「普段の食事も薬膳ですか?」と、
よく尋ねられます。

 

 

紡ぐしあわせ薬膳協会ホームページにて、

薬膳コラム「普段の食事を薬膳に」

更新されました。

 

 

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、

紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。


薬膳は、手に入りにくい生薬を使った、
美味しくはなくても身体に良さような料理、
または、時間や金銭面で余裕のある人々が
たしなむものと思われがちですが、
誤解です。

薬膳とは中医学の理論のもとに、
食材を選び、調理する食事です。
薬膳に生薬を配合することもありますが、
「今、何を食べればよいか」という考えのもと、
スーパーなどでも購入できる食材を
生薬と同じように、
身体を温めるのか、冷やすのか、
食べると人体にどんな働きをするのかを
理解した上で選択し、
施膳すれば、薬膳に成り得ます。

そして、食材の特徴を把握していれば、
日頃、料理をしない人、
外食をする時、
体調が悪くて、調理できない時などにも、
薬膳を取り入れられます。

寒いなら、
ホットコーヒーにシナモンを加えてみませんか。
スーパーのスパイス売り場に、
シナモンの小瓶が陳列されています。
シナモンは陽気を助けて身体を温め、
寒邪をちらし、冷えを解消するように働きます。

 

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何年か前、初詣に行って、
参拝者の長い列に並び、
身体が冷え切ってしまいました。
帰り道に立ち寄ったお店で、
生姜あんかけうどんに七味唐辛子と葱、
さらに生姜を加えていただき、
辛温の食材で身体を温めました。

 

風邪の引きはじめに、
消化の良いお粥を食べて休みたいですよね。
ぞくぞくと悪寒を感じるなら、
お粥に体表にある邪気を払い除く
香菜(パクチー)や葱を、
寒気はなく、熱が高いなら、
ミントを添えてもいいでしょう。
台所に立つのもつらければ、
お粥は米から作らなくても、
ご飯を利用しても、
レトルトでもいいじゃないですか。
熱の風邪には、
清熱作用のあるみかんはいかがですか。

少しでも健康に過ごせるよう、
食事を摂りましょう。


話変わって、私は、
学問の神様である天神様信仰の強い地域で、
生まれ育ちました。
実家の父母は、息子が産まれた時、
木彫りの天神様を誂えてくれ、
自宅でお祀りしています。
ある年、帰省もせず、
資格試験の勉強をしている息子の合格祈願に、
金澤神社へお詣りに行きました。
親のできることは神頼みしかありませんでした。
当時のドキドキは今も忘れていません。

今年も受験生の皆様の元に、
桜が咲くよう、心からお祈り申し上げます。

 

スマホで撮っただけなのに、
学問の神様である菅原道真公をお祀りしている
金澤神社に、綺麗な光が現れていたので、
載せてみました。

 

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よろしければ、ご覧くださいませ。

 

今まで、アメブロをご覧くださり、

ありがとうございました。

 

昨年起きた令和の米騒動は
記憶に新しいかと思います。
スーパーの店頭から米が消え、
新米が出てからも販売個数の制限や
価格高騰などがみられました。


そんななか、我が家では、
もち米を購入して、時々、
おこわを炊いていました。

炊飯器で炊く、旬の栗を入れたおこわ、
中華ちまき風おこわ、
朝ドラでヒロインの
恋人が召し上がっていたという
新潟の郷土料理である醤油おこわなど、

うるち米の代替と言ってしまうのは失礼な美味しさ、
もちもち感を堪能し、おなかが満たされ、
食の楽しみが増えました。

 

紡ぐしあわせ薬膳協会ホームページにて、

薬膳コラム「もち米」が更新されました。

 

 

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、

紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。

 

もち米は古くは稲(とう)と呼ばれ、
粘るもので、醸(かも)して酒になり、
粢(しとぎ/もち)になり、
蒸して糕(こう/ケーキのような菓子)になり、
熬(い)って(煮詰めて)餳(あめ)になり、
炒って食べることもできると重宝されました。

もち米の粘り気のもとは
アミロペクチンというでんぷんです。


うるち米ともち米を比較すると、
うるち米ともち米はともに食味は甘、
食性はうるち米が温めも冷やしもしない平性、
もち米は身体を温める温性です。

なので、もち米は寒い季節に
取り入れるといいです。


そして、両方に、中焦(=脾胃)を補い、
消化機能を促進させる(補中)、
人体の活動エネルギーである気を補い、
力をつける(益気)、消化吸収をつかさどる
脾の機能を正常にする(健脾)、
下痢症状を改善する(止瀉)作用があります。

 

さらに、もち米は固渋といって、
汗が出過ぎるとき、陰液の不足により
陽気が際立って寝汗が出るときに効果的です。

逆に、風邪のひきはじめで、
発汗させて邪気を体表から
追いはらいたいときには
不適と思われます。


腹持ちがいいのは長所であり、
消化しにくいという短所を
併せもつことになります。

痰湿といって、
身体の中に余分な水分が
たまっている方は常食を控えましょう。

 

コラムと合わせまして、

栄養士、国際中医薬膳師、中医薬膳茶師、

紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師

野田知子先生が作成してくださったのは

こちらです。

 

 

早速、つくりましょう。

 

磯城島(しきしま)の 大和(やまと)の国は
 言霊(ことだま)の 助(たす)くる国ぞ
 真幸(まさき)くありこそ   柿本人麻呂


「大和の国は言霊が人を助ける国です。
どうぞご無事でいらっしゃってください。」
これは遣唐使を送り出す宴の席で、
詠まれた歌です。

 

紡ぐしあわせ薬膳協会ホームページにて、

薬膳コラム「磯城島の 大和の国は 言霊の」

が更新されました。

 

 

 

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、

紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。

 

古来、言葉には霊力が宿る、
発せられた言葉が現実の出来事に
何かしら影響があると信じられ、
良い言葉を口に出せば良いことが起こり、
不吉な言葉を口に出せば
凶事が起こると考えられてきました。

日本人の私たちが行なっている
事例を挙げていきますと、
正月明けにお供え餅をいただく
行事を鏡開きと呼ぶ、

結婚の門出に別れを意味する言葉を避ける、
受験生の前で残念な結果を連想させる
言葉を使わないなどです。

転んで泣く幼い我が子に、
「痛いの痛いの、飛んでけ~!」と言うと、
「飛んでっちゃった。」と、
泣き止んだこともありました。


さて、新しい年を迎えました。
皆様はどんな年にしたいですか。
「○○したい。」「○○になりたい。」

声に出してみましょうよ。
誰かに聞いてもらわなくても、
一人きりの時でいいんです。
自分の耳に、脳に、心に聴かせてみませんか。

 

私は

婚家が営む薬局で働いています。
ワンオペという言葉が浸透していない頃、
三人の子どもたちに甲斐甲斐しく
世話を焼くこともできませんでした。

なのに、大人になった我が子たちは
同業を選んで働く者あり、
中医学を勉強する者ありと、
それぞれ、自分の人生を歩んでいます。
 

これからは自分を労わり、
自分のための時間を作りたいです。
そのために、少しでも健康でいられるように、
薬膳を学び、得られた知恵を実践していきます。


最後までお読みくださいまして、
ありがとうございました。

 

そして今年も、
健やかでありますように。

 

年の瀬も迫りました。

新年を迎える準備は進んでいますか。

(・・・私はこれからです。)

 

紡ぐしあわせ薬膳協会ホームページにて、

薬膳コラム「黒豆」が更新されました。

 

 

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、

紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。

 

お正月と言えば、おせち料理。

おせちは節目の日に

神様に捧げる供物(御節供)を指していましたが、

いつしかお正月の節句の料理を

こう呼ぶようになりました。

 

 

おせちは手作りですか。

お取り寄せされますか。

食べないという選択もあるでしょう。

私も数年前までは仕事をしながらおせちを作り、

除夜の鐘が鳴る頃には、熱が出て臥せっていました。

 

 

今はその反動で、

黒豆、数の子、田作りの三つ肴、

あと何種かを用意するだけにして、

その分、ゆったりとした年末年始を過ごしています。

 

 

三つ肴の謂れは諸説ありますが、

黒豆は一年の邪気を祓ってまめで暮らせるように、

数の子はにしん(二親)の卵は多く、

子宝に恵まれるように、

田作りは田畑の豊作、五穀豊穣を願って、

いただきます。

たたきごぼうか酢ごぼうが置き換わる地方もあり、

ごぼうは地に根を張ることから

子孫繁栄、末永い幸せの意味が込められています。

 

 

本草綱目によると、

黒豆は古くより、能(よ)く腎を補するとして、

鹽(しお)を入れて煮て常食されてきました。

五行説にあてはめると、

豆は水行の腎の穀、

その形が類していて、

しかも水に配当される黒色は腎に通じており、

水の味にあたる鹹(かん・しおからい)の鹽を用いれば、

結果として、腎を補うと説明できます。

 

黒豆には補腎のほか、

身体の余分な水を排泄する、

消化吸収をつかさどる脾を健やかにする、

血を補い、血の巡りをよくする、

体内の老廃物や毒素を取り除く働きがあります。

 

老化防止や疲労回復によい食材なので、

おせちの煮豆以外にも、大いに使いたいですね。

 

コラムと合わせまして、

栄養士、国際中医薬膳師、中医薬膳茶師、

紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師

野田知子先生が作成してくださったのは

薬膳レシピ「黒豆入り黒糖のシナモンケーキ ~温補腎陽の薬膳~」です。

 

黒豆煮を利用して、作りましょう。

 

 

師走に入りました。
師走の語源は師(僧侶)が
お経をあげるために馳せ走る月、
お坊さんじゃなくても慌ただしくて、
小走りにもなっちゃいますよね。

 

紡ぐしあわせ薬膳協会ホームページにて、

薬膳コラム「くちなし」が更新されました。

 

 

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、

紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。


さて、今の時期なら、
スーパーなどで目にするくちなしの実は、
おせち料理の一品でもある
栗きんとんの色付けに用いられます。

 



少量で綺麗に色づくのに、多めに入れて、
苦くなった経験があります。
苦味のものだからでした。
しかも寒性です。

くちなしはアカネ科の植物で、
果実は古くから染料として使われていました。
そして今も、栗きんとんや沢庵など
食品の黄色着色に用いられます。

くちなしは口無しと書き、
その和名は果実が熟しても
裂開しないことに由来します。

アカネ科クチナシの果実で、
ときに湯通しまたは蒸したものは
山梔子(さんしし)という生薬です。
中国最古の薬物書である神農本草経に、
枝子(しし・梔子)という名で
収載されています。

山梔子は清熱する、
充血性の炎症を鎮める効能を有し、
清熱瀉火薬に分類されます。

配合処方には、黄連を主薬とし、
熱による毒症状を解毒することから
名付けられた黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、
黄疸などに効果のある
茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)や
梔子柏皮湯(ししはくひとう)
などがあります。

 



くちなしの花が咲くのは6、7月です。
岐阜県の内藤記念くすり博物館薬草園では、
見どころカレンダーによると、
12月にくちなしの実がなる様子が
見られるようです。