自宅ゲーム会146 二日目 マヌーブル  | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成30年6月29日

 

 さて、芋の帰省にあわせたゲーム会も二日目となりましたが、この日は管理人の都合が悪くほとんど時間がとれずで、1ゲームのみとなっています。

 

☆マヌーブル

○概要

作者:JeffHorger

対象年齢:12歳以上

対象人数:2人

標準時間:1時間程度

 

 ナポレオン戦争期の各国の軍隊を操作して戦う対戦形のゲームですが、史実にある特定の戦いを再現したというものではありません。国によって軍隊構成や軍隊の操作に使用するカードのデッキ構成が異なっているのが特徴でしょうか。

 

①戦場となるマップ構築、使用する軍隊を選択してからゲームを開始します。

②手番には、最初に捨て札&補充をしてからアクションを開始します。

③移動は必ず1つのコマを移動力の範囲で移動させます。司令部カードの中には使用することで行動するコマの数や、移動力を増やすものもあります。

④移動後に戦闘を行うことが出来ますが、戦闘を行うには必ず実行する部隊のユニットカードが必要となります。

⑤戦闘には白兵戦と射撃があります。攻撃をする側及び受ける側は攻撃の種類に応じて追加でカードをプレイすることが出来、それらの数値(ダイスを振って値を決定するものもあり)と地形効果の合計を比較します。

⑥射撃の場合は攻撃が上回れば1損害を受けるのみですが、白兵戦は防御側が上回れば攻撃側が損害を受けますし、攻撃側がどの程度上回ったかによって退却や損害の処理が異なります。攻撃側が4倍以上となると無条件に全滅(除去)となります。

⑦手番の最後にカードを使用し、損害を受けたユニットを回復させることが出来ます。一度全滅し除去されたユニットは回復できません。

⑧これらを繰り返し、敵ユニットを規定以上撃破するか、時間経過によりゲームが終了した時点でより多くの占領地を確保していれば勝利となります。時間経過は両プレイヤーのデッキが尽きることで、片方のデッキが尽きた場合山札を再度作り直して続けますが、両プレイヤーが尽きればその時点でゲーム終了となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。今回使用する軍を芋に適当に任せると「オーストリア」というため、管理人は「プロイセン」を担当しセットアップを行います。配置はお互い両翼に半数づつユニットを展開しています。

 

 プロイセンは右翼、オーストリアは左翼(お互い対面同士)が前進し、大砲で牽制を行うところから戦いが始まりますが、お互いダイス目は振るわず損害なし。オーストリアは右翼のユニットを左翼に回し固める体勢を作ってきたので、真正面からの突破は避けプロイセンは精鋭騎兵を左翼に移動させます。

 

 騎兵は追撃能力を持っており上手く使えばユニットの壊滅もありうるため、左翼に回した騎兵を突撃させますが、結果は見事に失敗。逆に砲撃を受け追い返される始末。

 

 続いて、オーストリアの左翼がユニットを固めすぎたところがあり、攻撃を仕掛け退却出来ずに壊滅というのが狙えそうだったので、ユニットを動かしますが、あと一手のところで芋が気づき回避されてしまいます。

 

 右翼の狙いを交わされたあたりで、手札の傾向が左翼部隊に変わってきていたこともあり、次は歩兵中心の左翼を前進させます。画像は左端で包囲を行っていますが、若干目が振るわず壊滅までは行かず損害のみを与えます。

 

 左翼の攻勢が一段落したところで、次は中央でユニットを進めます。ここでは、射撃と騎兵突撃の連続攻撃で今回初のユニット撃破となります。

 

 左翼が損害を与えていた歩兵も撃破し、これで2ユニットの撃破。一方、プロイセン右翼の歩兵は集中攻撃を受け撃破されてしまいます。

 

 さて、中盤も過ぎたところでここまで守勢だったオーストリアが反撃に転じます。プロイセンの左翼は防御設備を配置した街で防ぎ、その間に右翼を撃破しようとユニットが前進しています。

 

 プロイセンは温存していた精鋭歩兵を投入し中央の突破を図りますが、芋の狙い通り街がかなり邪魔で上手く突破までつながらず。そうこうしているうちに、オーストリアの出目がなかなか良いこともあって、射撃や砲撃でプロイセン軍に徐々に損害が発生します。

 

 損害を回復させるほど手札に余裕がないプロイセンは、損害を受けたユニットを後方に逃し、左後方にぽつんといた歩兵を強行軍(移動力+1)を使って前線まで移動させます。到着するなり包囲をしき1ユニット撃破。しかしながら、この後右翼で敵をひきつけていた歩兵が撃破されてしまいます。

 

 終盤プロイセンは残り2ユニットを撃破すれば勝利といった状況のため、右翼に突出している2歩兵を狙うこととします。まず、損害を受けている精鋭騎兵を囮としてオーストリアへ隣接させます。これに攻撃を仕掛ける芋ですが・・・

 

 囮騎兵は撃破されたものの攻撃後前進をしてきた歩兵にもう一つの騎兵を突撃させ撃破。

 

 同様にもう1部隊の歩兵も囮を使って誘い込み、最後は3方向からの包囲攻撃で撃破。これにより、オーストリアのユニットを5体以上撃破したプロイセン軍の勝利となりました。

 

○評価

 ナポレオン戦争期における各国の軍を操作し相手の軍を撃破することを目的としたウォーゲームです。ユニットのレーティングだけでなく、国家によって異なるデッキを使用しそこに含まれるカード構成が異なっているのも特徴的で、それぞれの軍の特色を活かしながら如何に有利な状況に持ち込むかというのが考えどころにす。ちなみに、手番ごとにすることは1ユニットの移動&戦闘となっており、戦闘の種類によってどのカードを投入できるかというのが慣れるまで若干複雑ではありますが、GMT社のタイトルとしてはルール量もそれほど多くなくかなりプレイしやすい部類に入るゲームだと思います。

 面白いのは戦闘を実行するには必ず必要で防御の際にも比較的防御値が高く重要となっているユニットカードの扱いで、これらのカードが完全に個別のユニットへ割り当ててあり、部隊名の異なるユニットに対してはユニットカードをプレイすることが出来なくなっています。このため、必然的に戦力を発揮できるユニットと発揮できないユニットというのが分けられ、見えるユニットの戦力に比して実際どのくらいの戦力があるかが分からず、隠匿要素、ブラフ的な要素が出てきており上手く戦場の霧を再現しているといった印象です。あまり特定ユニットのみのカードを集めると他のユニットがもろくなり、幅広く集めると相手の集中攻撃に対応しきれないと、手札は5枚という制限があるためどのカードを手元に留めるか、この辺りのカードマネジメントはかなり悩ましく、司令部カードも上手く使いながら対処したいところです。このカードによる戦場の霧の表現は「関ヶ原(「自宅ゲーム会86 中盤」を参照。)」に似た感じもありましたね。

 同じ会戦級タイトルの「コマンド&カラーズ:エンシェント(「自宅ゲーム会82」を参照。)」に比べるとユニットタイルとシンプルなマップのみのゲームなので見た目の豪華さに欠けますし、移動はユニットを1、2歩動かす程度なのでチマチマしたところがあり、全体的にやや地味めなプレイ感という印象はあります。とはいえ、ダイス目による一喜一憂はありますし、その他に大きく気になる点はなく、とりあえず各国の特徴を活かしつつ、手札をどうコントロールするかが悩ましくも面白いゲームだと思います。

 

 

 初プレイということもあり、やや時間がかかったので本日はこれで終了となり、本番とも言える最終の3日目に続きます。

 

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