自宅ゲーム会546 前半 太平洋戦争 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和6年3月11日

 

 さて、ちいの参加もあって週末は2日連続でゲーム会をしていましたが、平日となる3日目は諸般の事情で少し早く仕事を終えたこともあり、夜にちいと2人で集まってのウォーゲーム会となりました。

 

☆太平洋戦争:血戦!!連合艦隊(BANZAIマガジン第12号付録)

○概要

作者:窪田好男

対象年齢:12歳以上

対象人数:2人

標準時間:180分程度

 

 「太平記(「自宅ゲーム会177 中盤」を参照。)」システムをベースに日本軍と連合軍がしのぎを削る太平洋戦争を描いたタイトルです。

 

①ターンの最初に増援を受け取り待機ボックスに配置します。

②両軍がダイスをふって、出た目が多いプレイヤーが主導権を取り、出目が少ない分が行動数(主導権側は+1)となります。

③主導権側から行動を行います。行動はエリアから隣接するエリアまで境界線に応じて最大2ユニットまで移動できます。

④行動を繰り返し両方の行動数がなくなったところで同じエリアに両軍のユニットがいると戦闘になります。

⑤戦闘の前に日本軍は潜水艦を任意の連合軍ユニットに配置し判定を行えます。判定に成功すると戦力が半減します。

⑥戦闘は指揮官を選択し、指揮力かユニット数の少ない分のダイスを振って損害を判定します。通常は同時攻撃ですが、片方だけに空母部隊がいると交互となります。

⑦戦闘はどちらかが全滅するか退却すると終了します。

⑧支配していないエリアにユニットがいるとダイスによる支配判定が行えます。

⑨支配しているエリアでは戦力の補充が行えます。

⑩待機ボックスにいるユニットを配置してターンが終了します。

⑪これらを繰り返し、サドンデスの条件を満たすか最終ターンに敵軍より多くの勝利点を所持していることで勝利となります。

 

○プレイ経過

 日本軍を担当しゲーム開始です。真珠湾攻撃を終えたところでのゲームの開始となりこのターン主力の一人である南雲機動部隊は行動が行えません。そんなわけで得点源(蘭印を支配することでアジア一帯の勝利点が上昇する)であり資源地帯(4ターン目以降蘭印を支配していないと行動力はダイス結果にかかわらず1になる。)でもある蘭印に向け本土の部隊を進めます。フィリピンにはマッカーサーがいますが戦力が将軍の1のみということもあり危なげなく撃破します。

 

 続くターン、アジア方面は引き続き蘭印を目指し、太平洋方面は南雲機動部隊を中心に米軍を迎え撃ちます。ちなみに、山本五十六は非常に優秀な将軍ではありますが日本軍唯一の☆3(☆は階級で率いれる戦力数に影響)で主導権に影響するとともに、戦力の補充を他の海域に回せるのでこのターンまでは本土に待機していました。

 

 マーシャル諸島にて発生した最初の中規模の海戦においては米軍のリーを相手に南雲が無事に勝利を収めます。

 


 大きな転機となったのが第3ターンです。米軍は太平洋方面の戦力が充実してきたこともあり、ニミッツ、ハルゼーを中心に高世に出てきます。これに対して、南雲とともにこれまで本土で待機していた山本五十六も動員して対応します。

 

 

 戦力的には五分五分かと思っていましたが、一緒に派遣した日本軍の潜水艦による攻撃がまさかの3連続ヒット(ヒット自体出目が6のみなので1/6、ちなみに1が出ると潜水艦が撃沈となります)となります。これにより、主力の2人は戦闘開始前から大きく戦力を失った状態となり、そのまま押し切って日本軍が勝利します。この結果、ハルゼーは更迭、ニミッツが戦死となりここで退場となります。

 


 蘭印を手に入れたこともあり大きく得点を伸ばした日本軍でしたが、この勢いはその後もとまらず。

 

 

 4ターン目の戦闘ではハワイで戦力の補充に努めていたスプルーアンスに再び潜水艦の攻撃が直撃。この攻撃によりスプルーアンスが更迭され退場となります。

 


 それ以外の海戦にも勝利し、4ターン目と折り返しのところではありましたが、この時点で支配地域が10を超えた日本軍の勝利となりました。米軍の主力が潜水艦の影響で殆ど壊滅とさすがに潜水艦の命中率が異常でしたw

 

○評価
 デザイナーご本人であったり他のデザイナーの方だったり色々な方により様々なテーマで作られている太平記システムを使ったタイトルですが、その多くが中世以前のものであるのに対して本作は珍しい(いやまあ、ガ○ダム(「自宅会455 前」を参照。)は別にしてw)太平洋戦争をテーマにしたタイトルです。

 基本的なシステムは太平記のものなのでそちらを参照にしてもらえればと思いますが、日本軍の補給の課題を蘭印の支配という点に集約していたり、主導権における大将の存在(特に山本五十六は戦力の補充についても)であったり、空母機動艦隊の取り扱いであったりと、太平洋戦争らしい戦況や要素を複雑にならないよう取り入れてあるのは上手いところで、その上で太平記システムらしい主導権と行動数による軌道の駆け引きを楽しめるようになっているのはいいところだと思います。

 また、太平洋戦争全体を扱ってはいるものの、行動は指揮官単位で行うためユニット数としてはかなり少ないこともあって標準時間は180分となっていますが実際の1ゲームはもう少し短くプレイできるという印象です。ルール自体も基本的には太平記なので系列のタイトルをプレイしていれば入りやすく、そうでなくてもルール量自体それほど多くないため、全体的なプレイアビリティの高さというのも優れていると思います。

 大きく気になったところはなく、戦闘開始時にハルダーが寝返ったり、栗田が米軍にターンしたりすることはありませんが、プレイアブルな太平洋戦争ものとして面白いタイトルになっていると思います。

 

 

 後半に続ききます。

 

「ボードゲームタイトル一覧」

 


にほんブログ村