【副業×契約書】第9回
開業届は出した方がいい?判断基準とベストタイミング
副業を始めると必ず迷うのが、
「開業届を出すべきか?」という問題です。
結論から言えば、“継続的に副業収入があるなら、出した方が有利”です。
ただし、誰にとっても絶対ではないため、メリット・注意点を整理して考える必要があります。
開業届を出すメリット
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事業所得として認められやすくなる
税務署は「開業の意思」を重要視するため、
雑所得との区別が明確になります。 -
青色申告ができる(最大65万円控除)
節税面で圧倒的に有利。帳簿さえ整えれば本業の給与と損益通算も可能に。 -
経費にできる範囲が広がる
通信費・書籍・機材費・カフェ代(条件あり)など、
実際の事業に必要な支出を計上しやすくなります。 -
屋号・事業用口座が作れる
取引の信用が高まり、未払い対策にもなる効果。
注意点
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副業禁止の会社ではバレる可能性も
「税務署→勤務先に連絡」はありませんが、
住民税の計算方法を誤ると会社に知られるケースがあります。
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帳簿義務が発生する
青色申告なら複式簿記が必要。
とはいえ、今は会計ソフトがほぼ自動で処理。 -
「出したら辞められない」という誤解
本当は辞めたくなったら“休眠扱い”でOK。
廃業届を出すのも簡単です。
出すタイミングの目安
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月3〜5万円以上の継続収入
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複数の取引先が出てきた
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経費をしっかり計上したい
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将来は独立も視野に入れている
これらが当てはまれば、開業届は「出すべき」ではないかと考えます。
細かいことを言えば、個人で事業を始める場合を含めてすぐに開業届を出すべきだとも思いますが、あまり厳密にしすぎる必要もないというのがこれまで様々な業種業態規模を見てきたときに思うことです。
ただし、補助金助成金や何かの支援をもらうことを考えているのであればすぐに開業届は出した方が良いと思います。
ご参考にしていただければ幸いです。
