招き猫はじめました⑧実太緒と希音子の過去のこと | いろいろしぃーのブログ

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前回分



「どうして猫又の君が招き猫になんてなろうとしたのさ?」

玉井実太緒は希音子に問う。

すると希音子は、

「あなた、覚えてるかしら?」

「え?」

「私、あなたに助けられたことがあるのよ」


とまさかの実太緒のことを昔から知っているようだった!


「いつ……?」と実太緒は驚く。


「あなたがもっと幼い時よ、覚えてないのは無理ないかもしれないわ。


知ってる? あなたはケガしてお腹が空いていた私を助けてくれたの」


希音子は語りだす。


「あ……ケガ……!」


そう言われてみれば……昔、路地裏に1匹の猫を介抱したことがあったのを思い出した。


「あの時の……三毛猫!?」


印象深くて言われたら思い出す。


「そうよ、覚えていていたのね。


私、そのことがあってからとても人間と共に暮らしたいと思うようになったの。


でも、人里離れた山に住む猫又の両親は当たり前だけど反対したわ」



……人間だぞ! ダメだ、ダメだ! そんなこと言語道断だ!


人間はすぐ裏切るしウソをつくし約束を守らない、好奇心がありすぐ詮索する。


お前が嫌な思いをするだけだ。



……そうよ、もし猫又の本性が出て人間を殺したくなったり、食べたくなったりしたらどうするの!?


それで、あなたはいずれ捕まって殺されてしまうかもしれないのよ、それでもいいの?



「人間だって良い人はいるの! 絶対、私はそんなことはしない! 助けて貰ったのだからこの恩を絶対返したい! 役に立ちたいの!」


希音子は両親に自分の考えを言った。


お前……人間を好きになったな


希音子の父は見通してしまう。


猫又が人間を好きになるなんて……


希音子の母は悲しむ。


「それならそばにいなくてもいいから、どうしても見守りたいの、それでもダメなの?」


希音子は言った。


両親は顔を見合わせる。


そして、


「しばらく待て…」と希音子の父。


希音子が人間のところへ行くのは少し保留になる。



そして……


「猫又の長老と話をしてきた、この人間の使うスマホを使えとな」


希音子の父は口の加えてきたスマホを希音子に渡した。


「これって?」


お前は人間になり、その招き猫はじめましたの客側の招き猫になれ


「招き猫……」


そこに契約がある、その誓いがどれか破られたらもう人間ではいられなくなる


破られない間は好きなだけ人間のそばにいれば良い、それでお前の気が済むことだろう、それでもいいのならば…


「はい、良いです! しかも人間になれるなんて嬉しいです!」


お前の正体がバレたらきっと、人間はお前を恐れることだろう、だから正体がバレそうになったら……



「そ、そうだったのか……」


実太緒は希音子の一連の事情を聞いた。

 


続き



 


 

 

 


 

 

 



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