予兆は他にもちらほらと...からつづく

 

前回、認知症の予兆の1つとしてなくしものが増えた、という話をしました。

以下では、それらを隠す場所の傾向について、全く個人的な見解ですが

介護生活の中で気がついたことをまとめてみたいと思います。

 

普通の生活が送れており、○○をなくしたと認識している頃は、しゅーとめ自身、

「なんか最近、忘れっぽいな」くらいの自覚があるレベルの病状だと思います。

自覚がある分、思考力はしっかりしているため、

 

誰にも見られない、自分しか触らない場所(=個人的エリア)に

隠せば、自分だけが見かけるので安心だし、忘れないだろう

 

と考えるのでしょう。

 

この「個人的エリア」は大変な曲者です。

普通の感覚では考えにくい、「え、こんなところ!?」と言うような場所が

多いのですが、隠した本人にしてみれば「安心」が得られるのが一番大きな

特徴だと思います。

 

我が家の場合、しゅーとに怒られるという意識が特に強い分、しゅーとめは

凝った場所に隠してあったように思います。

 

例えば、財布は、洗濯機の上部に設置してある、洗剤やら洗濯ネットやらを

しまってある棚の奥にしまってありました。これは、同居し始めて、私が洗濯を

担当してからもしばらく気がつかないほど奥に隠してありました。


これが症状が進むにつれ、「忘れている」事も忘れてしまうくらいになると、
個人的エリアはだんだん狭まり(思考的にも体力的にも低下するため)、
自分の身の回りにしまい込むようになります。


しゅーとめの場合、寝るときに枕の下に隠したり、掛け布団の中に持ち込んだり、

自分の聖域であったベッドと、その隣にある自分専用のタンスが、だんだんと

個人的エリアに変化していきました。

 

ものをなくす、隠す、探すに関しては、まだまだお話する事はありますが、

まず、なくなったものを探すときには、本人の個人的エリアが存在する事を

意識して探すと、見つかりやすくなるかもしれません。

 

あ、でも、仮に見つけても、すぐに報告したらだめですよ。

これについてはまた別の機会に...

 

 

 

ブログを読んでいただきありがとうございます。

始めて間もないのに、早速「いいね!」をつけてくださり励みになっています!

 

実は、予兆は他にもありました。なくしものが増えたのです。

 

   ・ 温泉カバン紛失事件

      特に冬場になると、週1のペースでみんなで温泉に行くのが習慣でした。

      とある日、温泉に行こうと義実家を訪れると、

      「温泉カバン(温泉グッズをすべて詰め込んだカバンごと)がない」と

      しゅーとめが言うのです。

 

      え~びっくり、んなばかな!

 

      その日は、別のカバンに用意をして温泉に行きました。

      その後も毎回、温泉に行くたびに「カバンがない」の報告を受けました。

      それからしばらくして、しゅーとの数回の入院等を経て、亡くなるまで、

      温泉には行けなくなり、結局カバンは見つからないままでした。

 

      介護のため同居が始まり、家のいろんな所に目を通す機会がありましたが、

      それでも結局見つかりませんでした。どこにあるんだろうキョロキョロ...

      当時は、天然さんのしゅーとめが、どこか奥の方にしまい込んだんだろう、と

      思いましたが、今思うと、これも予兆の1つでした。

 

   ・ 財布紛失事件

      これはしゅーとが亡くなる頃の話で、しゅーとに内緒で「財布がない」と

      言い出しました。

      (しゅーとに知られると、「おまえはなあ...(そうやってぼーっとして云々)」と、

      延々イヤミを言われるため)

 

      この時は結局、同居が始まって間もなく、しゅーとめの個人的エリアである、

      洗濯用グッズをまとめておいてある棚のあたりに、こそっと隠してあるのを、

      私が見つけました。

 

   ・ 銀行の通帳紛失事件

     これもしゅーとが亡くなる頃の話です。

     内容が内容なので、ヨメの私にはタイムリーなタイミングでのお知らせは

     なかったのですが、後で聞くと、3ヶ月のうちに3回もなくしていたようです。

     この時点で、しゅーとはなんかおかしい、と感じたようで、夫に、

     「ボケとるから、あんまり口うるさく怒るなよ」と注意したそうです。

 

なので、上記のような事例が出て来たときには、天然だから、年取ったからとか

言わず、すぐに認知症を疑って、専門医に相談することをおすすめします。

 

というのも、

家族の死等、本人にとって大きなショックや、

落ち込むことが起こった場合、びっくりするくらい症状が

進むからです。

 

我が家の場合で言うと、しゅーとめは、財布、銀行の通帳紛失事件の頃は、

普通の生活を送っているようでした。

しかし、事件後、さほど時間を置くことなく、しゅーとが亡くなってわずか

2、3週間でグンと症状が進み、認知症のためばかりではないと思いますが、

歩く事、布団から起き上がる事が自力では出来なくなるまで、変わり果てたのです。

 

前にもお話ししたように、しゅーとは突然亡くなりました。

ある日、いつものように薬をもらいに病院へ行き、来月の予約もして、

私と軽い冗談を交わして、元気に帰ってきたしゅーとが、その翌々日には

亡くなったのです。

 

誰も予想しませんでした。

その分、しゅーとめには衝撃があまりにも強すぎたのだと思います。

 

そんなことになる前に、少しでも早く手を打って、寄り添ってあげてくださいね。

 

探し物はどこですか♪につづく...

      

 

天然さんには、ご注意を!! Part2...からつづく

 

しゅーとめの”年越しそば作れない”発言から1、2ヶ月後。

糖尿病持ちのしゅーとめかかりつけの近所のお医者さんの所に、

もの忘れ検診を受けに行きました。

 

医者へ連れて行くにあたり、夫と作戦会議を開きました。

しゅーとめは、痛がり、怖がり、心配性。要するに気が小さいのです。

自転車のかごに、ホールケーキの箱を入れて漕いで帰るのは平気なのですが...ニヤリ

 

なので、いきなり脳神経外科に連れて行くなどもってのほかです。

そこで、もの忘れ検診という、ちょっとお気楽?に思える検査を、

  • しゅーと(義実家の総理大臣、兼大蔵大臣、ボケとは無縁)、
  • まだ若い?夫と私

も、一緒に受けるから試しに受けてみようよ!という感じで誘う事にしました。

 

この提案における我々の目論見としては、

     もの忘れ検診で、しゅーとめの異常が指摘される(だろう)

                                       下矢印

     ”これは大変だ!!”的雰囲気を醸しだし、しゅーとめの訳の分からないうちに、

     (天然さんなので、雰囲気に流されやすい)脳神経外科を紹介してもらい、

     受診にこぎつける。

 

しゅーとめの気持ちを慮った(?)スバラシイ合格提案のように思いました。

そう、もの忘れ検診を受けるまでは。

 

皆さん、もの忘れ検診を受けたことはあるでしょうか?

それは,5、6つの質問に答えるだけの簡単な検査なのですが、その内容は...

  • 今日は何日ですか?
  • 今現在の総理大臣は誰ですか?

といったレベルのものなんです!

日常的には普通に生活を送っているしゅーとめですから、こんな検査では、

正しく判定出来ないのではないかと、半ば愕然とした気持ちで受けました。

 

しゅーとめは、総理大臣の問題だけ書けませんでしたが、後は時間をかけ、

どうにか書き終えました。そばで見ていた私は、問題を解く時間のかかり方に

不安を覚えながらも結果を待ってました。

 

結果、しゅーとめだけ2次検査という形で、別室に呼ばれて検査を受けました。

そこで何をしていたのかは細部までは分かりませんが、最終的に先生に呼ばれて、

下された診断は、「大丈夫ですよ~、問題ありません」でした。

 

 

なぬびっくり

そばも作れなくなったのに?

 

先生は何をもって「大丈夫」と判断したのか、根拠を説明してくれました。

(ちなみに、先生は内分泌系専門のお医者さまです。)

 

先生によると、認知症の人は空間認識が不得手で、指で作ったキツネなどが

作れないんだそうです。

しゅーとめはこの検査を見事!?クリアしたのです。

さらに、社交性の高いしゅーとめは、コミュニケーション能力も高く(これは、

症状がさらに進んだ今でも保たれている能力の一つ)、先生との問診も、

スムーズに進められたのだと思います。結果、問題なし!と。

大丈夫かなと思いつつも、先生が仰るのだから、と胸をなで下ろしたのは事実です。

皆、明るい気持ちで帰途につきました。

 

でも、結局その後、1年経たずにしゅーとめはアルツハイマーと診断されました。

しかも、中等症。

 

介護生活が始まり、実際に深く接してみて初めて分かった事ですが、

認知症の症状は、ホントに千差万別です。

アルツハイマーは、脳に病気を引き起こす原因物質がたまることで、

脳細胞が損傷したり神経伝達物質が減少する病気です。

 

つまり、

 

脳や神経の損傷部分(=人間の行動の何を司る部分なのか)によって、出来なくなることが人によって全く違う

 

のです。しゅーとめの例で言うと、空間認識を司る部分に損傷がなかったため、

指でキツネを作ることが出来たわけです。

余談ですが、空間認識の範疇に入るかどうか分かりませんが、時計を書けなくなる

という人もいるようです。

 

言われてみれば当たり前の話です。

けど、実際に接してみるまで、全くそんな認識は持ってなかったし、

記憶障害が見られて初めて、あら、認知症かしら、位の知識しかありませんでした。

 

しろーとの見解ですが、重ねて言います。

 

認知症診断には、人間のあらゆる行動を司る脳機能のすべてのチェックが出来る問診が必要です。

 

つまり、専門医でないと判断出来ない、ということです。

先述の先生がどうこう言うつもりはありません。

ただ、あまりに通り一遍の「(主に)記憶に関する障害」だけが認知症に

つながっている、という知識しか持っていなかった自分が悔やまれるのです。

 

しかし、これだけ情報があふれていて、かつ知識として持っていても、実際に

上記のような「損傷部分によって出来ることが違う」といった認識は、

なかなか持てるものではなく、これは体験者がお知らせしていくべきだと

思いました。

 

すでに4つ目の記事ですが、本ブログではこのようなお話を引き続きあげていく

予定です。

少しでも、認知症の予防や進行の緩和に役立つようなら幸いです。     

 

予兆は他にもちらほらと...につづく

 

 

天然さんには、ご注意を!! Part1...からつづく

 

しゅーとめは愛すべき天然さんです。

これは夫から聞いた話ですが...

 

夫が子供の頃のお誕生日に、しゅーとめが張り切ってホールケーキを

買ってきました。晩ご飯も食べ終わり、さあ、楽しみに待っていた

ケーキバースデーケーキの登場です!!

わくわくしながら箱を開けてみると...

 

                          

 

ホールケーキが、ホールケーキの形をしておらずぐちゃぐちゃに。

よくよく訳を聞いてみると、持ち帰りの際、自転車のかごの中に

ケーキを入れて帰ってきたんだそうです。

しゅーとめ曰く、「だって、自転車運転しにくいでしょ」

 

しゅーとめはそういう人です。

あまりにそういう出来事が多すぎて、覚えていられないほどです。

 

ですから、少々変わった言動があっても、すぐに「認知症か!?」とは思いにくく、

実際、夫に相談しても「天然だからねえ...」の一言。

その時は、それ以上認知症についての話はしませんでした。

 

でも、その1~2年後、夫も「これは...」と思わざるを得ないような出来事が

ありました。大晦日の日、それまで全く問題なく家事をこなしていたように

見えていたしゅーとめが、「年越しそばの作り方が分からん」と言い出しました。

 

え?びっくり

 

びっくりはしましたが、夫も私も表面上は動じることなく、その場はどうにか

納めました。しかし、ほどなく、もの忘れ検診に行くことが、しゅーとめには

内密に計画されました。

 

そして、この時、もの忘れ検診(市が無料で行ってくれる)を選択したことが、

認知症の発覚を遅らせてしまった問題点の1つとなったのです。

 

もの忘れ検診に連れて行く!につづく...

 

 

その日は突然に...からつづく

 

介護のお話の前に、しゅーとめのアルツハイマー発症についてお話しします。

 

やっぱり、予兆はあったんです。

10年近くたった今でも、もっとどうにかしておけば良かったと悔やまれますショボーン

 

しゅーとが亡くなる4、5年前の事。

2人とも高齢のため、車での送迎も兼ね、私も病院詣でに同行していました。

 

その車内での会話。

しゅーとめが短い間隔で、同じ話題、同じ質問を繰り返すことに気がつき、

軽い違和感を覚えました。

これが、疑いを持ち出したキッカケでした。

今思うと、この時点ですでに手遅れだったと思うのですが...

 

実は、この時点の対応には問題点が2つありました。

 

1つ目は、

違和感の正否を、私や家族だけで判断してはいけないと

いう認識が低すぎたこと。

 

アルツハイマー病の症状の代表的なものとして、

  ・同じ事を何回も話す、尋ねる

  ・物を置いた場所を忘れ、よく捜し物をする

  ・以前出来ていたこと(料理などの作業)が出来なくなる

等が挙げられます。

 

でも、もの忘れなんて誰でもあるし、”これくらいなら、まだ大丈夫かな”、

”もう少し様子を見てみよう”等と思うものです。

 

 

しかし、また別の機会にお話することになると思いますが、

”これは明らかにおかしい!”と私たち素人が認識する頃には、すでに認知症を

発症しており、そればかりか、かなり症状が進んでいる事が多いのです。

 

少しでも違和感を感じたら、専門医に相談すべきでした。

この件についても、また別の機会にお話をしたいと思います。

 

そして、2つ目の問題点。

しゅーとめが”超”がつくほどの、愛すべき天然さんだった事です...

 

天然さんには、ご注意を!! Part 2に続く...