に面した小川国夫邸
※小川邸で、小沢書店版「小川国夫全集」にサインをいただく
※小川国夫のお供をして飲み歩いたあとは、必ずカラオケ
※過去記事
土居豊の文芸批評 特別編
【(追悼)小川国夫没後16年、今の若い人に薦める小川作品】
https://note.com/doiyutaka/n/n619268c7feb8
小川国夫没後15年
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12797439580.html
来年で没後15年、小川国夫を読む
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12736290617.html
※没後10年の記事
小川国夫の命日に寄せて 小川国夫没後10年・エッセイ「小川国夫のいた風景」
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12366773822.html
※筆者の小川国夫に関するブログ
作家・小川国夫の命日(4月8日)によせて
http://ameblo.jp/takashihara/entry-11507605937.html