静かなるＦＯＭＣのあと……

　（東洲斎写楽「初代市川男女蔵の奴一平」／本文とは無関係です）

　さすがに今回のＦОМＣ（6月22日）では、ＱＥ２終了後の策は出なかった。

　ならば、翌日、ＩＥＡが備蓄原油の放出を発表して、ＮＹ原油は5％近く下げた。

　新興国を中心にインフレ懸念は大きな問題である。

　一方、アメリカは、失業率を、今の9％台から5～6％にもっていかないと、大統領再選もどうかという見方もある。

　ＦＲＢは、金融政策はやるだけのことはやった、これからは政府に期待ということだが、共和党の抵抗は強いようだ。

　さて、日本のように政治は停滞していても、経済は休みなしで、相場も動いていく。

　ＮＹダウは6月24日、1万2千ドルを割った。

　これからNYは下げて、マーケットは8月のＦОМＣでの何らかの対策を催促していくことになると思う。

　外国人投資家が主導する東京株式市場もまた、厳しい季節に入ると思う。

　震災後、買い越しを続けていた外人勢もさすがに最近は売り越しに転じている。

　実態経済も、電力、原発、政治・財政、余震など不透明・不安要素が一杯である。

　政府・日銀に、気合いを入れるようなマーケットの激震があっても不思議はないと考えますが、さて、どうでしょうか。

さあ、ＦＯＭＣ

（東京証券取引所）

　日米とも下落した６月の株式相場の転換となるか、6月22日のＦＯＭＣは2011年最大の注目のひとつだ。

　ＱＥ2の後、ベン・バーナンキ ＦＲＢ議長はどう出るか。

　バーナンキ議長のことを、いろいろ知ると、その髭にもユダヤの意思の強さを感じさせられる。

　2012年は、11月に米大統領選があるし、中国も共産党大会の年だ。

　景気浮揚に向かうハズなのだが……

写実絵画の傑作

（Ｗクリックすると一層この絵の良さがわかると思います）

　写実絵画の殿堂・ホキ美術館（千葉市）所蔵の生島浩「5：55」は、写実絵画の傑作だと思う。

　ＢＳ日テレの「ぶらぶら美術・博物館」での山田五郎・解説員の話によると、是非と依頼されたモデル（一般の人）が、約束の終了時間・午後6時の5分前にみせた表情が実に良かったので、絵の題を「5：55」にしたそうだ。

　なるほど、そういう瞬間を多分だれでもある時、経験するものだと感じさせられる作品だ。

　ＴＶでのホキ美術館紹介番組をみるだけでも、優れた写実絵画から強烈なインパクトを受けた。