日時: 2019年9月7日(土)14時
場所: めぐろパーシモン大ホール
指揮: 太田巡
曲目: ナブッコ序曲、ドボルザーク・チェロ協奏曲とSym8
独奏: サミュエル・エリクソン
立教大オケのOBが母体のこのオケを聴きに行くのは二度目。持って行けば無料で招待となるチラシを握りしめ都立大学駅から歩く。
前回聴いた際の私の感想を読むと、あまりピンと来なくて居眠りをしていたようだった。今回は簡単に行ける範囲内という条件でチラシを並べて考え、親しみ易くてたっぷり音楽に浸れるドボ8がこの演奏会に行く決め手となった。チェロ協奏曲はこの夏すでに二回聴きに行っているが、いまだにピンと来ない曲。今回この演奏会では外国の奏者が独奏を務めるのだから、この曲が今までとは違って聞こえてくるかもしれない。そして良さを認識できるかもしれない。
さて開演。指揮者が出てくると、後ろに座っていたご婦人の二人連れから声が上がった。「あら、女の子よ。25歳の!」。 私も演奏者紹介のプログラム冊子に目を通しており、1994年生まれということはぼんやりと覚えていたのだが、だから計算すると今年25歳になる方だとは思い至っていなかった。掲載されていたお写真でも、この文章を書いている今となったら女性にしか見えないお顔が、偏見からか勝手に、男性に思えていた。へー、どんな指揮をされるのだろう。そして始まったナブッコ序曲はとても好感の持てる演奏だった。響きがすっきりしているし、聞こえるべき声部が気持ち良く聞こえてくる。途中出てくる有名なメロディーの歌わせ方もゆったりしていて快かった。
ドボルザーク・チェロ協奏曲でもオケは快調。スウェーデン出身のソリストの悠揚迫らぬ演奏ぶりも良かった。でもこの曲を聴いていていつも思うように、チェロが高音部で弾きながらオケと協奏する場面では独奏が埋もれてしまう。特に管楽器はもっと小さな音で演奏しないと独奏を消してしまうと思うのだが、それは物理的に難しいのかもしれない。そうなると作曲の責任か。特に独奏チェロに加えヴァイオリンソロも加わる場面で、ヴァイオリンは聞こえてくるのに、独奏はそうでもなかった。協奏曲の独奏楽器としてのチェロ、どうなんでしょうか。ハイドンのではこういうことは無かったような気がする。
最終楽章でもそういうフラストレーションを抱えつつ聴いていた。そして取って付けたようにオケが盛り上がって終わった。
ラストの交響曲第8番はとても聴き易く堪能した。協奏曲の独奏者がチェロパートの最後尾に入り演奏しており、このチェロ一本の追加はチェロのパートソロが多いこの曲で絶大な効果をあげていた。オケの楽器間のバランスの良さ、間の取り方、歌わせ方、等々が、オケ(特に管楽器)の熱演との相乗効果で演奏の輝きを増しているように感じた。前のめりにならない、溜めの効いた演奏と言えるのでは。太田さんの指揮、今後どう発展していくのかとても楽しみです。
