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takacciの「見た・観た・聴いた・読んだ」

音楽に関すること、観たこと、読んだことへの感想などを書いていきます。(文中敬称略) 2019年4月より別サイトで掲載していた写真の記事も同居させましたが、20年7月に元に戻しました。

本ブログの無断転載はお断り致します。

日時: 2019年9月7日(土)14時

場所: めぐろパーシモン大ホール

指揮: 太田巡

曲目: ナブッコ序曲、ドボルザーク・チェロ協奏曲とSym8

独奏: サミュエル・エリクソン

 

立教大オケのOBが母体のこのオケを聴きに行くのは二度目。持って行けば無料で招待となるチラシを握りしめ都立大学駅から歩く。

 

前回聴いた際の私の感想を読むと、あまりピンと来なくて居眠りをしていたようだった。今回は簡単に行ける範囲内という条件でチラシを並べて考え、親しみ易くてたっぷり音楽に浸れるドボ8がこの演奏会に行く決め手となった。チェロ協奏曲はこの夏すでに二回聴きに行っているが、いまだにピンと来ない曲。今回この演奏会では外国の奏者が独奏を務めるのだから、この曲が今までとは違って聞こえてくるかもしれない。そして良さを認識できるかもしれない。

 

さて開演。指揮者が出てくると、後ろに座っていたご婦人の二人連れから声が上がった。「あら、女の子よ。25歳の!」。 私も演奏者紹介のプログラム冊子に目を通しており、1994年生まれということはぼんやりと覚えていたのだが、だから計算すると今年25歳になる方だとは思い至っていなかった。掲載されていたお写真でも、この文章を書いている今となったら女性にしか見えないお顔が、偏見からか勝手に、男性に思えていた。へー、どんな指揮をされるのだろう。そして始まったナブッコ序曲はとても好感の持てる演奏だった。響きがすっきりしているし、聞こえるべき声部が気持ち良く聞こえてくる。途中出てくる有名なメロディーの歌わせ方もゆったりしていて快かった。

 

ドボルザーク・チェロ協奏曲でもオケは快調。スウェーデン出身のソリストの悠揚迫らぬ演奏ぶりも良かった。でもこの曲を聴いていていつも思うように、チェロが高音部で弾きながらオケと協奏する場面では独奏が埋もれてしまう。特に管楽器はもっと小さな音で演奏しないと独奏を消してしまうと思うのだが、それは物理的に難しいのかもしれない。そうなると作曲の責任か。特に独奏チェロに加えヴァイオリンソロも加わる場面で、ヴァイオリンは聞こえてくるのに、独奏はそうでもなかった。協奏曲の独奏楽器としてのチェロ、どうなんでしょうか。ハイドンのではこういうことは無かったような気がする。

最終楽章でもそういうフラストレーションを抱えつつ聴いていた。そして取って付けたようにオケが盛り上がって終わった。

 

ラストの交響曲第8番はとても聴き易く堪能した。協奏曲の独奏者がチェロパートの最後尾に入り演奏しており、このチェロ一本の追加はチェロのパートソロが多いこの曲で絶大な効果をあげていた。オケの楽器間のバランスの良さ、間の取り方、歌わせ方、等々が、オケ(特に管楽器)の熱演との相乗効果で演奏の輝きを増しているように感じた。前のめりにならない、溜めの効いた演奏と言えるのでは。太田さんの指揮、今後どう発展していくのかとても楽しみです。

 

今朝は早く目が覚めてしまったので近所を散歩。

くっきりとした青空に積雲がたくさん浮かんでいました。

持ち合わせのスマホで撮った写真です。

 

日時: 2019年9月1日(日)14時

場所: なかのZERO大ホール

指揮: 井田勝大

曲目: ブリテン・歌劇「グロリアーナ」から舞曲、ストラビンスキー・ディヴェルティメント、シベリウスsym1

 

私の感想文を検索してみたら、この楽団を少なくとも3回聴きに行っている。そしてどの演奏会でも必ず一つは良い思い出を家に持ち帰っていた。

HPによると、北大響の在京OBを中心に1994年に創立されたけど、今ではそれ以外の人が半分を越えたそうだ。いずれにせよ在京アマオケの層の厚さを感じる。

 

ブリテンは近年その響きに強く惹かれている作曲家。今回はその聴いたことの無い曲が演奏されるので楽しみにしていた。しかしボーっとした印象で良さが分からなかった。

 

ストラビンスキーはあまり好きじゃないし、そのディヴェルティメント(バレエ妖精の口づけによる交響組曲)は聴いたことないし、要はあまり期待していなかったのである。しかし演奏が始まると心地良くなってきた。きびきびした演奏は弦楽の弓の動きが生き生きしてきたことと関係あるのだろう。まるで野球のピッチャーの腕が振れてきた時のような感じのようだった。ストラビンスキーにしては割りと古典的な曲のように聞こえたけれど、演奏を十二分に楽しませていただいた。

 

シベリウスの1番。これの演奏は私がこの曲に抱いていた「このくらいの曲だろう」という偏見を見事に吹き飛ばしてくれた。始まって間もない頃に弦の高音部がキラキラと点滅するような輝きを放ち、これが爽やかで美しかった。この曲は何度もCDやアマオケの生演奏を通じて耳にしていたのに、これほど美しい響きの曲だとは感じなかったのである。そのあとも、曲の構造はまだ分からないながらも、目を見張るようなフレッシュな気持ちで聴き続けられた。何とありがたい! 幾ら楽団が上手なアマオケであっても、指揮者の曲理解と適切な指導が無ければこういう演奏にはならなかったのではないだろうか。いやいや、素晴らしい演奏会でした。こういう演奏に出くわすことがことが出来るのもアマオケを聴き回る醍醐味の一つに違いない。

 

次は来年6月、私の好きな佐々木新平指揮で、私が聴いたことの無いエッレルや、聴いてもピンと来たことの無いメンデルスゾーン5、ラフマニノフ・交響的舞曲の演奏会を開くそうだ。さあてどうしよう。

日時: 2019年8月25日(日)14時

場所: 習志野文化ホール

指揮: 小室昌広

曲目: チャイコフスキー 歌劇オネーギンからポロネーズ、バイオリン協(独奏:漆原朝子) ブルックナー4

 

創立35周年記念と銘打たれた演奏会は賑やかなポロネーズで華やかに始まった。恥ずかしながら最近のクラシック音楽業界にとんと疎い私は、バイオリン協奏曲で独奏が始まるとびっくりして目を見張った。アマチュアオーケストラの演奏会で協奏曲の独奏を担当する方々とレベルが違ったのである。演奏に引き込まれて十二分に楽しめるというのは、こういうことを指すのだろうと思った。ピアノ独奏では他の演奏会でびっくりしたことがあるけれど、弦の独奏では初めてのことだった。後日、プログラム冊子を読んでみたら、創立35周年を記念して世界的バイオリニストに来て頂いた、と書かれていた。そういうことも知らず、いつも通り協奏曲には期待せず、ブルックナー4がどのくらい楽しめるかな、と参上した自分が気恥ずかしく感じられたのだった。

そして、自分はこの協奏曲が長いこと好きだったことを思い出した。10年近く前になると思うけど、世界的コンクールで日本人が上位に食い込み始めた頃に上位入賞した独奏者が、この曲を弾くというので聴きに行ったのである。しかし、独奏の部分になるととっても遅くなってしまう。こんなにテンポが変わっても許されるのか、と訝るほどの変わりようだった。ゆっくりの独奏が終わると指揮者は最初のテンポまで上げる。これが延々と繰り返された。自分のテンポを貫きたかったというのはあるだろうけど、年齢要因で速く弾けなくなったからなのではないか。とにかくそれ以降この曲を聴きたいと思わなくなった。それがこの日覆されたのである。何とラッキーなことか!

 

ブルックナー4番でオーケストラは健闘していた思う。でも協奏曲で聴かせた集中力が強く私の印象に残っていて、この長大な曲の方はさすがに長くかんじられた。自分がそう感じると、周りの人もそう感じているのではないかと思ってしまう癖が私にはある。そう思うと、自分はこの曲の聴きどころを要所要所、どんな音が出てくるのか楽しむ、という聴き方が出来るけれど、義理で来ている人達はどんなに長く感じていることか、と余計なお世話の心配までしてしまう。(たぶんトイレで)途中席を立つ方々を見るにつけ、一度休憩を入れても良いのになあと思わざるを得なかった。

日時: 2019年8月24日(土)13:30

場所: 横浜みなとみらいホール 小ホール

指揮: 児玉章裕

曲目: バッハ・ジーグ風フーガ(ホルスト編曲)

     「ジュピター」、バッハ・シャコンヌ(ラフ編曲)、ブラームス4

 

過去二回素晴らしい演奏に感銘を受け、今回はそのうえ招待状を頂いていたので勇躍横浜へ。このオケだったらアマには難しいかもと私が思っているブラームス4だって軽くクリアするだろう。

 

ホールに着くと小ホールに行列が出来ていた。しかし大ホールでやるものと思い込んでいた私は大ホールの受付の方へ。するとそちらは神奈川フィルの演奏会だった。えーっ、みなとみらいは小ホールでやるの!? これまで聴いてきた経験からすると、小さなホールを使って実施されたフルオーケストラの演奏会は音がうるさ過ぎ、「出来が良い悪い」より以前のレベルで辟易してきたのである。そのことが頭をよぎりちょいと不安になった。この日は上手と分かっている団体が演奏するのだから、と気を取り直して行列に並ぶ。

 

プログラム前半は編曲モノのバッハのフーガとジュピター。後半もシャコンヌの編曲版のあとにブラームス4が演奏されるのだから勉強できそう。

 

しかし20世紀前半に編曲されたと思えるバッハは恐ろしくその編曲された時代の価値観?乃至は音楽観に支配されていて、私は反発を感じるばかりだった。少し時代は下るが、ストコフスキー編曲の「トッカータとフーガニ短調」の雰囲気に類似していた、と書けば「あっ、ああいう感じね。」と思う方も居るだろう。

 

ジュピターは各楽章に少なくとも一つは新解釈が含まれる演奏だった。最も多く使われた手法はテンポをいじることで、目新しくはあるが古典的ではなかった。それでも小ホールの響きが飽和状態になることはなく、ゆったりと楽しませていただいた。

 

そして後半。前述したようにシャコンヌは私好みではなく、延々と続く変奏が恨めしく思われた。

ブラームス4で金管が大きな音を出し始めると、小ホールの空間的制約が気になりだした。そして最後までこれは続いた。大ホールの演奏会であれだけ感銘を受けた楽団でさえこうなるんだ。上手なはずの腕前さえそれほどでもなく聞こえてくる。やはり無理があったのでは。次の第8回演奏会(2/22)は同じ建物内の大ホールで「魔法使いの弟子」や「ツァラトゥストラ」を演奏する予定。こちらなら真価を発揮されることと思う。

 

日時: 2019年8月12日(月)14時

場所: 第一生命ホール

指揮: 田部井剛

独奏: 竹本さや

曲目: オネゲル「夏の牧歌」、ドボルザーク・チェロ協、「運命」

 

この日はいろいろと候補があった中から、会場の近さと「運命」が決め手となり晴海の第一生命ホールへ。

 

767名収容と小さめの会場なので大丈夫なのかなと恐れたけど、フルオーケストラが演奏しても音が飽和しなかったように思う。

 

「夏の牧歌」はあまり印象無し。

 

チェロ協奏曲はオケと独奏ががっぷり組み合って協奏している感じが良かった。独奏の高音部の演奏がオケに隠され聞こえにくかったのが残念。中低音は良く聞こえて来て良かったのだが。

オケのヴァイオリンソロも入る部分では独奏のチェロとミストレスのVソロが姉妹共演となりいい感じだった。

チェロ協奏曲という分野はあまり好きではない、という斜めに構えた聴き方をしてしまったけれど、これまでより楽しんで聴けたのは有難かった。でもアンコールで披露されたバッハの無伴奏の小品(プレリュード)を聴いてしまうと、私にはやはりこちらの方が数段と言うか格段と好きなのだった。

 

「運命」ではチェロ独奏者がチェロパートに入って演奏していた。こういうのを見ると良い光景だなあと思う。普段の練習はまさか出ていないだろうけど、何回かは合奏練習をしているのだろうか。

「運命」は何と言っても聴き慣れている曲であり、つい安心してしまい、聴く集中力が緩んでしまう。ぐいぐい押してくる印象の指揮ぶりであり爽快だったが、もう少し「味」があったらもっと良かった。

演奏面では、私が一番演奏困難だと思っている楽器のパートがこの楽団でも厳しかった。同じ指使いで出せるたーくさんの音程がある中から、特定の一つを正確にポッと出すのは本当に難しそうだ。私がもし楽器を始めるとしたら断然この楽器を、と思っているほど大好きだけど、オーケストラの中でやるとなったら絶対逃げ出すだろう。

日時: 2019年8月10日(土)14時

場所: 北とぴあさくらホール

指揮: 松本宗利音

曲目: バラキレフ「ボヘミアにて」、ドボルザーク「チェコ組曲」、交響曲6

 

北とぴあには最上階に展望スペースがあり、以前眺望を観に行ったことあり。しかし2階にこんな1300名収容の立派なホールがあるとは知らなかった。音響に不自然なところは無かった。

 

前半の2曲はピンと来ず。まだこなれた演奏になっていないようだった。

 

しかし交響曲6になると一転、締まった演奏が始まった。あちこちふんだんに聴いた覚えのあるメロディーが出てくる。これは何処かのアマオケの演奏会、或いはFM放送で耳にしていた可能性が強い。それでも曲名を覚えていなかったのだから好きにはならなかったのだろう。

今回聴いていても、テーマの繋がり具合や楽章の構成が分かりにくく感じ、変な曲だなあと思いながら聴き終わった。

ところがである。翌日だか翌々日だかに、録り溜まって溢れ返っているFM放送の録音を聴いていたらこのドボ6が入っていた。(ベルリン国立歌劇場・スイトナー) これを聴いたら大いに楽しめたのである。私が分かりにくいと感じていた部分がよーく分かるように演奏されていた。やーっぱこのくらいのクラスが演奏すると違うんだな。反対に、アマオケで何回か当たりを付けていたから漸く楽しめるようになったのかもしれない。

いずれにせよ、どんな曲なのか、どういうところが良い曲なのかをやっと理解できたのだから、アマオケの演奏会でメロディーが隠れてしまっても頭の中の記憶で捕捉しつつ楽しめるようになる気がする。

日時: 2019年8月17日14時

場所: タワーホール船堀大ホール

指揮: 藤本宏行

曲目: 大学祝典序曲、リエンツィ序曲、ブラームス4番

 

大学祝典序曲が好きなのと、苦手にしているブラームスの交響曲であり、しかも最近聴いていない4番をやることからお勉強も兼ねて、全く初めての楽団ということ気にせずに会場へ。アマオケを頻繁に聴きに行くようになってだいぶ経つけれど、その経験から得た教訓に依れば、演奏会を重ねている団体は概ね安定した力を持っていて、期待外れでがっくりしつつ家路につくことはたまにしか無い(5~6回に一度くらい)と思っているからだ。入場料は無料であり、入場料相当の演奏を(しょぼくも密かに)期待することもない。楽団名のピアッツァはマリナーズで野茂のキャッチャーを務めた選手と同じだなと思っていたら、ちゃんとプログラムに広場の意味であると書かれていた。ピザとは関係ないのである。

 

メンバー表によるとヴァイオリンが合わせて18人と小ぶり。しかしピリッとしていて気持ち良く、却って他の大編成のオケより管楽器群に隠れることなく聞こえていたように思う。パートごとの音量バランスも良かったのだろう。

 

大学祝典序曲は好きなこともあり途中からウキウキわくわくしてきて大満足。あまり好きでなかったリエンツィ序曲でさえ、作曲者の意図通りであるかのようにまんまと乗せられて、高揚した気分で聴き終えることができた。こうであればメインの第4番はどうなることかと楽しみ。

 

そしてブラームスの4はどうだったか。始まってみると結構バランスが良いし、これなら楽しめそうだと安心したのが悪かったのだろう、気が付いたらいつの間にか夢心地になっていた。幸いにも第一楽章の再現部辺りで目覚めたのだから挽回可能だったはずが、その後も私は聴くための集中力というか緊張感というかが欠けてしまったらしく、曲が終わるまでの時間が長く感じられた。聴きながら「どうして集中できないのだろう」と随分考えたけれども理解できなかった。演奏が多少一本調子だったかなあ。

 

帰宅後CDで同じ曲を聴き直してみた。(スクロヴァチェフスキ指揮ザールブリュッケン) なぜ実演を楽しめなかったのか考えたかったからである。すると驚いた。音楽にさあっと引き込まれてしまい最後までゆったり楽しめたからだ。普通こういう短時間のうちに同じ大曲を聴き直したら途中で聴くのを止めるだろう。それも昨日まではあまり好きではないと思っていた曲を、である。実演を聴いて曲への理解が深まり、そのおかげで帰宅後楽しめたのだろうか。

実はここ半月のうちに同じようなことが2回起こっている。演奏会で聴いてピンと来なかった曲が、FM放送で録音しておいた同じ曲を聴いたら「こんなに聴き易い曲だったの?」と目を見張ったのである。一つはドボルザークの6番、もう一つはカリンニコフ1番。両方とも何度かアマオケの演奏会で聴いて少しずつ楽しめるようにはなっていたものの、変則的な聴きにくい曲なのではないかという思いは拭い切れなかった。やっぱ、レベルの差?

日時: 2019年8月8日(木)18:30

場所: 杉並公会堂

曲目: セビリアの理髪師序曲、ダッタン人の踊り、組曲「眠れる森の美女」 ~ ここまで指揮:濱本広洋、 幻想交響曲(指揮:横山奏)

 

普段各々の大学の楽団で演奏している奏者の有志が集い合同のステージを持っているというこの催し、私はこの回で3回聴いたことになるのだけど、その都度演奏から受ける印象は全く違っていて、さすがにメンバーは流動しているのだろうなと感じた。

 

開演前、プラグラムに目を通していたら、メンバー表にヴァイオリン奏者は(賛助の4名を入れて)40名! えっ、1stと2nd20名ずつで演奏するの!?と驚いた。しかし実際は10名ちょっとであり、オケ全体でも少しずつ交代で演奏しているようだった。

 

そして休憩を挟んだ後の幻想交響曲では指揮者も替わったのだから当たり前かもしれないが、前半とはまるで別のオーケストラを聴いているかのように感じたのだった。恐らく演奏者がかなりいれかわっていたのでは? こういうスタイルのコンサートを聴くのは初めてであり、何とも贅沢な気持ちで聴かせていただいた。

 

私が一番わくわくして聴いたのはセビリアの理髪師序曲。アマオケを頻繁に聴くようになって久しいけど、この好きな曲をその場で聴いたのは初めてだった。但し、私が魔の楽器ではないかと思っている演奏困難な管楽器が、その聴かせどころでリズムも音程もあやふやに思えたため少々わくわく感が割り引かれた。この楽器はアマチュアでは無理なのでは、と何度も思ったことがあるけど、驚くほど上手な人も見掛けることがあるからそうとも言えないのかも。

 

さて大好きな幻想交響曲。丁寧に仕上げられた演奏だったと思うのだが、如何せん、この一か月でこの曲の実演を聴くのは3回目だった。こうなるとこの曲の聴かせどころである特大音響の終楽章でさえ耳が慣れてしまい驚かなくなっていた。本来の意味を取り違えた言い方ではあるけれど、あえて言うなら「仏の顔も三度」(見れば有難くなくなる)、というところで、熱演に感謝しつつも足早に会場をあとにしたのだった。

日時: 2019年7月21日(日)14時

場所: ティアラこうとう

指揮: 土田正昭

独奏: 丹羽道子

曲目: マイスタージンガー前奏曲、ブルッフ ヴァイオリン協奏曲1、幻想交響曲

 

恥ずかしながら私は生まれ育った江東区に文化的だというイメージは持ってなくて、江東フィルハーモニー管弦楽団と聞いても「えーっ!?」と思ってしまい、これまで演奏を拝聴するに至っていなかった。しかし去年だったか指揮者に惹かれて聴きに行った江戸川フィルは素晴らしい演奏をしていた。それなら江東区の楽団だってアマオケが高レベルに達した東京全般の例に漏れず上手なのかもしれない。たまたまこの前日に聴いた他の(とても上手だと思っている)楽団の幻想が会場の音響のせいで幻滅に終わったこともあり、幻想交響曲を聴き直してみたかったので、自転車を15分足らず走らせて会場に駆け付けた。

 

ニュルンベルク前奏曲は堂々たる構えの大きな演奏だった。

ブルッフは独奏をこの楽団のVnのトレーナーをされている方が担当。もう少し派手に演奏したら、と思いつつ聴く。テンポは遅め。

幻想はやはり終始遅めのテンポだったが大いに聴きごたえのある演奏でたっぷり楽しんだ。遅めのテンポはあとで速くしてメリハリを付けるのだろうと思い込んでいたけれども、これは実に終始遅めであり、聴いていてじりじりするほどだった。遅めのテンポというのはそれだけで緊張感を高める効果もあるようで、聴くほうの集中力を喚起する役割も果たしてくれた。

 

後日プログラム記載の演奏者名簿を見ると、弦パートにはそれぞれ4名前後の賛助出演者が入っていたようで、Vn、Va、Cbにはトレーナーも入っていた。これは江戸川の時も似たような感じだったけど、これなら団員も心強いだろうし演奏会がより楽しくなるだろう。聴くほうは団員の実力テストをしに行くわけではないのだから、いい運営方法だと思う。