自宅ゲーム会568 前半 マグレヴメトロ 他  | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和6年6月9日

 

 さて、前日はソリティアな一日でしたが本日はやまとのゲーム会です。

 

☆コールカントリー

○概要

作者:KaneM.Click

対象年齢:13歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:90分程度

 

 石炭の採掘を担う企業となり営業利益を伸ばすことを目的としたゲームです。

 

①ラウンドが始まると、各プレイヤーはワーカーを伏せて各アクションに割り振ります。

②アクションは個人ボード上での建物アクション、炭鉱の採掘、炭鉱の拡大、廃棄物の処理やユーティリティの配置と、共有ボード上の石炭の売却、ユーティリティの購入、建物の購入があります。

③全員の配置が終わると個人ボードのアクション、その後共有ボードのアクションとそれぞれ実行していきます。

④石炭は全員の採掘量に応じて価格が下落していきます。石炭を売却すると収入の分だけ手数料の基本値が上昇します。

⑤ほとんどのアクションにはそれぞれ手数料がかかりますが、手数料の基本値は支払っても下がりません。

⑥全員がアクションを行うとラウンド終了で次のラウンドの準備を行います。2ラウンドに一度決算報告があり、この時のみ所持金に応じて手数料の基本値が見直されます。

⑦これらを6ラウンド繰り返すとゲーム終了です。終了時に炭鉱の状況や建物の状況に応じて手数料を支払いその上で、最も多くの資金を所有しているプレイヤーの勝利となります。

 

〇プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。中央手前が個人のボードで奥に向けて炭鉱を拡大していきます。炭鉱の上には3種類のユーティリティが置かれており、これが揃っていない炭鉱タイルの採掘量は大きく減少することとなります。

 左側がメインボードとなり、中央から左にかけてがアクションスペース、右には石炭の採掘量、各プレイヤーの収入および手数料を管理するトラックなどがあります。

 

 序盤から石炭の採掘量で勝る管理人でしたが、採掘にばかり力を入れ売却はやまが有利で結局ほぼとんとん、それ以外のアクションに投入しているワーカーの差から全体的にはやややまが優勢といった状況でゲームは進みます。

 

 中盤に入るとようやく売却で上手を取ることに成功し、やまを大きく上回る採掘量で一気に稼ぐことに成功します。ただ、その後は手数料が爆上がりで手待ちの資金を大きく減らすことになります。

 

 後半戦は揃っていないと減点になるユーティリティのセットや行動の整備に資金を費やしたところでゲームが終了となります。最終的には数金を競う勝負となり何とか勝利かと思いましたが、ちょうどユーティリティのキューブで隠れて見えない位置に通路があった(通路は行き止まりで終結させておかないと減点)ことでやまに逆転をされ、やまの勝利となりました。

 

〇評価

 炭鉱の採掘を担う企業となって運営に精を出し営業利益を伸ばすことを目的としたゲームです。とりあえず、箱絵からして地味すぎて売る気が感じられないのはもう少し何とかしても良かったように思います。

 それはさておき、各アクションスペースに数値(能力)の異なるワーカーを伏せて配置し、その後順次公開してアクションを実行するという事前プロットによるアクション選択が特徴ですが、基本的にいずれのアクションも排他的な要素はなく選択することは自由に行えます。ただ、ワーカーの能力に応じて手数料や手番順、効率が異なるため、それぞれをどこに配置していくかという駆け引きが考えどころとなっています。

 また、決算が行われるまでは手持ち資金と関係なく収入額に応じてどんどんコストが上昇していくところはかなり特徴的で、最初の方こそ1手数料あたり3金とかだったところ、後半になると20金(ユーティリティの基本額は2手数料なので6金が40金w)などと一気に上がっていきます。決算を迎えると手持ち資金へと調整が入りますが、そこまでのところをどうやりくりしていくかこの辺りのマネジメントも悩ましいですね。

 そのほかにも、共有する石炭の採掘量と販売価格の仕組み等なかなか興味深いところも多かったのですが、その反面例えば、建物タイルはコストの低いものほど効果的なものが多くコストの高い建物の効果は?であえて買うほどのものがなかったり、3種のユーティリティに差がない上に2人プレイだと枯渇することはまずなかったり、後半ラウンドはあえて何かするよりも支出を押さえて何もしないよう立ち回った方が良さそうだったりと、全体的にバランスに難があるという印象がありました。

 また、事務机を模したメインボードのアートワーク自体はいいのですが、無駄に大きくアクションスペースが分かり難かったり、坑道タイルにキューブを置くため情報が見にくかったり、ルールブック自体も読みにくい構成になっているとプレイアビリティにも課題があったと思います。

 そんなわけで、取り入れた仕組み自体はなかなか興味深く全く面白くないというわけではないのですが、それを楽しめるだけの調整になっていないという印象で、BGGランキングも多少振り切りすぎなような気もしますが(R6.6.10現在20,956位)わかるかなあというタイトルでした。

 

 

☆マグレヴメトロ

○概要

作者:TedAlspach

対象年齢:14歳以上

対象人数:1-4人

標準時間:60-90分程度

 

 近未来の鉄道をテーマに鉄道網を構築し乗客を効率よく運ぶことを目指すボードゲームです。

 

①手番になると2アクションを実行します。

②アクションは、タイルの配置、車両の移動、客の乗車もしくは降車、客の呼び込み、個人ボード上のコマの再配置、駅の建設などがあります。

③タイルを配置し駅と駅を結び、車両を移動させ、各駅で乗車により客を乗せ、降車で下ろします。

④目的の駅にロボットを運ぶことで個人ボードに配置し能力が解放されます。特定の能力を開放すると通勤客が登場し、通勤客を目的の駅に運ぶことで勝利点が獲得できます。

⑤これらを繰り返し、全ての種類の駅が登場した上で、客が全て登場するとゲームは終了となります。ゲーム開始時に配布される目標カードの得点化を含め、勝利点を計算しより多くの得点を獲得したプレイヤーの勝利となります。

 

〇プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。マップの中央にある3つの駅からスタートしますが、それぞれの駅は対応した色の客(最初はロボットのみ)の目的駅となります。

 右手前にある個人ボードは客を運ぶたびに任意のスペースに配置しそれぞれ対応した能力の解放や得点の獲得に繋がります。

 

 序盤、まずはアクション数の増加に注力する管理人に対して、やまは通勤客の解放に手数を割きまずは薄い赤の客を開放します。やまはこの後赤の客も開放しますが、たまたま管理人の目標カードにこの2種類を個人ボードに配置していないというものがあり、管理人は増えた手数を青色系の客を開放することに投入します。

 

 中盤、手数の差は大きく管理人が順調に乗客を確保していきます。また、呼び込みの人数を増やし、やまのルートが通っていない駅で呼び込みを行い、輸送というのを繰り返し客を伸ばしていきます。

 

 後半になりやまもアクション数を増やしましたが既に終了も間近、最後に管理人が客を引ききってゲームを終わらせます。得点になる通勤客の数ですでに差をつけており、目標カードでも差をつけた管理人が点差をつけて勝利となりました。

 

〇評価

 近未来の技術で地下鉄会社を運営していくボードゲームです。アクリル製で複層にできる線路タイルや、分厚い駅タイル、ダブルレイヤーの個人ボードなど非常に豪華なコンポーネントが目を引きます。

 基本システムは線路タイルを配置していくルートビルディングと、その線をたどって客を乗せ目的地へ運ぶピック&デリバリーとなりますが、運んだ客を個人ボードに配置して徐々に能力が解放されていくという仕組みが特徴的です。客にはロボットと通勤客の2種類があって、ロボットを運ぶと概ねアクションが強化され、ロボットで能力を開放すると登場するようになる通勤客は運ぶことで得点となります。効率的な行動をするためにどの能力から解放していくかというのは考えどころですが、同時に能力の解放と得点のどちらをどのタイミングで優先するかというのは悩ましいところです。

 ちなみに、線路タイルは一筆書きの要領で置くことになりますし、車両の移動は終端に到着するまで折り返すことができません(能力開放により1アクション消費して反対方向に向きを変えることはできる。)。このため、必ずしも長いルートを作ればいいというものでもなく、必要に応じたルール構築が難しいですね。

 一方で、ゲームの終了フラグが客が全て登場する(客を引く袋が空になる)ということから、優勢なプレイヤーがゲームを終わらせるために頻繁に引くことになるという状況があって、この辺りはもう少しきれいな終わり方がなかったかなという印象でした。

 とはいえ、大きく気になったというものでもなく、能力開放という鉄道ゲームにしてはなかなか珍しい仕組みが取り入れられていますが、上手くまとめられていてなかなか面白いタイトルになっていたと思います。

 

 

 後半に続きます。

 

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