ナザレの街並み*10/1
ランチのお店を探す名目で、わたしたちはナザレの路地裏を隅々まで歩きました。
路地裏はどこも似ている。
狭くて洗濯物が高くそよぎ、色とりどりの壁の色彩がとても素敵。
街並みはオビドスのそれとも、リスボンのそれともまた異なる。
壁の色彩は淡く、かわいらしい。
ボロボロになってしまった家もある。
それでもこの淡い色合いを美しいと思います。
海の町だから、塗装が剥げるのが早いのかもしれない。
綺麗な色で再塗装中の家もまた、沢山見ました。
町を彷徨う中で沢山の犬に会った。
どの犬もリードにはつながれておらず、とても自由に生きているように思えた。
鮮やかな壁の色彩のなか、動く影のように見えた黒い犬。
この風景を絵にしたいと思った。
人間のことなど全くお構いなし。わたしのことなど全く相手にしてくれない。
お尻を向けられるばかり・・・。
それでも愛くるしいから追いかけたぞ。
どこへ向かうのだ、てくてくてく。
かと思えば、誰もいない海岸で我がモノ顔で歩く犬にも出会った。
のっそのっそ。
ハトでさえ、動きがのんびりして見えるのは気のせいか。
ここにいると頭がおかしくなりそうだ。よい意味で。
だってここの時間はとてもゆっくりと流れる。
あまりにも自由で、日常生活とはかけ離れすぎていて、ここは危険だ、よい意味で。
軒先で魚を干す風景。
ここは日本か、とふっと故郷を思い出す。
こういう風景を見て嬉しく思うのは、やっぱり自分が日本人だから。
故郷があるから旅は楽しい。
遠い国の、日本との共通点、そして日本との違い。
それらを確認するたびに、ああやっぱりここに来てよかった、と思うのだ。
2人で歩く、ナザレの町。
話していても、話さなくても、とても楽しい。目に映るものは全て新鮮だ。
そして2人のお腹はぐうと鳴る。
こんな散策をしていたからこそ、ランチの時間は遅れた。
そして、ランチの時間が遅れたおかげで貴重な出会いもあった。
よしとしよう、よしとしよう。
焦ったら勿体無いのだ、この町は。
ナザレでの貴重な出会い*10/1
さて、ナザレのレストランでランチを満喫中のわたしたち。
もりもり食べていると、店先に何やら日本人らしき女性の姿が見えました!!
「おおこんな異国の最果ての地で、初めて日本人に会えた!!」
それまでどこに行っても日本人など1人もいなかったので、相当感動し、店に入ってこないかと楽しみに待っておりました。
というのも、店内で空いているのは私たちの隣りの席だけ。
もしも入ってきたら確実にわたしたちの横に座ってくれそうだから。
と、ワクワクしながら2人で待ち構えていたのですが1度女性が店先から消えてしまったので
もしや日本人がいると外国気分が損なわれてしまうからなのだろうか・・
と残念がっていると、また先ほどの女性の姿が!!
ううむ、でも自分の目が節穴で、もしかして韓国や中国の方ということもあり得る・・。
とも考えてしまったのですが、耳をすますと明らかに日本語で話している!!
おおおお!日本人だ嬉しい!
そして嬉しいことに、結局お姉さま方はお店に入ってきてくれました。
心の中で相当感激するわたし。
案の定隣りの席に通されたため、さっそく話しかけてみたところとても気さくな方々でさっそく話が弾みます。
なんとお姉さま方2人は、ヨーロッパを1年に2回は旅するという超ベテラン旅行者だったのでした。
ポルトガルも2回目とのことで、沢山のお話を聞くことが出来ました。
今回はコインブラ、ポルト、ナザレ、ブラガなどを廻り、最後にバルセロナに1泊して日本に帰るのだそう。
バルセロナはお気に入りの都市で、毎回旅行の最後にはバルセロナに1泊して帰るのだそうです、素敵ですね。
そしてお姉さま方が、沢山廻った国の中でもポルトガルはお気に入りだということを聞き、この先の旅行もとても楽しみになってきました。
とにかくタメになるポルトガル情報が沢山で、ここに来る前にお会いしたかったと心の中で思いました(笑)
たとえば美味しいヴィーニョ・ヴェルデは青地に白のレースのラベルのもの(スーパーで売っていて非常に安いとのこと)
ポルトガルに次に来ることがあったら、エールフランスがおすすめとのこと(成田夜発、朝ポルトガル着があるそうです)
私たちがオランダが寒かったことを伝えると、それは当たり前のことらしく、以前お2人がオランダを訪れたときには私と同様に風邪をひいたと教えてくれました。
お姉さま方はいったいどれだけの国を旅してきたのだろう?聞きたいことが山ほどあったがお姉さま方の乗るコインブラ行きのバスの時間が迫ってきていた。
急いでいるお2人の食事がなかなか出てこず、お2人にとっては相当忙しい食事となってしまい、さらには私が色々と質問するものだから(興味深い話が多くて・・)、なんだか申し訳ないです。
とか言いつつ、お姉さま方からちゃっかりイワシを1匹頂いてしまったわたしなのでした。エヘ。
そして別れ際になんと!明日はお互いにポルトに泊まるということが判明!
さらに泊まるホテルもなんとお隣り同士だと言うではないか!!
そういうわけで、「明日の夕食をご一緒しよう」という運びになりました。
明日の夜8時にわたしたちの泊まるホテルのロビーで待ち合わせ。
ご迷惑ではないのかなあと内心ドキドキしていたのですが、電話番号を交換しよう!と言ってくれたので、本当にご一緒してくれるようで嬉しかったことを覚えています。
お姉さま方と一緒ならはじめてのポルトの夕食も心配ない。
まだまだ沢山お話が出来ることに期待し、とてもよい気分でお別れした。
そしてこの日の夜、就寝につく前にだんなサマに向かって「楽しみだねー」と言うと
「明後日の朝8時にロビーで待ち合わせて何するんだっけ?」と言うではないか!!
私は思わず口をあんぐり開けてしまった。
どれだけあなたはあのとき酔っ払っていたんだと、驚きを隠せなかった。
夜ご飯をご一緒するのになぜ朝に待ち合わせなのだろう?
あなたは1人で朝にロビーにいればいい、と言ったら
「えーなんでーえーなんでーなんでそんなひどいコト言うのー」とぶちぶち言いながらもビールを飲んでほろ酔い加減で寝てしまった。
この人は、旅行に出ると羽目をはずしたがります・・・。
そんなわけで、わたしは1人で寝る前に幸せを噛み締めたのだ。
旅はこれだからやめられない。
こんなところで意外な出会い。その土地の方々との出会いも嬉しいが、異国の地での日本人との出会いもまた貴重で嬉しいこと。とてもよい方々と出会えてよかった。
これもまた旅のよい思い出となった。
そして明日の旅行の楽しみがまた1つ増えた。
写真は、この素敵な出会いがあったレストランの近辺の路地裏。
こんな路地が沢山あるので自分がどこにいるのかわからなくなってしまうのです、この町は。










