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武蔵小山アパートメント 竣工5年目の植栽

先日、武蔵小山アパートメントを久しぶりに訪問した。


建築家 田口知子の日常をつづったブログ 建物の道路側の外観。外壁エスガードはきれいに保たれています。


 竣工は2007年の8月。はや5年たちました。賃貸住宅としては、順調に回転しているようですが、外周部・植栽、外壁のことで、たびたび相談を受けています。今回もオーナーさんからの連絡で「中庭のエゴノキがまた枯れてしまったが、どうしたらよいでしょう」とのこと。3年前にも同じような状態で植え替えてもらった経緯があります。


建築家 田口知子の日常をつづったブログ 中庭のエゴノキ。葉っぱが少なく、弱っていました。


建築家 田口知子の日常をつづったブログ 足元のフイリヤブランは元気です。この植物の強さを実感しました。晴れた日ですが、土が湿っています。排水が詰まっていないか確認しましたが大丈夫。



エゴノキは、たぶん環境が合わないのでしょう。植栽屋さんと一緒に現地を見て、もっとこの場所に会う樹木を選定してもらおうことにしました。

 夏はこんなふうに日が当たっていますが、根鉢が少し小さくて、湿気が抜け切れない状況が若干厳しい。タイマーで水やりをする設定になっていますが、この場所は水が多すぎることが問題なようで、設定は切ってありました。


空中庭園の樹木は、風の害でフェイジョアが半枯れで、低木もやや弱ってきています。


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「防水の立ち上がりが壁をつくって、地表面に風が吹かないことで蒸れのせいで、植物は元気がないんでしょう」足元の風通しも大事なのだそうです。


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植栽の様子を診断する根本氏。


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土が、パラペットより低いところにあること、植栽用の軽量土壌などが、植物の生育にはあまり望ましくないらしい。




 新築で植物植える際は、専門家に相談したり、樹種の性格を考えつつ長年の勘で選んでいますが、やはり定期的に様子を見て世話をしてあげる人がいないと、こんなふうにうまく育たないケースがあります。

 

 屋上庭園など、人工土壌の植栽は、水やりなどちゃんとやっていても、想像以上の負荷が植物にかかってしまうようで、元気に育てるのは難しいのでした。

 

 植物は、人の心を和ませ、周辺環境を良くする大切な存在であると考え建築の一部として設計に取り込むのですが、植物はやはりさまざまな性質を持った生き物です。適切な種類を選択することと継続的な管理が大切だと痛感しました。

 

 

 

 

代々木上原の家 現場レポート~内部の壁の仕上げを行っています。

今日は雨のなか、「代々木上原の家」の現場に行ってきました。


建築家 田口知子の日常をつづったブログ 2階の窓から見える風景。雨ですねえ。


 今月末竣工予定で、内装が急ピッチで進んでいます。


建築家 田口知子の日常をつづったブログ リビングのクロス下地が模様になっています。


 この家の奥様がステンドグラスの作家さんでもあり、クリエイティブな感性を大切にされているので、遊び心を盛り込んで色計画を行いました。

 
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 グリーンに塗られた部屋が奥様のアトリエで、その手前のブルーのところが子供書斎です。子供部屋が1階にあって、ロフトを介して2階の子供書斎まで梯子でつながっている仕掛けです。



建築家 田口知子の日常をつづったブログ 子供部屋からロフトを見上げたところ。


 子供書斎とキッチン、アトリエ、3階にはお父さんに書斎が覗いていて、お互いがちょっとづつ関係を持ちながらつながっています。

 
建築家 田口知子の日常をつづったブログ 左がキッチン、右上がお父さんの書斎です。

 

家族がそれぞれの居場所をもって自由に、かつ創造的に生活を楽しむ家になるとよいと思います。

 

 

「代々木上原の家」現場レポート~外部塗装完了しました。


久しぶりに青空が見えた今週の火曜日の朝、代々木上原の現場に行ってきました。梅雨の合間の、青空というのはなんだかとてもうれしいものです。

 
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 外壁の吹付工事が終わり、内部はボードの仕上げが完了しました。明るいベージュ。



これは玄関から2階にあがる階段。上部からの光を取り入れるために、軽さを表現して鉄骨階段にしています。


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2階はリビングとダイニングキッチンが連続したワンルームで、北側斜線によって屋根の形が決まっています。勾配屋根がずれて重なる空間は、不思議な立体感と奥行が生まれる空間になっています。


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隣家に囲まれた敷地ですが、敷地の中で視線が抜ける方向、プライバシーを考えつつ、多方向に窓を配置し、視線の抜けと光の入り方を工夫しています。


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これは、3階のご主人様の書斎。吹き抜けに顔を出しているところがポイント。


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お互いの気配を感じつつ大きな空間の中にそれぞれの居場所があって、籠っているようでつながっている、その両義的な空間性をデザインすることが、自分のテーマとして設計のときにいつもあらわれてくるようです。