自宅ゲーム会546 後半 サイゴン75 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和6年3月11日

 

 引き続きちいと2人でのゲーム会ですが、続いても手軽に取り組めそうなこちらのタイトルをプレイします。

 

 

☆SAIGON75

○概要

作者:Jean-PhilippeBarcus&PascalToupy

対象年齢:14歳以上

対象人数:1-2人

標準時間:60分程度

 

 ベトナム戦争における戦略級のウォーゲームでサイゴンを巡る南北両軍の攻防を扱ったタイトルです。

 

①北ベトナム、南ベトナムの順番に手番を行います。

②手番になるとイベントカードをプレイしてその効果を適用するとともにダイスを振ってアクション数を決定します。

③アクション数の範囲でユニットを隣接エリアに移動させます。

④全移動を終了した後、敵ユニットと同じエリアに入っているユニットは戦闘を行えます。

⑤戦闘は1ラウンドで、ユニット数とボーナスの数だけ最大5個のダイスを振って損害や退却を判定します。1ラウンドで終了します。

⑥敵ユニットより多くのユニットがいるエリアは支配しており、北ベトナムのみ敵ユニットがいなければ民兵コマを配置することができます。

⑦南ベトナムはAPを消費して米軍の空軍を配備でき、一部ユニットの空輸や戦闘におけるボーナスなどとして使用ができます。使用する都度ダイスで判定を行い失敗するとゲームから除去となります。

⑧これらを繰り返し、北ベトナムはサイゴンの支配を、南ベトナムはその妨害を行い8ターン経過時に目標を達成したプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 北ベトナム軍を担当しゲーム開始時の様子です。北ベトナム軍はラオスやカンボジアから南ベトナムへ侵入することとなります。

 

 盤面には南ベトナム軍と米軍が展開しており、最終的な目標は南部(ボード右側)のサイゴンとなりますが、目標トークンの奪取と戦力の低減を目指して、中央と北部の2方面から攻勢をかけます。

 

 戦力を集中して投入する北ベトナム軍に対して、南ベトナム軍は米軍の空挺や特殊部隊といった機動力に優れる部隊や空軍をフル活用しながら足止めを狙ってきます。

 


 しかしながら、ほぼ全軍を中央から北部に展開した北ベトナム軍の数の前に南ベトナム軍が守る各戦線は崩壊し、6ターン終了時には北部のほぼ全域を北ベトナム軍が掌握しています。

 


 これにより脱走は増えていましたが、脱走の出目が思いのほかよく思ったほどの損害はでておらず、さらに気づけば残り2ターンというところでサイゴン方面へ全く戦力を向けておらず、これはまずいと思い急いで戦力を差し向けます。

 


 しかしながら、空軍の奮戦やイベントカードによる空爆などもあって、最終ターンにサイゴンへ突入できたのが何と2ユニットのみという状況となります。マップの状況こそ北ベトナムが勝利していそうですが、この攻撃に耐えサイゴンを防衛した南ベトナム軍が勝利という結果となりました。

 

○評価

 Nuts! Publishingというフランスのメーカーから「シンプルなルールと手軽なプレイ時間」とどこかできいたことのあるようなキャッチフレーズでリリースされるUP!シリーズの第1弾となるウォーゲームでベトナム戦争をテーマにしたウォーゲームです。テーマとしては以前プレイした「Herts of Minds(「自宅会394 前」を参照。)」に近いですが、あちらに比べると1ゲームのプレイ時間がかなり短いのは特徴で、ルール自体も見やすくキャッチフレーズ通り実際プレイしやすいというのはいいところだと思います。 

 基本システムは交互にAP数分の移動後に戦闘とシンプルですが、勝利条件がサイゴンの陥落か防衛と限定されていて、限られたターンの中で南軍としては米軍の多彩な戦力や空軍を活かしてどう侵攻を遅らせるか、北軍としてはベトコンや民兵、南軍の脱走を使ってどのタイミングでどう落とすかという駆け引きが考えどころとなっています。勝利条件のサイゴンが南部にあるため焦点は南となりそうですが、南軍の脱走を誘発するためのエリア確保やボーナスとなる目標トークンの存在で北側に価値を出している調整はいいところで、両軍とも南北のどちらに戦力をどの程度展開するかというのは悩ましいですね。

 また、毎ラウンド1枚のイベントカードを使用することになりますが、イベントには南北どちらかに有利な効果を持つもの、両軍にメリットやデメリットがあるものの3種類あり、それぞれをひとつのデッキから引き手札とします。ランダム配布なので敵側に有利なカードが来ることもあって、ゲームを通じて配布されることになる8枚は全てどこかで使用しなければならないため(上記の目標トークンを得ることで交換することはできる)、自軍に有利なだけでなく不利なカードをどこで使うかというのも難しいところだと思います。

 大きく気になったところはなく、両軍の運用をしっかり楽しめつつ実際のプレイ時間は短くなっており、繰り返しでのプレイもしやすく、今後のシリーズに期待が持てるタイトルになっていたと思います。
 

 

 平日なので比較的手軽なタイトルでしたが2タイトルのウォーゲームをプレイできたとなかなかうれしい一日でした。

 

「ボードゲームタイトル一覧」

 


にほんブログ村