自宅ゲーム会184 Napoleon's Triumph 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成31年2月2日

 

 前日の晩まで(というか実際には日もまたいでましたがw)しっかりとゲームをしていた管理人とちいでしたが、芋の帰宅する本日もお互いに半日ほど時間が取れたので芋を送り出した後、そのまま2人でゲームをプレイしています。

 

 

☆Napoleon's Triumph

○概要

作者:BowenSimmons

対象年齢:12歳以上

対象人数:2人

標準時間:180分程度

 

 ナポレオン率いるフランス軍とオーストリア&ロシアの連合軍とが激突しフランス軍が快勝したアウステルリッツの戦いをテーマにしたウォーゲームで、布陣図を実際に操作するようなコンポーネントが特徴的です。

 

①シナリオに応じてセットアップを行います。基本的に指揮官の位置以外、指揮官が率いる軍団の編成は自由となります。

②ラウンド毎に連合軍、フランス軍の順に手番を行います。

③手番には軍団もしくは分遣隊(軍団の指揮から離れた部隊)に命令をだすことができます。フランス軍は毎ラウンド全軍団に命令を出せますが、両軍の分遣隊、連合軍の軍団にはラウンド中に命令を出せる数に制限があります。

④命令には「移動」「分遣(軍団から部隊の分離)」「合流(分遣隊を軍団に編入する)」のいずれかがありますが、移動によって敵のいるロケール(いわゆるエリア)に侵入しようとする行為は攻撃となります。

⑤各ロケールは中央のリザーブと隣接ロケールとの境界線であるアプローチからなり、軍団にしても分遣隊にしてこのどちらかに存在している形になります。ロケールには許容量があり、この範囲であればどれだけの軍団が含まれていても問題ありませんが、この許容量はリザーブ、アプローチのどちらにいるかに関わらず合算されます。

⑥ざっくりとになりますが、アプローチはその方面からの戦闘で優位に戦えるものの他の方面からの攻撃に対応できず、リザーブはどの方面からの攻撃にも対応できるものの、不利な修正が加わる(兵種などにもよりますが)といった感じです。砲兵などはアプローチに配置しなければ真価を発揮できません。

⑦戦闘は攻撃する側が「攻撃の基点となるロケール」と「攻撃をするロケール」を宣言して始まりますが、この時点で攻撃を仕掛ける軍団等まで宣言する必要はありません。これに対し防御側は防御に対応する軍団をアプローチもしくはリザーブから選出します。防御側から先に先導部隊を選び、攻撃側も先導部隊を選択します。両者の戦力を比べ(いろいろな条件で補正あり)、攻撃側が上回っていれば防御側はさらに反撃部隊を投入できます。その上で攻撃側が上回っている場合は攻撃側の勝利となりますが、下回った時点で防御側の勝利となります。

⑧攻撃側はロケールの宣言をし相手が対応する部隊を選択した後に攻撃を中止(フェイント)することが出来ます。攻撃を実際にするしないに関わらず、攻撃に対応した防御部隊のうち最低1ユニットはアプローチに移動しなければなりません。

⑨戦闘結果によって両者の部隊は損害を受けます。また、負けた側の部隊が軍団に所属していた場合強制的に分遣状態となります。

⑩損害に応じて士気が低下していきます。また重騎兵や親衛隊を先に戦闘へ投入した側の軍は士気の低下を招きます。

⑪いずれかの時点で士気がなくなればその時点で士気崩壊となり敗北となります。ゲーム終了時まで決着がつかなければ、支配しているエリアにより判定されます。

 

○プレイ経過

 管理人がフランス軍、ちいが連合軍でゲーム開始時の様子です。シナリオはアウステルリッツの戦いの前日、当日、両日を通したキャンペーンがありますが、今回は当日のシナリオをプレイしています。ボード左奥は連合軍側の部隊コマのストックです。

 少し分かり難いですが、ボードは四角や三角のロケールで区分けされています。ロケールによっては森や街が描かれていますが直接的には関係なく、地形効果はアプローチにアイコンでペナルティなどが表記されています。

 

 連合軍は中央から東にかけてのプラツェン高地に主力を集めて陣取っているものの両翼はやや手薄、一方のフランスは左翼にランヌやミュラ、ヴァンダムといった主力が配置され、プラツェン高地に向かい合う中央はサンティレールのみ、右翼はルグランのみといった感じで、お互い主力の真正面が手薄っぽく罠感がありますね。連合軍は全軍が展開していますが、フランス軍はこの後ダヴーとベルナドットの増援が控えています。ちなみに指揮官名は出していますが、このゲームにおいて指揮官は軍団のまとまりを示すだけで能力に差はありません。

 

 最初のラウンド、連合軍は中央から軍団を割き、フランス軍の手薄な右翼に向かわせます。フランス軍は反対に左翼のランヌを進ませ、ついでに増援として到着したベルナドットは右翼の増援として向かわせます。

 

 左翼はランヌが引き受け、中央左は高地から降りてきた連合軍をヴァンダムとミュラで足止め中です。戦力的に五分五分ということもあって膠着していますが、砲兵を活用して戦力を削ります。ゲーム開始時から動いていない中央のサンティエールですが、見た目の部隊数からすると、実態は戦力の少ない部隊を多く組み込んでいるため引き続き高地と向かい合う状態で待機しています。

 右翼はさらに増援のダヴーも加え、突出してきた2軍団を逆に包囲するような状態に進めています。

 

 ベルナドットを回り込ませ右翼は包囲に成功しそのまま殲滅、これにより連合軍の士気は大きく減少します。左翼のランヌを狙って連合軍はもう1軍団投入していますが、ランヌには精鋭を集めておりそう簡単には崩れません。中央左においてはヴァンダムの砲兵、ミュラの重騎兵を活かして両翼から叩くことで徐々に切り崩しており、全体的にフランス軍の有利に進んでいます。

 

 右翼を突破した軍団はそのまま高地の奪取に向かいます。これにより余力の生じた中央はサンティレールとベシエールを動かし、中央で突出していた連合軍の包囲を狙います。左翼の連合軍はランヌへの乾坤一擲の攻撃を仕掛けてきますが、まだまだ戦力を残していたランヌの反撃にあい散開状態になっています。この時点でフランス軍のモラルは20を超えているのに対し、連合軍は残り5と虫の息状態です。

 

 最後にベシエールとサンティレールの攻撃が防がれるといったこともありましたが、順当に戦力を削り連合軍のモラルが0になったことでフランス軍の勝利となりました。

 

○評価

 一見すると分かるように、シンプルながらまるで本などで戦場を紹介するときに使われる布陣図をそのまま再現したようなコンポーネントが特徴で、布陣図によく使われる長方形のシンボル同様の部隊を操作することで、布陣が次々と変化していくような見た目はかなりインパクトが強めです。 

 また、特徴は見た目だけではなく、ウォーゲームにしてはカードもダイスも使用しないというのもかなり珍しいと思います。そうなると戦闘の判定はどうなるのかとなりますが、部隊には木製ブロックが使用されており、戦闘時以外は兵種、戦力とも非公開なので、これらを動かし相手の有利な場所に展開し、数値を比べ勝敗をつけるという形式になっています。これだけ聞くと、正体隠匿の要素が強いかとも思われ、当然その要素もあるのですが、それよりなにより配置と機動が重要な要素となっています。

 というのも、基本的に戦闘に参加できるのは先導となる2部隊+防衛側のみ反撃部隊となるため、何も考えずに正面から突撃した場合かなり高い確率で攻撃側が敗北となります(ユニット数で防衛側がひとつ多い計算になるため)。そして、戦闘に敗北した場合は戦力の損失だけでなく軍団は分散してしまうため再集結にはかなりの時間がかり、どれだけ優れた戦力を集めていても連続で攻撃して消耗戦をしかけるというのは難しくなっています。このため、攻撃を仕掛ける時にはかなり慎重に行う必要があり、実際に防衛陣地を突破する場合はフェイントをかけながら防御する部隊を各アプローチに分散させるなど下積みが必須となっています。反対に防御する側としては、リザーブに部隊を配置することで各方位からの攻撃に対応できますが、事前に攻撃の方向を読み(制限し)アプローチに部隊を配置しておくことで有利に戦うことも出来るため、このあたりの両軍がどう部隊を動かし展開していくかの駆け引きは面白くかなり考えどころとなっています。

 一方で、見た目のシンプルさに反して上記のとおり特徴的な要素が多くルールを読んだだけでは理解し難いというところはあります。特に戦闘の流れは独特で、各兵種ごとにリザーブとアプローチのどちらにいる場合どうなのかなども含めると把握には苦戦する部分かなと思われます。ただ、各要素がしっかりと意味のあるものですし、実際にプレイしながら試してみると1ゲームしているうちには十分慣れるかなという感じではありましたね。

 とりあえず、独自要素の多いゲームでその分とっつきが悪くなっており、またカードやダイスを使わないためアブストラクトチックなところはやや好みが出るかもしれませんが、見た目だけではなく内容もしっかりとできていて、とても面白いゲームだと思います。

 

 

☆太平記

○概要

「自宅ゲーム会177」を参照。

 

○プレイ経過

 前回と担当勢力を変更しようかと提案したところリベンジがしたいとのことだったので担当勢力はそのまま。管理人が公家、ちいが武家を担当します。今回、独立勢力最強の赤松氏は管理人側にきています。

 

 最初のラウンド。北陸に進出した新田義貞は前回に続き斯波氏があっさりと寝返り(いやあ確率的には1/6のはずなんですが)勢力下に治めます。それ以外に大きな動きはありません。

 

 北関東に部隊を進める足利尊氏に対し、北畠顕家を早々に南下させて早期決着を狙います。ただ、前回と違いダイス目が奮わず痛み分けで一旦は奥州に引き上げます。

 

 3ラウンド目。足利尊氏は北畠の再軍備が整う前にと奥州に攻撃を仕掛けますが今度はダイスがそこそこ走り逆に返り討ち。山陰、山陽、南九州も支配下においた公家が有利にゲームを進めます。

 

 4ラウンド目。奥州征伐に失敗した足利尊氏を再度北畠が攻め、結城氏が裏切るというアクシデントはあったものの押し切って勝利。高師泰を討ち取ったことによる勝利点も含め、公家側が得点を伸ばし規定点に到達したため、公家の勝利となりました。リベンジはならずといったところ。

 

 

☆300:ギリシア・ペルシア戦争

○概要

「自宅ゲーム会178 後半の後半」を参照。

 

○プレイ経過


 残り時間も少なくなってきたので最後にこちら。第1遠征はお互い大きく動くことなく戦力を整え第2遠征。この時点ではギリシアの兵力は少なく見えますが、「ラウリオン鉱山」で陸軍を補充し、テルマまで攻め込んできていたペルシア軍を強襲上陸でけちらし、続くセストスからの大軍もはじき返します。

 

 第3遠征は「王の急死」により中止。そして第4遠征です。

 

 再び迫り来る大軍でしたが、損害は受けたものの再度はじき返します。

 

 隙をつきナクソスに上陸し得点を伸ばします。

 

 最終遠征。海軍がないためまっすぐ進むしかないペルシア軍ですが、三度テルマを攻めるもののここでもやはり返り討ちに。結果、大きく得点を伸ばしているギリシア軍の勝利となりました。

 

 

 ここで時間となり、本日のところはこれでゲーム終了としています。

 

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