テレビ東京の深夜にて、
前後編にわたり放送された映画であります。
以前にwowowで
「セックス・トラフィック」を見た。
過酷な現実を描いたドラマを撮ったことが評価され
監督はハリー・ポッターに抜擢されている。
今回も内容はさほど変わりなくて、
人身売買をテーマにしている。
前回はロンドンの人権団体が犯罪組織に迫ってゆく
というものでしたが、
今回は米国の移民局(ICE)が犯罪者に挑む。
テーマは重く、
考えさせられるものだった。
けれど前回よりはドラマタッチに描かれており、
好みが分かれるところ。
私は「セックス・トラフィック」の方がぐさりと刺さりました。
あ。
別にこちらが軽いと言ってるのではないので
どうか誤解なきよう。
「ヒューマン・トラフィック」
(05/米/179分)
監督 クリスチャン・デュゲイ。
出演 ミラ・ソルヴィーノ。
ロバート・カーライル。ドナルド・サザーランド。
あらすじ。
世界中から少女たちを拉致誘拐してくる凶悪犯罪。
観光ビザで入国させたあと、
全米各地に配置した売春宿で
徹底管理し、売春を強要し、
莫大な利益を生む――。
移民関税執行局は奴らの摘発に臨んでゆく。
というお話。
前回よりドラマ仕立てだから見やすいとはいえ、
かなり残酷な話だと思う。
架空の物語じゃないとこがまた、
胸が締め付けられて苦しい。
登場する犠牲者は、
・プラハでウェートレスとして働く子持ち女性。
言葉巧みに騙され
交際を決意した男性とウィーンに旅行へ行くが、
そのまま組織に売られてしまう。
逆らうと子供の命はないと脅され、
米国へと運ばれる。
・モデルオーディションに参加したキエフの少女。
親に反対されるも、
どうしても夢を叶えたい少女は
組織が用意したパスポートなどで米国に入国。
・マニラ観光してたアメリカ人親子。
母親が洋服を物色している僅かな隙に
娘が拉致される。
アラブ系の国へ売られそうになり、
コンテナの中で救いを待つ。
・フィリピンの貧しい農村で金のために娘を売る親。
娘は出国する直前に病に倒れ、
病院に運ばれることなく
組織のひとりにくびり殺される。
もっと被害者はたくさんいるんだけど、
主立った被害者の登場人物。
あとは
さらわれた娘を探す米国夫人。
彼女をサポートする非政府組織。
・(モデルになると)家出した娘を追い、
組織に身を投じて米国に入国し、
娘を捜す父親。
・人身売買を憎む捜査官たち。
・高い知能を持ち、実業家として成功しながらも
非合法な犯罪で世界中の子をさらう
凶悪犯。
キャラたちが絡み合って進行する物語だけど、
まったく複雑じゃないです。
とてもわかりやすく描かれている。
途中、やっぱり泣いてしまった。
マニラで拉致された娘が車に乗せられ
母親に救いを求めながら離れて行くとき、
もう泣いた。
すんごく怖くなって。
子供は、ほんの僅かに目を離すこともできないね。
というか、
慣れない土地(とくに外国)に行けないや。
無知な子供に甘い汁を匂わせて惹きつけ、
騙して売春を強要する。
死ぬまで売り続ける。
恐ろしい犯罪だよ……。
子供たちには芸能界などが華やかに見えるし
憧れの場所でもあるんだろうけど、
やっぱな……、
ダメだ。
自分の子がもし芸能界に入りたいと言い出しても
絶対に阻止しなきゃダメ。
マジ怖い。
まあ芸能界の話は置いといて。
世界中から子供を拉致して人身売買って、
本気で狂ってるとしか思えない。
「兵器・薬・人間」
これらが悪の資金源だとさ。
兵器は国家間の駆け引きが関係していて
解消するのは難しい。
今のところ。
薬も本人次第――と言いたいところだが、
無理に打たれて
強制的に依存症に仕上げられることがある。
(凶悪犯罪)
なので、防御策としては
そういう空気がある場所には足を向けない。
そして人間。
女性や少年少女、死ぬまで労働させられる人。
これらは
誰も買わなければおしまい。
だから買い手の倫理観に訴える他ない。
しかし買う人々にはそのモラルがないし
そもそも罪悪感がない。
自分に害がないと信じてるし
自分の身内は被害に遭わないと高を括ってるから。
性犯罪……とくに子供たちへの犯罪は
もっと重罪にすべき。
売る組織と同様に買う個人たちも一緒に、
まず確実に
去勢した方がいい。
局部を切り取ってしまえ。
少年少女を漁っておいて、
自分は幸せな家庭を築き、子を育てようなんて甘いんだよ。
そんな資格などない。
劇中でも出てきましたが、
「家庭を大切にする立派な医者」が
ネット上で
(アニメではない)児童ポルノを覗き、
アジアへ子供を買いに行く。
こういった話はよく聞く。
尊い職業や地位の高い職業に従事する=聖人
ではない。
むしろお金があるから、無茶する。
(みんなじゃないよ)
秘密裏に行われている犯罪に間接的な関与をすることで
「特別な儀式」に参加してるスリルを味わい、
普段は巡り会えない欲を満たす。
先進国ではよく聞く話だけど、
みんな悪びれてないんだよね。
結局は何をやっても
職業や資産によって
人としての社会的評価は保たれるから。
「アジアを旅行してくる」
とはいえても
「子供を買ったんだ」とは家族に報告できないでしょ。
バレれば軽蔑されることだとわかっているのに、
隠し通せることだと、
自分の能力を過信してるから
簡単に「遊び」として手を出す。
何だろうな。
人間が売り買いされるということは
価値があるってことなんだろう。
・無知な子供。
には価値がある。
金持ちが喜んで買ってるのだから、かなりの価値。
だからこそ
ひどく多大な犠牲を生むことになってしまう。
親の責任は重大だ……。
しかし
買い手の金持ちは
「金を生み出し社会を運営する価値」
はあっても、
もしかして、性的に誰からも望まれてないのかもしれない。
みんながみんなとは言わないが
年齢を重ねた男性が
「金で女を買う」ことはよくある話。
でも逆に
誰かが中年男性を金で買うか?
ないこたぁないが、
あんまし聞かないわな。
以下は滅裂なのでスルーしてちょ。
ここから。
プライドの高い男性は自分に価値があると信じてる。
実際に価値はあるんだろう。
けどそれに該当しない部分があるということに
(性的な部分とか)
折り合いがつかない。
こういった性犯罪には、
もしやそれが反映されてるのかも。
自分が望まれない(モテない)裏返し。
本人が自覚してるか否かはともかく、さ。
(想像です)
だってモテるホストは枕営業をしない。
女に希望をもってない人も多い。
性的に異性から望まれてると、
ひとまず欲が薄れるとか、そういう統計はないのかな?
よくわかんないけど。
性的な魅力を備えてる人がいるってことは、
生物の種として
必然的に強者と弱者が生まれるわけだ。
そして弱者ほど
淘汰されまいと懸命になるのも生物としての本質。
それにしたって
法律と理性と倫理を踏まえて行動するのが
人間としての道でしょう。
生物としてではなく人間として。
ここまで。ではどうぞ。
子供を買う人って
基本的には倒錯嗜好だ。
やはり買う人間を非難することが
一番早いような気がする。
バレないだろうと思ってるからやってるわけで、
周囲にバレたらマズイ。
と感じてる人は多いみたいだし。
フィリピンにいる女性が
子供を連れてる人にカメラを向けて
「あなたアメリカ人よね。
その子はあなたの子? 買ったの?」
と迫るのは良い。
もっとやれと思った。
自分と関係ある子供と手を繋いでるのなら問題ないし、
やましかったら怒鳴る。
抵抗する。
劇中では、
そういった不審な映像をネットで配信するんだそうで。
もっとやれ。
どんどんやれ。
実際にそういう組織を作ればいいんだよ。
(問題クリアに時間かかるけど)
や。
あるのかもしれん。
ネットに配信して、
自分を知る周囲の人間、とくに家族にバレるってのが
買い手の恐れることらしい。
そらそうか。
バレないからやってるんだもんな。
そういうサイトをたくさん作るのは手だなあ。
もっとやれ。
何ならテレビのモザイクも外せ。
子供を陵辱するなんて殺人と変わらないからね!
処罰を重くしろ。
・マニラで子と引き離された時、
・組織の宿で娘を発見したのに引き離された時、
・子供が殺された時、
ぼろぼろ泣けた。
悲しくてというより悔しいというか情けないというか
これが現実に起きてる現状を嘆いてる……というか、
言葉にするとどれも安っぽいな。
うまく言えない。
すみません。
卑劣なものに屈する弱き立場の人々の非力が哀れだったり
社会の無力、乏しい倫理観、拝金主義、
いろいろと汚濁してるのが
気持ち悪くて仕方ありません。
性的なものだけでなく、
臓器売買も起きているんだろう。
ほんとね、
子供をだまして笑ってるヤツは苦しめばいい。
呪われてしまえ。