自宅ゲーム会547 前半 Triomphe a Mrengo 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和6年3月16日

 

 さて、本日は夜にちい宅での食事会を控えていましたが、日中はちいと2人でのゲーム会です。

 

☆Triomphe A Marengo

○概要

作者:BowenSimmons

対象年齢:10歳以上

対象人数:2人

標準時間:180-300分程度

 

 同作者によるアウステルリッツをテーマにした「Napoleon Triomphe(「自宅ゲーム会184」を参照。)」のシステムによりマレンゴの戦いを再現したウォーゲームです。

 

①ラウンド毎に連合軍、フランス軍の順に手番を行います。

②手番には3APの行軍を行うことができます。行軍はユニット単位もしくは同位置から同じ目的地へ移動する場合はグループ単位での行軍が行えます。

③行軍により敵のいるエリアに侵入しようとすると戦闘となります。

④戦闘は開始時点で侵入するアプローチ(エリアの辺)敵軍がいない場合の急襲、敵軍がいる場合の突撃があります。

⑤急襲は防御部隊を配置できるかできないかで勝敗が決まりますが、突撃の場合は攻撃側と防御側の戦力を比較して勝敗を判定します。

⑥戦闘結果によって両者の部隊は損害を受けます。また、防御側が敗北すると追加の損害を負ったうえで隣接エリアへと退却します。

⑦損害や敗北に応じて士気が低下していきます。

⑧いずれかの時点で士気がなくなればその時点で士気崩壊となり敗北となります。ゲーム終了までに決着がつかなければ、オーストリアの侵攻状況によって勝敗が判定されます。

 

〇プレイ経過

 フランス軍を担当。最初の盤面はフランス軍しか配置されていませんが、フランス軍の隙をついて渡河してくるオーストリア軍の奇襲からゲームが始まります。

 

 フランス軍は混乱しているため手数を使って混乱からの立て直しを図るとともに、出来るだけ有利な位置で反撃を行えるよう後退をしながら防衛線を構築する。

 

 数に勝るオーストリアに対して先に主力をぶつけ有利に立とうと狙いましたが配備された砲兵の反撃で失敗します。この攻撃で防衛線が崩れたことによりオーストリアが活発に攻め寄せたため、徐々に戦線が崩れてきます。

 

 その反面、手前の部隊は堅実に布陣を敷いたこともあって睨み合いとなり、お互いが攻撃の機を伺うという膠着状態です。

 

 そんな中、フランス軍の増援が到着したことで大きく状況が変わってきます。

 

 手前側の戦線においてオーストリア軍は両軍が対峙している面へ主力を展開していたこともあり、フランス軍の増援を側面から突っ込ませると崩れていきます。この一戦でオーストリアは大損害を受け大きく士気が低下することとなります。

 

 ぎりぎりのところで士気を維持したオーストリア軍は手前のユニットを後退させて防衛線を引くとともに、有利な奥側で反撃に出てきます。しかしながら、フランス軍は道路行軍を使いながら攻撃を避けて戦線を後退させていきます。

 

 追うオーストリア軍の前にこちらの戦線でもフランス軍の増援が到着します。

 

 これにより戦力を盛り返したフランス軍が追撃しているオーストリア軍の突出部を叩きます。士気がぎりぎりで手前の戦況の危ういオーストリア軍としてはここで勝利を拾いたいところだったと思うのですが…

 

 結果はフランス軍の勝利に終わり、この損害でオーストリア軍の士気が崩壊しフランス軍の勝利となりました。

 

〇評価

 ナポレオン戦争におけるマレンゴの戦いをテーマにしたウォーゲームで、アウステルリッツをテーマにした「Napoleon Triomphe」と同様に布陣図上に描かれた軍隊を実際に動かすようなコンポーネントや、カードやダイスを使わない戦闘システムなど特徴的な仕組みが多いタイトルです。

 基本的なシステムはほぼ同じなのでその辺りの評価は「Napoleon Triumphe」を参照にしてもらえればと思いますが、あちらはマップだけでも倍の広さがあったので、それに比べると好みはあると思いますが全体的にコンパクトでプレイしやすくなっており、色々な人がこのシステムに触れるきっかけになり得るタイトルになっているのはいいところだと思います。

 

 

☆クルーバージュ

○概要

作者:モトハシトモキ

対象年齢:- -

対象人数:1-4人

標準時間:20分程度

 

 12月のゲムマ秋の新作で、殺人事件の調査を行い犯人を推理していくというタイプのカードゲームです。

 

①ゲーム開始時に4×4にカードを配置し、そのうちの一部を公開します。

②手番になると非公開のカードにコマを配置し、その内容を確認します。

③各自の2手番目以降は、コマを動かし動かした先の内容を確認するとともに、移動元のカードを公開するか、コマの乗っていないカードを公開します。

④犯人が分かるとコマを立てて犯人の宣言を行います。

⑤全員が犯人の宣言を行うと、残りのカードを公開して犯人の判定を行います。

⑥犯人をあてたプレイヤーの勝利となります。

 

〇プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。右列の2番目に赤い矢印のついた動機カード(直線状にある容疑者が動機を持つ)がありますが、このようなカードや動機の効果を打ち消すカードなど、カード同士の配置によって最終的に犯人が判定されます。

 

 最初のラウンドはこんな感じ、右から2列目&奥から2番目のカードが犯人となっており2人とも外しています。

 

 しかしながら続いて行った2戦目でちいが犯人をあてたことでちいの勝利となりました。

 

〇評価

 4×4に並べられたカードの中から事件の犯人を推測するカードゲームで、カードの配置と効果によって犯人が特定されていく仕組みが特徴となっています。

 ゲーム開始時に多くのカードの情報は伏せられて非公開となっており、これらを手番のアクションで確認して情報を集めていくことになります。伏せられたカードの上にコマを配置することで情報を見ることができますが、コマが置かれているカードを他プレイヤーが見る手段はなく、コマの持ち主がそのカードから移動させたときにはじめてその情報が公開されます。伏せられたカードの情報が犯人特定のためにどれくらい重要か見極め、コマを移動させるか置いたまま情報を隠しておくかの決断が考えどころとなっています。また、容疑者の確保は早い者勝ちであるため、どの程度情報が出そろったところで確保するかというのも悩ましいところです。

 その一方で、僅か1枚の情報が犯人をぶれさせる要素になるため、先日プレイした「あてずっぽ殺人事件(「自宅会542後半」を参照。)」以上にあてずっぽに宣言せざるを得ないという状況も多いという印象です。最初にコマを置いたカードがクリティカルな情報になりそうなタイプであればその運だけで勝利ということにもなりかねず、推理系にしては論理性の弱さが気になりましたね。 

 手軽にプレイできるところはいいところですが、少し軽すぎるという印象でもう少し推理が詰めれるような内容であればよりよかったかなというゲームでした。

 

 

☆クーフシュタイン

○概要

作者:RitaModl

対象年齢:8歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:45分程度

 

 オーストリアのクーフシュタイン村の復興を目指すタイル配置系のゲームです。

 

①手番になるとタイルの獲得と配置、カードの獲得、カードのプレイ、牛の回収のいずれか2アクションを行います。

②タイルの配置によりカードに指定される条件を満たすとカードをプレイして得点が獲得できます。この時、使用した地形には牛を配置し、この牛を回収するまでは得点化に使えなくなります。

③牛の回収は隣接する牛のグループをまとめて行えます。

④頂点で隣接する4つのタイルが全て異なるか全て同じであれば木を配置して得点を得ることができます。

⑤これらを繰り返し、いずれかのプレイヤーが既定点を超えるとゲーム終了です。最も多くの得点を集めたプレイヤーの勝利となります。

 

〇プレイ経過

 場の中央にタイルとカードが並んでおり、ここから獲得したタイルを手元に並べていきます。

 

 ゲーム中は写真を撮り忘れたのでゲーム終了時の様子です。序盤こそタイルとカードのかみ合わせが上手くいき管理人がリードしていましたが、中盤以降は失速しちいが追撃してきます。既定点こそ何とか先に超えましたが、目標タイルの条件をほとんど満たしておらず最後の最後でちいに逆転を許してしまい、ちいの勝利となりました。

 

〇評価

 クーフシュタイン村の復興に尽力するタイル配置系のゲームです。

 目標カードに合うようにタイルをドラフトし配置するというシンプルなタイル配置系ですが、目標を達成するとそのために使用したタイルへ牛コマを配置するというのが特徴で、この牛コマが置かれている間そのタイルを得点のために使用できなくなります。これらの牛は手番を使うことで回収することができるのですが、1手番ごとに隣接して繋がっている1グループごとの回収となるため、牛コマが密集していればまとめて回収が行えるものの牛コマと牛コマが離れている場合にはそれだけ手数必要となってきます。牛コマがすべて配置されていると得点化も行えないため、目先の得点だけでなく得点化による牛コマの配置とその回収のサイクルをいかに効率よく進めていくか、そのためにタイルとカードをどのように組み合わせていくかというのが考えどころとなっています。

 最近のタイトルにしては見た目といいプレイ感といい懐かしさすら感じるレベルのデザインになっていますが、ゲームとして大きく気になったというところはなく、きれいにまとめられたプレイしやすいタイル配置系のタイトルになっていると思います。

 

 

 続きます。

 

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