酒とバラの日々 -28ページ目

飛び込んできた少年*10/4

再び市電に乗り込む。

終点のマルティン・モニス(MartimMoniz)駅へとのんびり進む。

本当は、終点まで行ってしまいたかったけれど、

先程通り過ぎたカテドラルの内部をまわりたかったので

時間と相談して途中で引き返すことにした。

それでも、時間が許す限りは、行けるところまで行ってみるのだ。


グラサから先、市電はさらに深いリスボンの庶民の生活の場へと私を誘ってゆく。

すごい。今まで知らなかった世界だ。

私がこの場所にいることがひどく不思議に感じた。

本当に、不思議だった。


酒とバラの日々-20090128_21





























そうやってリスボンの人々の暮らしの中を、ゆっくり動くジェットコースターのような乗り物で駆け抜けるのは

爽快すぎて、どこまでも乗っていたい気持ちになって仕方がない。

車窓からの景色に心を奪われていると、突然少年の賑やかな声とともに

目の前に彼が飛び込んできた!


酒とバラの日々-20090128_19





























リスボンの少年たちが、3人ほど、飛び乗ってきたのだ。

突然のことに驚いた。

もちろん中には入らない。運賃無料の彼らの移動手段はこれなのか。

市電内の乗客たちから笑い声があがる。

私も思わず、笑ってしまう。

なんてことだ。

数日前にも同じように乗ってきた少年たちがいたから初めてではなかったけれど

それでもやっぱり驚いた。

だって目の前に少年がぶらさがっているんだもの。

日本では考えられない。

ああ、ここはポルトガルだ!リスボンだ!

少年たちからリスボンの風を感じて、笑顔になってしまう。

そこに住む人たちの、息遣いが聴こえる。

彼らの姿は、リスボンの街並みにそれはそれは溶け込んでいて、

その生き生きとした姿は、むしろ風景よりも彼らにレンズを向けてしまうほど。


酒とバラの日々-20090128_23





























彼らはどこかで賑やかに降りていき、道はどんどん狭くなってきた。

こんな狭さなのに、市電は通るし車も通る。

みんなでこの道を共有している。

歴史を感じる石畳。


酒とバラの日々-20090128_22





























反対方向へと向かう市電とすれ違う。

すれすれの距離なのに、ちっともスピードをゆるめない。

レールの上を走っているとはいえ、ドキドキしてしまう。


酒とバラの日々-20090128_24





























どこまでもどこまでも、想像のつかない世界が広がっている。

人生で出会わなかった風景に出会っている。

酒とバラの日々-20090128_26





























石畳と白い壁が眩しいその道を、市電での冒険はあと少し続く。

グラサ停留所*10/4

市電は細い道をすり抜け、リスボンの古い町並みをすすむ。

特別な観光地があるわけではなく、そこには人々の生活がある。


止まった場所には目の前に「49」の扉

少しだけ開いたその扉の奥。不吉な数字にドキドキする。

もちろん何もないのだけど、そんな観察、全てが楽しい。


酒とバラの日々-20090128_15





























ふと市電が動いていないことに気付く。

乗客がどんどん降りていく。

酒とバラの日々-20090128_16

酒とバラの日々-20090128_17





























もしやと思い、他の乗客にならって降りてみる。

どうやら終点だったみたい。

そう、まれにグラサが終点の市電もあると知る。


そんなわけで、グラサ到着。

先ほどまで乗っていた市電を見送り次の市電を待つことに。

降りてみて知ったけれど、乗っていたのはコカコーラのCM入りの市電だったみたい。

いろいろな種類があるので、市電観察もリスボン散策の楽しみの一つ。

酒とバラの日々-20090128_18






















のどかな古い町並みは、なおどこまでも続いているように見えて、

その先に続く坂の光景を眺めつつ

次の市電が待ち遠しい、グラサ停留所。





10,000人の写真展

FUJIFILM主催の、"PHOTO IS" 10,000人の写真展に、作品を郵送しました。

写真を選ぶのって本当に難しくて、

好きな写真を選んでみたものの、その中の1枚が決められない。

今回は絶対旅先の写真と決めていたので、D90での写真は諦めていて、

そして最終的に決めたのは下の写真。

(ついでにチラッと見えるめがねはだんなサマ)


わたしにとっての"PHOTO IS"は"出会い"

ありきたりかもしれないけれど、気取る必要もないと思って。

旅先の(特にやっぱりヨーロッパかな)、人や風景、空気、

その一瞬一瞬が出会いと別れだから、

もう2度と会えないその一瞬を撮るために、カメラを連れて旅に出るわけなので

簡単に、PHOTO IS の答えは出ました。


酒とバラの日々-20090517_4






















美しい街並みを撮ろうと、車窓からレンズを外に向けたのだけれど

ふと下を向くと、町並みよりももっと美しい笑顔が目の前にあって、

「撮っていい?」と聞いたら笑顔でこたえてくれたから、

この一枚はそんな笑顔との出会い。


六本木ミッドタウンのどこかに飾られると思うので

もし立ち寄られる方がいらっしゃいましたら、ついでにこの一枚を探してみてくれたら嬉しいです。

6/26(金)~1週間ほど写真展は開催されているようです。