あの女! 許さね~~~~‼️
確かに、いつもおしゃれな服を着ててヘアーもきっちり決めてて……
だからってな~~人として最低限のことぐらいしやがれっ!
靄面弥生(モヤモ ヤヨイ)の怒りは止まらなくなっていた!
今は怒りでどうしようもなくなり、ただ真夜中なのに自転車で向かう!
絶対、絶対、絶対、許せない!
そして、ほぼ昼間と同じ場所へ来ると明かりが見えてくる。
あった!
白昼夢でもない! やっぱり実在するんだ!
弥生は高揚感に湧いていた。
そして自転車を置くと、息勇んで中へはいる。
「いらっしゃいませ~~」
以前は5人の店員というかスタッフが並んでいたのに、今回はひとりきり……
そして、弥生を初回担当をした店員と同じ人だった。
「再度のご来店ありがとうございます」
そう声をかけられると弥生は勢いよく、
「あの!」
1言言いかけたところで、
「復讐の依頼でしょうか? 前回も申し上げた通り有償になりますがよろしいでしょうか?」
女性の店員はやはり目が笑っておらず口元のみだった。
思わず喉をゴクリと鳴らす。
「いくら……になるの?」
「お金は頂きません」
「あなたから、それなりな対価になるものをランダムで頂くことになります」
対価?
「今なら引き返せますが?」
「対価って何?」
「それは……例えばですが、あなたの家族から頂くこともありますが、それでも……?」
「家族はやめて下さい! わたしから対価を取って下さい」
「それは難しいことです、何せランダムですので……こちらで残念ながら指定は出来ません、なので中止することをお勧めします」
え、じゃあ何の為にここまで来たんだろう?
私は……
でも、きっと保育園へ送り迎えしている限り続くんだろうな。
そしてずっと何も出来ずにモヤモヤするしかないのか?
「……何か、何か、解消出来ることはないでしょうか!? お願いします!」
弥生はすがった。
すると店員は、
「原因はお判りになった。
それで十分じゃないですか? 復讐を避けるのでしたら、もう個人的に本人と話をする以外ないと思いますが?」
店員は当たり前のことを言ってきた。
確かにその通りだった。
でも……
「……それが出来ていたら、こんなところに来ないしモヤモヤしないでしょうね。
でも、きっと何かしら日々支障が出るはず……そんなこと角が立つだけじゃない」
「でしたら、もう復讐するしかありませんね?」と念を押そうとする店員。
「……」
弥生には迷いがあった。
「迷われている、判りました、ではあなたのモヤモヤ解消しましょう!」
店員はそういうと、水晶のような透明な玉がついた黒い杖をいきなり弥生の額へ向けた!
途端、カミナリのような凄まじい光りが目の前を走ると、弥生の意識は遠退いていく……
(これはどこかで……!?)
続き