CD不況が音楽業界にもたらすもの

某スタジオで短期間の修行中、いろんなことがあって音楽から離れたかったとき、ふと帰り道に立ち寄ったHMV。
「仕事としては成功しなくても、音楽のことはずっと好きでいたいな」
そう思わせてくれました。
「今までありがとう!楽しかったです!」
と言いたい。
試聴機に掛けられているヘッドホンが安っぽくなくってGOOD!とった細かい理由を含め、タワレコより「HMV派」です。
でもいつしか会社近くにもあるタワレコをよく利用するようになり、HMVといえばよく行く渋谷の駅を降りてすぐ。タワレコより近いっていう理由で立ち寄ることがあるというくらい。
今や米国では大型CD店が次々閉店しているという話。
電子書籍もそうだけど、海外で起きている変化が、日本でも確実に始まっていると言うこと。
CDという"盤"やジャケット、パッケージのような手に取れるものとして音楽ソースに触れる機会が少なくなったことを率直に「寂しい」と思うことは、丁度自分が世に生まれた頃、様相は違えどLPがCDに移り変わった時と似ているのではないかと想像します。
きっとその当時も、「安っぽい音になってしまった」みたいに嘆いた人たちは少なからず居たはず。
だから冷ややかかも知れませんが、真っ当な時代の流れなんだと思います。
だとしても、録り手、歌い手、レコード会社、プロダクション...作る側が手を抜いてイイという理由は何一つないと信じて止みません。
時代の流れは、音楽作品を生み出すまでの手抜きや妥協の理由には何ら結びつかないし、結びつけてはならないと思います。
「配信を前提としたマスタリング」があれば、「CDにすることを前提としたマスタリング」もある
"手を抜く"ということとは違うけど、違和感を覚えます。葛藤は尽きません。
こんなネタはかなり前から議論され尽くしてきたことでしょうが、よく足を運んだ思い入れのある大型店だけに、それが閉店ともなれば、いろんなことを考えてしまいます。
そんな最後の日を迎えたHMV渋谷店の売り上げに貢献できなかった自分は、寂しいだの残念だの思いつつも、配信やノンパッケージという風潮を少なからずメリットとして享受し、快適さを見いだしている一人に他なりません。
DUY EverPack と DaD Tape Native 導入しました!
先週、何十年かぶりに84円台という円高のニュースが飛び込んできまして、「いい機会じゃないか」と。
昨年暮れにも、今回ほどではないながらも円高になって、WAVESのGold Bundle に Renaissance Maxx を追加してみたり、無知だった頃に開設してしまったiLokアカウントに入っているライセンスをトランスファーしてみたり、そこそこ得しました。
WAVESだったら日本ではメディアインテグレーションが代理店業務を行っているので(Native版ね。TDM版は確かAvid)、日本語でやりとりすれば良いものを、そもそもを海外から買っているがために、その辺の保証はありません。今後もアップグレードは慣れない英語との戦い。
そして今回の円高。
いま進めている制作がまだミックス段階に入っていないというか相当先の話になりそうなので全然急いでおらず、OS9時代にお世話になっていたプラグインの収集はだいぶ落ち着いていたんですが、「それでもあったら便利かも」とちょっと背中のかゆい思いをしていたコレを購入。

DUY EverPack & DaD Tape
Z-Roomに限っては最近フリーになったばっかりで、速攻試してて「なんかいい感じ」って思っていた矢先、実質有償で買い直した気分。
DaD Tape だけでも良かったんですが、ここはまた自分的新規開拓の意味でEverPackも買ってみました。
DUYは日本に代理店がないので、DUY STOREから直、PayPalで初めて決済しました。
手続きしてからiLok.comになかなかデポジットされなくて、少々不安な時間を半日以上過ごすことになりましたが無事にデポジットされ、使えるようになりました。
iLok.comに落ちてくるまでに待ちきれなくて15日間のデモでどんなもんかと試してみたら、何秒かおきに「ピキーン」ってノイズが入る始末。しかも、そのノイズの前後はちゃんとFI/FOしてる。
あと、プラグインの多くはiLokやCnR方式でオーサライズされるので、インストール時にシリアルの入力を要求されないことが多いように思うのですが、DYUはご丁寧にインストール用のシリアルがメールで送られてくる。
ちなみに、DUY STOREっていっつもセールやってるんだけど、その期限が切れていてもセール価格なんだよね。
本当に安くなってるのかって? 実際安い!と思う。
実際、この2つで$340 / €274。
手続きを行った8月11日の時点で、PayPayによる日本円換算が\31,000くらい。
「通貨換算オプション」というのが用意されていて。標準ではPayPalに計算させるんでしょうが、カード会社任せにする?的なオプションも選べるので、敢えて後者の換算方式を選択。これが吉と出るか凶とでるか。
微妙に\30,000オーバーだったので、\29,000位になればいいななんて淡い期待σ(^-^;)
前から気にはなっていたとはいえ、円高が後押しした衝動買いのようなもの。
一番の狙いだっDaD Tapeは、同じテープサチュレーションのシミュレートなら既に愛用中のMcDSP Analog Channel でも事足りそうだし、EverPack に含まれるマキシマイザー・MAX DUYは WAVES L1とかあるわけで、今回はミックス時のバリエーションを増やした感じですが、悪く言えば迷いのもとをを増やしてしまったような。
音ですが、どれもWAVESやMcDSPなどに比べてややローファイな感じ?
最近移行したPtoTools LE 8.0.4やMacOS 10.6との組合せにも起因しているでしょうけど、当然のことなら個性があっておもしろい。
今年はサンレコ毎年5月号恒例のミックスダウンコンテストがなかったり、ミックスだけをやってみる機会がなかなかないので、昔のセッションを引っ張り出してきて、全てのセンド、インサート、フェーダーレベルをニュートラルにして、今の自分と環境がどんな音を作るのか、たまに試したりしています。
OTRL - 奥田民生
ご無沙汰しております。
iPhone 4を発売日早々に購入していい気になっていたら、1ヶ月以上経っておりました。
なんと!7月は1回も更新しなかった!!
(バファリスも居なくなってる)
「よし、書こう」と気持ちを入れないとなかなか書けないブログに対し、Twitterは気軽でいいね...
なんて、いい訳はこの辺で。
さて、このブログも以前からお伝えしている自主制作も、早いもので1年。
試行錯誤の1年でありましたが、専門学校やスタジオ見習い当時に勉強したことがどれだけ生きるか、自分自信を試す機会でもありました。
そしてたまには、いろんな媒体から新しい技術やアイデアをもらうことも忘れません。
例えば毎月のサンレコ
それと、どちらもちょっと前になりますが、こんなありがたい夢のようなセミナーにも参戦して参りました。
レコーディング未来への提唱 ~JAREC Presents How to REC Seminar 第一回~
avexはPrime Sound Studio form の森元さんをはじめ、Go Hotoda さん、吉田保さんという、すごいメンバー!
オフレコな業界話を含む、すごく内容の濃い時間を過ごしました。
それとコレ。
奥田民生 / OTRL
よくある"ライブ・レコーディング"
じゃなく
レコーディング・ライブ
ライブの模様をレコーディング
したのではなく
レコーディングをライブでやる
という
今まで誰もやらなかった試みによって生まれた作品!
これねー、自分にとってはたまらない企画なわけですよ。
でもね、残念ながらチケット完売した頃にあることがきっかけで企画自体を知ることになって、ヒジョーに残念な思いをしたのでした。それが初回盤はライブ(じゃなくてレコーディング)の模様を収めたDVD付きで発売されるっていうので、チェックしてみました。
どのパートも普通にうまい。
トークもうまいし、おもしろい。
ちゃーんと、ライブの音がする、とても不思議な不思議な一枚。
奥田民生ファンならずとも、特にレコーディング小僧諸君は聴いてみるべきだと思う。
このライブの模様を収めたDVD出ないかなー
出てくれたとして、いくら奥田民生作品だとしてもマニアックすぎるって話ですね(笑)無理か...
KRE (2010-08-04)
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