静岡県議会議員(沼津市)多家一彦のオフィシャルブログ -5ページ目

先端農業推進拠点 AOI-PARC が完成しました

沼津市にある東海大学旧施設を活用した、先端農業推進拠点の整備が終わり、8月3日AOIPARCと名付けられた研究施設の開所式が行われました。

 

本県では健康長寿に貢献する「農・食・健」連携による新しい産業の振興を目指すアグリ・オープンイノベーションプロジェクト、通称「AOIプロジェクト」を進めており、その拠点となる施設AOIPARCが完成したことになります。

 

 今後拠点を活用した農業の飛躍的な生産向上のための技術開発や、関連産業のビジネス展開を促進し、農業および関連産業生産額の向上につなげていきます。

 

先端農業推進拠点の整備は、沼津市から無償借受した東海大学旧開発工学部4号館を改修し①次世代栽培(革新的栽培法)研究室②研究開発を行う企業等への貸し出し用研究室③打ち合わせやセミナー等開催可能な会議室④施設管理、入居者支援等を行うための執務室がつくられました。

 

また、拠点において農作物の栽培や育種等に関する革新的な技術開発を行うため、県農林技術研究所次世代栽培システム科を設置し、併せて慶応義塾大学、理化学研究所等の研究機構を拠点内へ組織設置を進めます。

 

さらに拠点内に整備する貸し出し用研究室等を活用し、農業の生産性革新につながる栽培技術や栽培装置、品種開発等の研究開発を実施する民間事業者十二社を選定しました。

 

予算は国の地方創生拠点整備交付金4億2400万円。管理運営は県直営で7700万円。また、オープンイノベーションフォーラムを立ち上げ、旧4号館の改修には2億8200万円の巨費が投じられます。

 

農芸品の栽培技術開発・継承、次世代栽培システム開発等の先端農業の推進が期待されます。

 

知事選が終わり、川勝氏の圧勝です

知事選が終わり、予想通り川勝氏が圧勝しました。

 

前回選の2013年に比較して、得票数で25万票減、投票率で13%減のきびしい結果でした。

 

知事選の冒頭川勝氏は「投票率が五割未満なら、当選しても即辞職」との発言もありましたが、結果投票率は前回の49,49%から46,44%に下がり、訂正はしたものの、知事の言う民意の末の当選とはなりませんでした。

 

 川勝知事在職中の8年間の県政を振り返り、様々な知事に対する指摘がありました。「川勝流」にくくられた表現でありましたが「型破りな言動」・・・脱前例成果と混乱。「強い発信力」・・・続く対立「不毛」の声。「独自の人脈の駆使」・・・国とのパイプは細く。「根回しせず」・・・議会と軋轢を生む。など際立った、川勝流の8年間でありました。

 

選挙の結果を見て川勝氏は「多くの方から、信任をいただいた。25万票減はいい薬になった」と自戒も込めて振り返りました。さらに、様々な論戦で亀裂を生んだことについて「県と市町がお互いを尊重、強調することが真に住民のためになる。仏の川勝になる」と話しました。また、県議会最大会派自民改革会議との関係については「緊張感はある。この緊張関係が建設的に議論されればいい」と述べました。

 

知事は2013年の再選後にも「選挙は終わった。ノーサイド」と発言し、選挙で対立した同会派との協力関係構築に意欲を示していました。今回もその方針は変わらないようです。

 

 いよいよ新たな静岡県政への取り組みになります。富国有徳の「ふじのくに」づくりに一意専心し ①「ジャパニーズ・ドリーム」の展開と発信 ②「ふじのくに」づくりの総仕上げ ③将来を見据えた戦略的な行政運営等、掲げた政策を達成することが望まれます。

 

平太と紀子の一騎打ち

県知事選挙の只中です。平太と紀子の一騎打ちですが、政党選挙の色合いは薄く、わかりにくい構図です。

 

自民党静岡県連は、この知事選に並々ならぬ覚悟を決め、候補者擁立に昨年九月から躍起でした。候補者選定の過程で禁じ手である、民進党代議士にまで食指を動かし、まさに混乱状況の中、候補者の擁立はかないませんでした。

 

共産党は必ず候補者を出すといいながら、五月末に自主投票を決めました。公明党も相乗りする政党もなくやはり自主投票です。連合は川勝推薦です。

 

自民は何としてでも現知事に一矢を報いるべく、県連執行部はさまざまな知略の中で自主投票を決めました。

 

自民・共産の自主投票は、言葉の意味とは裏腹に溝口・川勝支持に分かれた自主投票です。候補者に対する好悪の差でその方向性を出したように思います。

 

公開討論会が三島・浜松・静岡で開催されました。二人の政策に余り相違はみられません。

 

平太はジャパニーズドリームの展開と発信を訴え、戦略1・スポーツの聖地づくりとスポーツ王国しずおかの復活 戦略2・世界水準の次世代産業の展開 戦略3・世界に開かれた観光・通商・外交の実践 戦略4・世界クラスの資源の発信 戦略5・すべての子どもを大切にする社会づくり。

 

紀子の政策は「静岡」のSにちなんで5つのSを掲げます。笑顔(スマイル)、セキュリティ(安全)スポーツ、サステナビリティ(持続可能性)ストラテジー(総合的施策)。少し具体性に欠けます。

 

文言の差こそあれ、さしたる政策の違いはないように思います。ともあれ次代の静岡の将来を託す選挙です。

 

 

沼川新放水路の工事が大きく進展しています

 平成24年、「国の100ミリ安心プラン」に事業採択された沼川新放水路事業は、5年を経過し大きく進展しています。

 

国道1号下流部分は、凸版印刷の工場用地他、98%の用地補償が終わり、測量・設計、一部工事着手になりました。上流部の鳥谷地区、柳沢地区の用地取得についても順調に地元との交渉が進み、今月中旬には鳥谷・柳沢両地区とも集団調印契約を行うことになりました。

 

沼川新放水路計画は、戦前から今日に至るまで、昭和第一放水路・第二放水路・新中川の3本の放水路で愛鷹山南麓の雨水を駿河湾に放流し、流域の治水安全度の向上を計ってきましたが、大塚・三本松の間に高橋川の放水路を抜くことで、抜本的な治水事業の完成を目指し、沼津市西北部の悲願の事業でもありました。

  

沼川は河川延長14・1キロ。流域面積約210平方キロの1級河川です。河床勾配は1000分の1から、4000分の一と非常に緩い勾配であるため、大雨が降った際、洪水がスムースに流下できず、多年にわたり大きな浸水被害が繰り返されました。

 

沼川新放水路は、浸水常襲地帯だけでなく、沼川流域全体の治水安全度の向上に寄与するものであり、沼川新放水路の早期完成に向けて、地域一体となって事業進捗を進めていかなければなりません。

 

総事業費250億円で、ボックスカルバート方式の工法が採択されています。延長は23キロメートル、事業期間は平成44年度までの20年間が予定です。事業費規模で既に3分の1の用地確保のための予算が費やされました。

 

一日も早い完成を目指し、凸版印刷跡地の土留め工が新たに始まりました。沼津土木事務所には、「沼川新放水路整備課」が新設されました。沼津市西北部の明るい未来「安心・安全」な治水対策の実現に向けて一刻の猶予もありません。

 

 

静岡茶愛飲促進条例がスタートです

昨年12月に施行の静岡茶愛飲促進条例に基づき、県教育委員会は4月から県内全公立小中学校に、茶を飲む環境を整える方針を固めました。日本一の茶生産地であることへの理解を深める狙いで、茶に関する食育も推進します。

 

 静岡県は茶の産出額で全国の三分の一、荒茶生産量では四分の一を誇ります。しかし、消費が伸び悩み、日本一の茶業界は、低迷した状態が何年か続いています。そこで消費を伸ばす手段として、小中学生にお茶を提供する試みです。

 

 全県の小中学校のうち茶を給食等で扱わない学校、500校程度を選び、6月の食育月間や11月24日の「和食の日」など食育につながる機会に絡めて、茶を飲むことを想定しています。概ね、県内の小中学生は約300万人、煎茶一人当たり使用料3,3グラム。グラム300円程度の茶で、約1トンが使用されます。1日、300万円の計算です。

 

 茶の入れ方講座や茶摘み体験、製茶工場の見学、茶栽培といった、体験活動も行い、食育研修の開催なども考えられています。この4月に、愛飲促進条例に基づき、県民会議を設置・開催し、小中学校において、児童生徒が静岡茶を飲む機会及び、食育を確保することにより、児童生徒の静岡茶への愛飲を促す考えです。しかし、給食には牛乳の飲用が義務付けられています。茶と牛乳をどんな方針で、提供するかまだまだ様々な問題が提起されると思います。

 

 茶所静岡・茶の都、牛乳と同様、健康飲料として、広く普及に努めていかなければなりません。