新年度を迎えました。
ご入学、ご就職される方、おめでとうございます。
夢への第一歩を踏み出す方々を心より応援いたします。
紡ぐしあわせ薬膳協会ホームページにて、
薬膳コラム「啐啄(そったく)」更新されました。
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。
「啐啄(そったく)」という言葉があります。
「啐」はひなが卵の中で殻を破って出ようとしてつつく音、
「啄」は母鳥が殻を外からつつき割ることで、
そのタイミングが一致すると、殻が割れてひなが誕生します。
啐啄同時とは「逃したらまたと得がたい絶好の機会」を
意味します。
禅ではひなを弟子、母鳥を師に例えており、
桜咲く学びの門をくぐる子供さん方に素晴らしい出逢いが
ありますようにと祈ります。
親の私も、ひなである我が子達の卵の殻をつつく音を
聞き逃さずにいようと心掛けていたつもりでしたが、
いつの間にか、末子も社会の一員となり、
羽ばたいていきました。
春は発陳といって、新しいものを出すときです。
五行説によると、春は木にあたります。
木には曲直の特性があります。
この曲直とは、幹や枝が曲がったり、
真っ直ぐになったりしながら、
上へ外へと伸びていく、
木が成長する様子を表わしています。
そして、成長、昇発(しょうはつ/上に昇る)、
条達(じょうたつ/四方に伸びる)などの性質は
木に属すと解釈されています。
若い多くの方々が、この春の季節に、
新しい場所で、身体も心も伸び伸びと過ごして、
自分を成長させ、やがていつか、
その地で大きな樹になり、幹を太らせ、
枝葉を増やしてくれたらと願います。