酒とバラの日々 -54ページ目

新人の涙とイスラエルの白ワイン

木曜の夜はとても素敵な夜だった。


月曜にはじめての大仕事の納期だったので、それまでの3週間はものすごく忙しい毎日。

火曜はドタバタドキュメントの作成、水曜はお客さんからの依頼に対応、そして木曜。

簡単な仕事を終えて定時であがる。

半年ほど前、面接で私を採用してくれた上司はとてつもないお酒好き、かつワイン愛好家。

プラス同じグループ内のワイン愛好家で結成されたワイン会。

今回は新人の女の子が行きたい!と言っていたので1人増えて6人で。

お店は毎回上司が素敵でカジュアルなワインバーをセレクトしてくれるのでとても楽しみ。

大抵場所は新富町。


55歳のそのお方は、とてもかわいらしいおじさま。

そんなおじさまが選ぶお店はかわいらしい(笑)

最終面接でこの方に出会って、話を沢山したうえで、

ああこの会社に入ろう、とそう決意することができたのです。

私がここまで社会人をやるなかで出した1つの結論が、その方と一緒だったから

(それは仕事に対する考え方とか、もろもろ)


ここのお店は、テーブルワインをがぶがぶ飲もう!的なお店なので

みんなでワインをボトルセレクトしては並々注いでがぶがぶ飲む。

6人で来るとコストパフォーマンスもよく、ほどよい量で次のワインへと進むことができて効率もよい。


この日、全員が一致した1番のワインはこちらのワインでした。

なんとイスラエルの白ワイン。

上司曰く、「高貴な香り」

他のメンバー曰く「さわやかな香り、すっきりとした味、辛口、ミントのような味?等々」

とにかくこの日のナンバーワン。


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このお店はフランスの田舎料理が主のようで

煮込み料理系をたっぷり注文。

お決まりトリッパもとても美味しかった。

まずこの鮮やかな色が◎。

これだけで食欲ソソラレマス。


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こちらはフランスの伝統的な煮込み料理のカスレ。

この手作りっぽいソーセージがとても美味しい。

白いんげん豆がたっぷり。


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テーブルの上に並ぶ料理はどれも人数にあわせてボリュームたっぷり。

都会の片隅でフランスの田舎町にでもトリップしたかの気分。

美味しい料理と並々注がれたワインに話がはずまないわけがない。

基本赤ワイン好きが多かったのですが、上司は白ワインも大好きで

白も飲みなさい、と何本かセレクトしてくれましたが

カキのソテーにはベストマッチで、最高。

煮込み料理は赤にも白にもあいました。

このピンボケの写真を隣りの同僚に褒められました。


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さてさてその他飲んだワインたち。

ボトルの上にはなにやら文字が。

これは全てボトルのお値段。

一目見てわかる料金、いいですね、カジュアルで肩肘はってない感じで。


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前回のワイン会で、次回はきちんとラベルを撮っておこうと決めたので

今回は皆でラベルをとりまくり。

ただし、どれがどの味かは覚えていません。

しかも最後のほうに飲んだワインはラベルも撮れていない。

全く意味がないですね。

次回はメモ帳も持参かしら。

それにしても何本飲んだのか。


赤ワインではメルロー種の日陰育ちのずんと重いワインを上司がお気に召していました。

ちなみに私はもう少し華やかさがあってもいいかなと思ったので(これは男性系かと)

それを伝えたところ、なぜか上司に褒められました。

わたしの舌も、少しは成長してきたのかしら。

右、左、前に横に斜め前、全てのメンバーと分け隔てなくそれぞれ話したいことを話せたので

充実した時間だった。

優秀デオドラントについて話したかと思えば、上司のまじめなメッセージを聞き、

そうかと思えば日本酒の利き酒師になりたいという同僚の話を聞き、

かと思えば先輩と、この前までやっていた仕事について話したり。

そんななかで帰り道、何度かフラッシュバックした光景が新人ちゃんの一粒の涙でした。


うちの部署の新人ちゃんたちは皆優秀なエリートさんたちで

なんだかエリート集団だわとまぶしく眺めていたのですが

そんな新人ちゃんと2人で話していたら、言う内容が自分の新人のときと同じ悩みで、

あ!そうだったんだ、とガツンとスリッパで(?)叩かれた気分で

エリートだって何だって、英語がスーパーエリート級だって、新人のときに思う悩みは

皆同じなのかと。

優秀な人は悩みなんてないように見えてしまうけれど

要領のよい彼女だって、新人らしい悩みはあって(悩みかたも頭いいのだけど)

こんな私が何か言って彼女をバカな道に洗脳したら嫌だなーと思いつつ

少しだけ普通のことを言ったら、彼女一筋笑いながら涙流していました。

私が男性だったらズキュンでした(笑)


ああ、人間、同じなんだなと

ほろ酔い帰り道にその光景ばかりがよみがえってきて

ほほえましいやら、自分は愚かだったなとか

せつない気分になって、でも少し幸せな気分で

これは1つ大きな仕事をやり遂げたご褒美だったのかもしれないなと

思った夜だったのでした。


ちなみに私の大好きな上司は、早期退職してしまうので

ワイン会にはこれからも参加してくれますが、とてもさみしいです。

速いけれども遺言残します、と言って伝えてくれたのは

「仕事は、特にこの部署は、1人で背負うものじゃないから、自分がどんなにできないと思っても

自分のせいだと思い込むことなく、それは部署のせいで会社のせいで、仕事はその単位で背負い込むものだから、どんな壁にぶちあたってもそれだけは忘れず、みんなでやりなさい」と。

わたしはこの人のこの考えが大好きで、今の会社に入りました。

人それぞれなので、これが全てに当てはまるわけはありませんが

これは私の短くも長い社会人人生の中で、思ったことの全てで

わたしはこの上司の遺言を大事にしたいと思います。

「仕事は人生の一部であって、決して全てではないからさ」

とその上司は笑いながらにも目は真剣に、話してくれました。

他の人が苦労して終わらせる仕事を、こいつは30分で終わらせることができるからさ

いざとなったらそういうやつに頼ればいい、

そういって指さされた先輩は

ひどい風邪をひいていて、ワインは大嫌いなのに

30分で仕事を終わらせて遅れてやってきて、そのうえお金も多くはらってくれちゃって

仕事はときどきジャイアンのように怒りくるって大変なときもあるのですが

後で謝ってきたりして、裏表なくただ公平に意見を言ってくれるあたりが

言葉は乱暴だし強面なのに、皆に好かれている理由だろうなと

少しだけこの組織がわかってきたかのように思う今日このごろ。


この前はあんなに怒りくるってすんませんでした

と謝られたので、

いえいえ別に私が怒られたわけじゃないですから、公平なことを言ってくれたんだし

なんとも思ってませんよーと笑ったら

いえいえ公平なこと言ってくださいよ、言わなきゃだめでしょ、というか言いなさい

と怒られました。


謝られて怒られた。


まだまだ入社5ヶ月のひよっこ。

人生にも会社にも仕事にも、知らないことや学ぶことだらけなのですね。








素手器

私のかつての同期のOちゃん(←男性)の京都での結婚式に出席してきたうちのだんなサマ。

(皆かつての仲間なのです)

引き出物に、とても素敵な器を戴きました。

京都でのお式を感じさせるなんともいい色合いの器にうっとり。

深いブルーをじっくり眺めているだけでも味わい深い。


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こういった器を選ぶとは、センスの良さを感じます。

素敵なので勝手に器に名前をつけました。


そして鶴屋吉信の紅白饅頭が引き菓子。

ずん、と大きい2つのお饅頭、中には餡がたっぷり。

上品な甘さでたっぷりの餡も重くない。

白こしあんとつぶあんの二色の抱きあわせで中も紅白。

まわりの皮がまた、もっちりとしてとても美味しい。

食べていてとても幸せな気持ちに。


京都の結婚式の空気をそのまま運んできてくれたかのような引き出物たち。

まさに「しあわせのお裾分け」です。





不思議珈琲店

連休中、大学の友達が、行きつけの喫茶店に連れて行ってくれました。

渋谷の駅から少し離れたところにひっそり佇む珈琲屋さん。

目立たないところにあるというのに、店内はほぼ満席。

店内の不思議な温かい空間に足を踏み入れて、人気のある理由もわかったのですが

店の調度品や雰囲気だけではなく、珈琲の味が人気の秘訣だと思います。

が、それにプラスして楽しみなことが。


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それは珈琲カップ。

周りを見渡してもみんなそれぞれ個性的で素敵なカップで珈琲を楽しんでいて

それぞれが全く異なる形状や模様、そして色。


ちなみに長野出身の友達、かれこれ何回も仕事帰りにこのお店を利用しているようですが

沢山あるカップのうち、なぜかかなりの確率で、りんごのカップが出てくるのだそう。

長野といえばりんご。

彼女の後ろに長野の風景が見えたのでしょうか、マスター。

そんな話を聞いて、わたしも行ってみたい!どんなカップが出てくるのか試してみたい!

と連れてきてもらった次第です。


注文すると、一杯一杯豆から挽いてくれる模様で、

カウンターからは離れたテーブルに座っていましたが、そのマスターの手さばきを見ているだけでも

楽しいものです。


そして私にセレクトしてくれたカップはこちら。

なんと素敵な!ポルトガルのアズレージョのよう!

きっとわたしの後ろにポルトガルの風景が見えたに違いない!

とうっとりしながらよくよく眺めると…、


葡萄…。


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うそ、ヤマナシ!

うっとりしたのも束の間、素敵なこのカップ&ソーサー、

葡萄柄でした。

つまりは長野出身の友達がりんごだったのと同様

山梨出身(うまれは東京・・・か細い声だけど)のわたしは葡萄だったわけで

わたしの背後に見えたのはポルトガルではなく広大な盆地の葡萄畑だったに違いないわけで

ここのマスター、ほんとうに人を見る目があるのかもしれない。

おろおろ。


きっと水戸に住む友達は納豆柄で、小田原出身の会社の新人ちゃんは干物柄で

神戸出身の会社の先輩は神戸牛柄で、とモワモワと想像は膨らんだのですが

実際のところ、どれもロイヤルな雰囲気を醸し出す、イギリスの食器ばかりでした。


ちなみにこの日の友達のカップはなぜかミレニアム記念カップで

ビートルズやら太陽やらが描かれた、それはそれは賑やかな柄で

それはそれで意味深なのでした。

友達は、旅に出るべきか、とか、イギリスに行くべきか、とかぶつぶつ唱えておりました。


それにしても一杯800円のこのお店自慢のブレンドはとても美味しく

ストレートで飲むと味わい深くて、アロマにうっとり。

まああまり詳しいことはわからない私ですが、一緒に頼んだシフォンケーキとクリームも

幸せなお味だったわけで

この空間とこの味を楽しむことができるのなら、この値段も決して高くはないかなと

納得できる幸せ時間でした。


さてさてちなみに、以前別のお友達と呑んだ帰りに、

酔い覚ましに寄った珈琲屋さんも、こんな感じのお店で

一人ひとり違ったカップを出してくれるのですが

その日のわたしのカップはこんな柄。


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こちらもとても素敵。

うっとりしたので昔写真を撮っていました。

こちらのお店は全体的にフランス系の食器が多かったような記憶があります。

フランスとイギリス、どちらのお店にいっても楽しいです。


どちらにせよ、私が出されるカップは似た形状です。

わたしのイメージはこんな形なのでしょうか。


次はどんなカップが出てくるんだろう。

楽しみなので少したったらまたどちらかのお店に足を運ぼうかと。

不思議珈琲店巡りが趣味になりそうなたいぞうです。