人生100年時代という言葉を
耳にしたことがあるかと思います。

 

紡ぐしあわせ薬膳協会ホームページにて、

薬膳コラム「人生100年時代 健康で長生きするには」

更新しました。

 

 

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。

 

平均寿命は0歳における平均余命、
健康寿命は健康上の問題で
日常生活が制限されることなく
生活できる期間を示します。

世界保健統計(2023年)によると、
日本人の平均寿命は84.3歳、
健康寿命は74.1歳で、
どちらも世界第1位ですが、
平均寿命と健康寿命には
約10年の差が生じています。
 

できることなら健康で
長生きしたいと思いませんか。
 

西暦20~200年頃、
編纂されたといわれる
黄帝内経霊枢(こうていだいけいれいすう)に
以下のように書かれています(意訳)。
 

☆十歳になると、五臓の機能が安定し始め、
 血気も巡る。その気は下半身に在り、
 走を好み、落ち着かない。
 

☆二十歳になると、血気盛んになり、
 肉付きがよくなる。
 趨(すう/足早に進む)を好み、
 てきぱきと行動する。
 

☆三十歳になると、五臓が安定し、
 肉付きもしっかりし、
 血行が一段と盛んになる。
 歩を好み、着実な前進をする。
 

☆四十歳になると、五臓六腑十二経脈の
 すべてが成長しなくなる。
 皮膚のきめが荒くなり、
 顔面のつやもなくなり、
 髪も大層白くなる。
 精神的には落ち着き、坐すことを好む。
 

☆五十歳になると、肝の気が衰えはじめ、
 胆汁の量が減り、視力が低下する。
 

☆六十歳になると、心の気が衰え始め、
 憂い悲しむようになる。
 血気が衰えて、臥すことを好む。
 

☆七十歳になると、脾の気が少なくなり、
 皮膚にしわが多くなる。
 

☆八十歳になると、肺の気が衰え、
 頭がぼけて変なことを言いだす。
 

☆九十歳になると、腎の気が少なくなり、
 他の臓や経脈も虚してしまう。
 

☆百歳になると、五臓が全部虚して、
 神気が去り、形骸だけ残して終わる。
 

人間の生命はこうして
生、長、壮、老、死という
自然の流れにそって進んでいきますが、
身体の機能を保持し、
病気の原因を取り除いていれば、
老化や衰弱を遅らせることが
できるはずです。
 

では、どうしたらよいか、
何を食べるとよいかと
聞かれる機会があります。

個々の体質や生活習慣にもよるので、
一概にこれとは言い難いのです。

私の

場合は普段の生活や食事で
身体を冷やさないように、
今の季節なら冷房の利いた部屋では
長袖の洋服を着る、
氷の入った飲み物は摂らないことを

心がけています。

今月21日、私たちの住む地方が

梅雨入りしました。

 

強い雨が降る休日、

副菜を作り置きしました。

 

 

ようやくひと玉98円で買えたキャベツと、ツナ、

復活を熱望していたスギヨの「匠のカニカマ」、

刻んだ自家製らっきょうと、

マヨネーズを加えたコールスローサラダ。

 

ピーマンのちりめん山椒和え。

 

梅玄米酢、ミックススパイス蘭香、

オリーブオイルを加えて、

塩で味を調えたキャロットラペ。

 

新玉ねぎときゅうりに、

すだち酢と醤油を加えたおかか和え。

 

かぶの塩昆布、自家製梅干し和え。

 

身体にたまった余分な水分を排出させる

(キャベツ、らっきょう、玉ねぎ、きゅうり)

気を巡らせる食材をとり入れる

(キャベツ、らっきょう、ピーマン、玉ねぎ、すだち)

湿に弱い脾をいたわる(人参)のが

梅雨の季節の薬膳のテーマです。

 

蒸し暑くて、食欲のわかない時も

あるでしょう。

空腹を感じないなら、

無理に食べなくてもよいでしょうが、

胃の機能を健やかにしたり、

食欲を促したり、

消化不良を改善したりするのは、

かぶ、キャベツ、玉ねぎ、人参、ピーマン、

醸造酢、すだちです。

 

ジップロックを使ったらっきょう漬け、

梅干し作り、

新生姜の甘酢漬けなど、

昨年のブログをお読みの方が多いようです。

ありがとうございます!

酸味でさっぱりした味付けにするのも、

いいですよね!

 

 

 

 

 

 

今月21日、

関東甲信地方、東海地方、近畿地方が

梅雨入りしました。

平年より2週間以上も遅い、

梅雨入りの発表でした。

 

今日は強い雨が降っています。

 

診療報酬改定があり、

定額減税の手計算もあり、

薬局を営む規模企業のなかで

やらなきゃいけないことがいっぱいあって、

ここしばらく、やりたいことは

後回しになっていました。

 

そんななか、

インスタントタイプのオートミールで

リゾットを作って、いただきました。

 

燕麦/オートミール

(食性食味/平甘、帰経/脾胃大腸)には
食物の吸収をつかさどる脾の機能を

正常にして健やかにする、
消化不良を改善する、
げっぷや吐き気など上逆した気を降ろす、
お通じを促す働きがあります。

 

 

昆布だしに

発芽はとむぎ茶エキス顆粒ゴールド三養茶、

オートミールを入れて、煮て、

塩で味を調え、溶き卵を加えて、葱を散らせた

オートミールではとむぎ茶粥。

 

 

また別の日には、カレーリゾットを。

オートミールと枝豆、人参、バター、

クミン、コリアンダー、ターメニック、

水を加えて、煮て、

塩、胡椒で味を調えて、

柔らかくなったら、器に移し、

粉チーズをかけました。

 

梅雨の季節は

なんだか身体も重だるいような、

心も晴れやかとはいかないようです。

外界の湿気が邪となるからです。

 

身体のなかの水分代謝が悪くなり、

たまった余分な水を排出するには

小豆、黒豆、緑豆、

枝豆、キャベツ、きゅうり、さやいんげん、

とうもろこし、なす、あさりなどの

食材があります。

はとむぎもよいでしょう。

 

水さばきをよくしたり、

沈みがちな気分をあげたりするには、

気を巡らせる紫蘇、たまねぎ、葱、ピーマン、

柑橘類、陳皮などを摂ると効果的です。

香辛料もよいでしょう。

 

発芽はとむぎ茶エキス顆粒ゴールド三養茶は

高田屋伊東薬局で販売しています。

 

ゴールド三養茶は

発芽はとむぎを主成分としたエキス顆粒で、

その1グラムははとむぎ約1合に相当します。

 

 

紡ぐしあわせ薬膳協会ホームページにて、

薬膳コラム「オートミール 燕麦」が更新されました。

 

 

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、

紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。

 

離乳食を始めた子のために、
娘がオートミールのお粥をつくっていました。

オートミールは
燕麦(えんばく/オート麦、オーツ麦ともいう)を

脱穀して、
調理しやすく加工したものです。


私にとっては

あまりなじみのない食材でしたが、
第二次世界大戦前、
既に国内で食糧用として製品化されており、
昭和天皇は朝食にオートミールを
召し上がってらっしゃったと
伝え聞いています。

新型コロナウイルス感染症が大流行し、
外出の制限を強いられていた頃は、
健康志向の高まりに伴い、
オートミールの需要が伸びて、
品薄になるほどでした。

燕麦は雀麦として、
本草綱目に収載されています。
燕や雀が食べるので、
このように名付けられました。
「饑(き/うえ)を充て、腸を滑する」
との記述があります。

燕麦(食性食味/平甘、帰経/脾胃大腸)には
食物の吸収をつかさどる脾の機能を

正常にして健やかにする、
消化不良を改善する、
げっぷや吐き気など上逆した気を降ろす、
お通じを促す働きがあります。

オートミールは精白していない全粒穀物で、
精白米や玄米より、

たんぱく質や食物繊維が多く、

ビタミンB1、B6、ビタミンEや

カルシウム、マグネシウム、鉄などの

ビタミンやミネラルを含みます。

なかでも、βグルカンという
発酵性食物繊維が健康効果を
期待する人々に注目されています。

 

オートミールの調理法はお粥だけでなく、
牛乳や豆乳などに一晩浸す
オーバーナイトオーツ、
様々な料理やスイーツなど、
幅広く取り入れられていて、
色々作ってみたくなりました。 

 

コラムと合わせまして、

栄養士、国際中医薬膳師、中医薬膳茶師、

紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師

野田知子先生が作成してくださったのは

薬膳レシピ「オートミールのツナ入り豆乳リゾット ~梅雨の薬膳~」です。

 

 

ぜひ、作ってみましょう!

紡ぐしあわせ薬膳協会で、

中医薬膳指導員の資格取得講座が始まりますね。

 

何年も前のことになりますが、私も

名古屋の会場に通っていました。


薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。

 

紡ぐしあわせ薬膳協会ホームページにて、

薬膳コラム「紫陽花の咲く頃」

更新されました。

 

 

 

 

ちょうど今頃、

最寄り駅のそばで紫陽花が美しく咲くさまに

足を止めたのを思い出します。

紫陽花の花言葉は「無常」です。

限りある人生のなかで、

やりたいことをやろうと、今も思っています。

 

さて、梅雨の季節はじめじめして、

なんだか身体も重だるいような、

心も晴れやかとはいかないようです。

外界の湿気が邪となり、

人体を侵襲するからです。

 

この湿邪は

沈降(下にたまりやすい)の性質があり、

足がむくんだり、気持ちが沈んだりしがちです。

また、重濁(重々しく濁る)、

粘滞(粘っこく滞る)の性質を持ち、

頭重感、食欲不振、

お小水の濁り、おりもの、

下痢や軟便、

湿疹や水虫などが現れやすくなります。

そして、治りにくくて長引きやすく、

再発しやすいというのも、

この時季に起こる症状の特徴です。

 

水分代謝が悪くなり、

体にたまった余分な水を排出する食材は、

はとむぎ、小豆、黒豆、緑豆、

枝豆、キャベツ、きゅうり、さやいんげん、

とうもろこし、なす、あさりなどがあります。

 

気、血、津液という、

人体を構成する基本物質があります。

この気、血、津液が充分で、

滞ることなく体内を巡っていれば、

健康でいられます。

水滞は津液の失調によるものですが、

津液は自ら動かず、気によって運ばれます。

なので、水さばきをよくするには

気を巡らせる紫蘇、たまねぎ、ねぎ、ピーマン、

柑橘類、陳皮などを一緒に摂ると効果的です。

 

また、消化吸収をつかさどる脾は

湿に弱く、

冷たいもの、生もの、脂っこいものは

湿を生み出しやすいので、

今の時季にはなるべく控えるとよいでしょう。