本日、白玲戦の第3局が行われましたが、後手の西山白玲が86手で先手の挑戦者里見女流五冠を下し、これで対戦成績を1勝2敗と一つ戻しました。第4局は再び早1週間後、来週の土曜日、9月17日に今度は北海道で行われます。
序盤戦はいつものように先手の里見さんが中飛車、後手の西山さんが三間飛車の相振り飛車に。最近の里見さんの中では（対抗形も？）端歩を取れるなら取るという形を考えているのか、11▲９五歩と突き越し。そこから23▲９八飛と端攻めの形を作りましたが、これだけではやや無理気味の構想のようで、今日は一手ずつ慎重に進めた西山さんの快勝譜になってしまいました。それでも今日も持ち時間4時間を目一杯使っての敗戦でした。
この先手中飛車対後手三間飛車の戦いは、後手の方が素直に玉を囲っての戦いなので、先手の方が準備もしくは実戦の中でのバランスが要求されるようで、正直（序盤研究の時間が足りない過密日程下では）きついんじゃないかなぁと。第1局も逆転はしましたが序盤は苦しかったし...。第5局でどうするのか？あんまり急激には変えないのかなという気もしますが...。里見さんの場合は、取りあえず無難にというより、自分から展開を作っていきたいのかなとかも思ったり。
それと、もう一つはやっぱりどう考えても疲れてますよね。里見さんも、西山さんも。両者とも対局後のインタビューで次局に向けての抱負が「コンディションを整えて」しか出てこない感じですし。今週の里見さんは6日（火）に関西で対局でしたが、翌7日（水）には女流王座の記者会見で東京に出てくるとか、お務めとは言えこれは流石にどんなものかと。それで昨日の9日（金）に鹿児島入りでは...。お二人が疲れているであろうことは、もちろんファンの我々以上に主催当事者も気にしてはいるのだろうと、昨日の西浦会長の挨拶などからも伺えました。女流棋士の対局数が増えて、全体のレベルアップにつながっているのは成果なのでしょうが、その皺寄せがトップレベルの人たちに来るのでは本末転倒のきらいがなくもなく。今年は仕方ないとしても、これが毎年ずっと続くとなると。。。
今日の対局開始前の様子。お二人の着物が素敵な感じでしたが、西山さんも髪を後ろで結んで出てこられたのにはちょっとびっくり。なりふり構わず、それほど長い髪ではないと思いますが、対局中に前髪をかき上げたりする動作が無駄って感じだったのでしょうかね？里見さんの方は定番ですが、最近少し髪が長めなので普通にポニーテイルのようで似合ってると思います。