暇老身辺雑記 -3ページ目

第69期本因坊戦

 今年の本因坊戦七番勝負は伊田篤史八段(20歳)が井山裕太本因坊(25歳)に挑戦すると言う若者同士の争いとなった。伊田1勝、井山3勝で迎えた第5局は井山が制し、本因坊位3連覇を達成した。伊田は剛腕だとの評判は聞いていたが、第1局から第5局まで息詰まるような戦いの連続であった。大勝負に初めて登場した伊田は、日本碁界第一人者の井山に臆する風もなく堂々と立ち向かった。結果こそワンサイドゲームとなったが、伊田の闘争精神の凄さ、読みの深さは囲碁ファンに強い印象を与えたに違いない。初挑戦には破れたが、今後いろんな棋戦に登場し、近い将来タイトルホルダーになる事を期待したい。

光陰矢の如し

 今日で今年の上半期が終わる。年が変わってからアッと言う間に半年が過ぎ、「光陰矢の如し」を改めて実感する。ちなみに、誰がこの格言を作ったのかネットで検索してみたが分からなかった。しかし、作者は高齢の人だったような気がする。「Time flies like an arrow」を思い付いた人も高齢者だったのではなかろうか。と言うのは、年を重ねるに従って月日の経つのを早く感じるからだ。

 それにしても洋の東西を問わず、「時が飛ぶ」と言う表現が人口に膾炙するのは興味深い。

長寿猫

 昨日のMSNニュースに「世界一長寿のギネス記録をもつ24歳の猫が生涯を閉じる」と言う記事が載っていた。飼い主の英国人は、長寿と関係があるのかどうかは分からないがケンタッキー・フライド・チキンが好物だったと語ったそうだ。

 10年前に生涯を終えた我が家の雌猫ヒューちゃんは享年21歳だった。亡くなる少し前に診て貰った獣医は、後2年生きれば学会報告ものですと語っていた。ちなみに、日本の猫の平均寿命は15.1歳だそうだ。ヒューちゃんは19歳を過ぎた頃から急に元気がなくなり、静かに座っている事が多くなった。庭に出しても土の感触を嫌がってすぐに室内に戻りたがった。21歳になると座るのも大儀になったのか横になって過ごすようになった。食欲も減退し、体重を図ると、元気な頃の6割位に減っていた。

 亡くなったのはもう一昔も前なのに、今でも時々ヒューちゃんと呟いてしまう。

セグロセキレイの緊急避難行動

例年、春先から梅雨頃にかけて深夜になると『チッチッチッ・・・』と幼鳥の鳴き声が聞こえる。深夜以外は周辺の雑音にまぎれて聞こえない。どんな鳥の仔がどこで鳴いているのだろうと気になっていた。

今日、近所の武庫川沿いの道を歩いていると、横の紅カナメの生垣から突然『チーッチーッ』と甲高く叫ぶように鳴きながらセグロセキレイが上空に向かって飛び上がって行った。普段は黙々と河原を忙しげにちょんちょんと小幅に飛び回る姿を目にするだけだったので鳴き声を耳にするのは初めてであった。多分生垣の中に巣があり、それを見つけられてはならじと自分に注意を向けさせよるために母鳥が飛び立ったのであろう。耳を澄ますと、すぐそばから例の『チッチッチッ・・・』が聞こえてきた。その瞬間、何年越しかの疑問が氷解した。

ノバルティスファーマ社の詐欺行為

 ノバルティスファーマ社の元社員で、降圧剤の臨床試験のデータの改竄実行者と目されて来た容疑者が昨日ついに逮捕された。京都府立医大、東京慈恵会医大、滋賀医大、千葉大及び名古屋大の各大学でそれぞれ実施されたバルサルタンと別の降圧剤の効果を比較する臨床試験のデータを改竄し、論文に掲載させた容疑が逮捕理由となっている。

 私は、平成10年末から降圧剤を医師に処方されて飲み続けている。バルタルサンが発売されたのは平成12年なので、私は飲まずに済んできた。

 医師は患者のために薬剤を処方するが、その際に薬効の参考にするのは学術論文に記載された治験データであろう。ノバルティスファーマ社の営業マンから五つもの大学から出された学術論文にバルタルサンが優れた薬効を持つと記載されていると聞かされたら、信用して患者に処方した医師は多かっただろう。その結果として、ノバルティスファーマ社のバルタルサンの発売以来の累計売り上げは実に1兆2千億円を超えている。その大半は嘘の薬効により得たものと言えよう。

 今回の逮捕理由は薬事法違反(虚偽広告)だとの事だが、なぜ詐欺罪が適用されなかったのだろう。素人にはとんと見当が付かないが、立件の難しさがあるのかも知れない。

 誇大広告で売り上げた場合、収益額に相当する罰金がその企業に課せられる国々も多いらしいが我が国にはそんな制度は残念ながらない。ノバルティスファーマ社の売上高は世界のトップクラスらしいが、お詫びの印に日本政府に1兆円位寄付したら少しは怒りが収まるのだが。

理研の責任問題

 昨日の産経ニュースに『理研の全理事に交代要求へ 改革委「自浄作用が不十分」野依氏は除く』と題した記事が掲載されていて、仰天した。

 組織が不祥事を起こした際にはトップが辞任してけじめを付けるのが常識ではないのか。これまで不祥事を起こした数多の企業も時期が早いか遅いかは別として、結果的には社長辞任でけりを付けて来た。企業の総責任者はトップである社長だからだ。ところが理研の一連の不祥事ではトップである理事長の責任を問わないなど許される事だろうか。

 小保方氏の論文問題での記者会見で、理事長が『未熟な研究者が・・・』と

不快この上ないと言う顔付きで掃いて捨てるように発言した際には、この人は組織のトップの器ではないと感じた事を思い出す。彼が口にすべきは未熟な研究者を雇用した事のお詫びと、不祥事を起こした責任をとっての辞意であるべきであった。理研の自浄は理事長の辞任から始まるのではないか。ノーベル賞受賞者だから特別扱いするのだとしたら理研の改革など出来る筈がない。野依氏が理事長に就任したのは平成15年であり、10年以上も何の改革も出来なかった人間に今更何を望むと言うのだろう。

百毫寺の「九尺藤」

 このところ、近所の碁会所まで往復するばかりだったが、ネットで見掛けた「九尺藤」と言う言葉に惹かれて丹波の百毫寺まで出かけた。この寺はJR福知山線の市島駅の近くに位置し、周辺は田園と山林しかない。しかし、相当有名な観光スポットらしく、連休明けだと言うのに駐車場は多数の自家用車や観光バスで活況を呈している。

 寺に入ろうとすると入り口に入場券売り場があって300円徴収された。今まであちこちの藤を観たが、すべて無料だったような気がする。余程見事な藤なのだろうと期待感が高まる。

 さて、入り口から数十メートル歩いて藤棚を眺めた瞬間アッと驚いた。なんと花房が60cm位しかないではないか。これでは九尺に七尺も足りない。入り口には八分咲きと表示してあったので、満開時にはもう少し伸びるのだろうがそれでも三尺以上にはなりそうもない。

誇大表示を鵜呑みにしていた自分の愚かさが情けなかった。

常温核融合

 今日、理研の笹井氏の記者会見が開かれた。TVで放映された部分しか見ていないが、STAP細胞は存在すると言わんがための会見であるように感じられた。しかしSTAP細胞があるのかないのかについての明確なデータは何も示されなかった。結局、今後の理研での再現実験の結果を待つしかないのだろう。

 今回のSTAP細胞騒ぎを見聞きしていて、新発見で世間を騒がせた「常温核融合」を思い出した。

 重水の中にパラジウムと白金を電極として入れ、電流を流すと核融合が起こると英国のサウサンプトン大学のフライシュマン教授と米国のユタ大学のポンズ教授が1989年に発表したのである。このニュースは世界中を駆け巡り、多数の追試が行われた。しかし誰も核融合の発生を確認出来なかった。その騒ぎの中で京都でフライシュマン、ポンズ両教授の常温核融合についての講演会が開催された。確か国際会議場であったように記憶しているが、私も聴衆の一人として参加していた。もう四半世紀も経つので、詳しい事は覚えていないが、短い講演の後質疑応答に移った。常温核融合の存在を信じる立場からの質問は誰一人なく、すべて疑問視する立場からの質問が相次いだ。両教授は質問にまともには答えず、我々は実験に成功したと繰り返すばかりで会場は失望感に包まれた。それ以降、現在も何人かが追試を続けているようだが、発表時に期待されたエネルギー源となるほどの熱発生は観測されていない。殆どの人は常温核融合の発表が虚報ないしは誤報であったとみなしている。

小保方氏の会見

 今日(9日)の午後に行われた小保方氏の会見を、リアルタイムではないがyoutubeにアップされた動画で見た。会見を開くと言う強心臓振りは天晴ではある。しかしその内容は、彼女が研究者として不適格だと言う事実をますますアッピールするだけの結果に終わったとしか思えなかった。

 彼女の説明で最も疑問に感じたのは、世界中で追試が行われたのに誰も成功していない理由を問われて次のような趣旨の発言をした。『STAP細胞を作るには特別なレシピのようなものがあり、追って次の論文でその内容を発表したい。』この一言で研究者は失格である。研究者は自分の発見を論文に発表する際に、第三者が追試に成功するように実験方法を正確にかつ具体的に記述しなくてはならない。誰も追試に成功しないような発見は、虚報とされてしまうからである。その最重要点を続報に書くと平然と発言するなど論外である。

 次に疑問に感じたのは、共同研究者の若山山梨大教授からこのマウスからSTAP細胞を作製して欲しいと頼まれたのに、なぜ別の種類のマウスから作成した細胞を渡したのかと問われた際の返答である。『その件に関しては若山先生と直接話し合いをしていないので分かりません。』 何と言う発言であろうか。細胞を作った当事者なら理由を明確に答える事が出来る筈であるのに。また、共同研究を進めて行く上で、研究者間に信頼関係が必須である事を彼女は理解していないようだ。

 理研に対しても大きな疑問がある。41日から理研は小保方氏と再雇用契約を結んだと報じられている。「未熟な研究者」と断じた彼女となぜ再契約するのか訳が分からない。理研も過去の栄光に胡坐をかいているうちに根太が腐って来たように感じる。

有馬と三田の桜

 今年の観桜シーズンも終わりに近づいたが、名残の桜を求めて有馬の善福寺と三田市の桜づつみ回廊に赴いた。

 樹齢270年を超える善福寺の糸桜は今年も元気に咲いていた。苔むした幹に、糸桜の過ごしてきた長い年月を感じさせるものがあった。

段階のように見受けられた。気温は23℃と言う程よい暖かさで、桜吹雪を浴びながら昼寝を楽しんでいる何人

 三田市の桜づつみ回廊は満開を少し過ぎた段階のように見受けられた。気温は23℃と言う程よい暖かさで、桜吹雪を浴びながら昼寝を楽しんでいる何人かの姿を見掛けた。
             

           〔三田市の桜づつみ回廊〕